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NO.449

「溶剤タンクに人が落ちた」3人死亡 石川・白山の製紙工場

■■ ESHの解決策
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                          2018.6.20 No.449

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
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◆ご挨拶

週明け、大阪府北部で大きな地震が発生しました。とても残念なことに死傷者
を伴う惨事となってしまいました。

亡くなられた方々へのご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた
皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。

今回の地震では特に学校に設置されたブロック塀の下敷きとなって小学生が亡
くなるという痛ましい事故がありました。

これまで大地震を経験し、全国各地で学校の耐震工事が進められただけに、学
校という場でこのような事故が発生してしまったことにショックを覚えました。

しかも、このブロック塀は耐震の面でも高さの面でも建築基準法に違反してい
たそうです。

こうした事故の教訓を活かし、一刻も早く安全点検が進められることを期待し
ます。(門)

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■環境不祥事の教訓

◆ガソリン、重油の漏洩3件

(1)天竜川にガソリン流出 岡谷のスタンドから/長野 (6/5)

岡谷市のガソリンスタンドの男性所長(49)が3日午前9時ごろ、店近くを
流れる天竜川に油膜が浮いているのを見つけた。同店は諏訪広域消防本部に連
絡し、地下タンクからガソリンが漏れたとみて、吸着マットやポンプで天竜川
から回収を続けている。4日夕までに2千~2500リットルが漏れたとみら
れるが、県や天竜川漁協(伊那市)によると農業、漁業への被害は確認されて
いない。

同店によると、4日の調査で地下タンクに穴が開いていることが判明。ガソリ
ンが地中を伝って天竜川に流れ込んだらしい。タンク内のガソリンを抜き取る
とともに、4日午後6時ごろまでに天竜川で約100リットル分を回収。ただ、
地中に染み込んだガソリンの天竜川への流出が続いているという。
(抜粋:信濃毎日新聞)

(2)四万十川支流に重油千リットル 病院から流出/高知 (6/5)

四万十川の支流に、同県四万十市の病院から重油約千リットルが流出したこと
が5日、同病院や県への取材で分かった。

同病院などによると、5日午前6時ごろ、女性職員がボイラーの操作を誤り、
燃料の重油が近くの川に流れ出た。四万十川支流の中筋川にも広がり、県など
が油を吸収するマットやオイルフェンスを使い除去した。
(抜粋:SankeiBiz)

(3)重油流出8キロリットル/佐賀 (6/15)

佐賀県多久市の温泉保養宿泊施設から近くを流れる山犬原川に重油が流れ出た
問題で、多久市や佐賀県、運営会社は、14日も重油の回収作業を進めた。市
によると、流出量は約8キロリットルに上るとみられ、市などは流域の8地区
に対して農地に取水しないよう呼び掛けている。

運営会社によると、佐世保市の業者が13日午後2時半ごろから、施設の敷地
内にある燃料タンクに給油。タンクが満杯になっているのに気づかずに給油を
続けたため、タンクの空気抜き用パイプからあふれ出た。施設の現場責任者は
不在で、業者が1人で給油していたという。
(抜粋:佐賀新聞)

◆解説

今月に入り、ガソリンや重油の漏洩が3件続きましたので取り上げます。

2,000リットル、1,000リットル、8,000リットルと少なくない量が漏洩してい
ますが、原因は老朽化、職員の操作ミス、業者の給油ミスとそれぞれ異なりま
す。

共通しているのは、いずれも公共水域や水田に漏洩している点で、自治体(消
防署を含む)が緊急対応を講じている点です。

たかがガソリンや重油といえども、公共水域まで漏洩すれば多くの利害関係者
に影響を及ぼす事態となります。

「平成29年度危険物施設における火災および流出事故の調査分析」によれば、
平成28年における危険物の流出事故は215件、そのうち、事業所外に流出した
事故は42件となります。実際には事業所内に止まる流出事故はもっと多いこと
でしょう。

本年3月28日、消防庁は「危険物等に係る事故防止対策の推進について」と題
した通達により、「平成30年度危険物等事故防止対策実施要領」を通知してい
ます。

危険物の火災・流出事故の防止に取り組むことが期待されます。

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■労働災害の真相

◆「溶剤タンクに人が落ちた」3人死亡 石川・白山の製紙工場 (6/6)

6日午前3時45分ごろ、石川県白山市相川新町の「中川製紙」の工場で、
「溶剤タンクに人が落ちた」と従業員から119番があった。駆け付けた消防
がタンク内で倒れている男性3人を見つけ、その場で死亡を確認した。3人は
いずれも同社の従業員。

県警白山署は、3人が発生したガスを吸ったり、酸欠になったりした可能性が
あるとみて詳しい原因を調べている。タンク内では硫化水素が発生していたが、
致死量ではなかったという。

タンクは深さ約5メートルのコンクリート製で、上部に設置された約50セン
チ四方の開口部からはしごで上り下りするようになっていた。再生紙を作るた
め、古紙と水、希硫酸を混ぜて溶かし濃度の調整をしていた。

タンクに異物が混入、男性従業員が取り除きに行き、はしごを登っているとき
に倒れた。男性従業員を救助しようと、別の2人の従業員が次々に入って巻き
込まれたとみられる。

中川製紙によると、工場は24時間稼働しており、3交代制のシフトを組んで
いる。死亡した3人は、6日午前0時から午前8時まで勤務する予定だった。
(産経WEST)

(続報)主任者配置義務違反か 白山の工場 3人、硫化水素中毒死 (6/12)

石川県の工場で従業員3人が死亡した事故で、県警は10日、3人の死因が司
法解剖の結果、硫化水素による急性中毒と判明したと発表した。労働安全衛生
法は、硫化水素が発生する作業現場に安全管理の主任者を置くことを義務付け
ている。同社は本紙の取材に、主任者の有資格者について「(社内に)いると
把握していない」と答えており、同法に違反していた可能性がある。

県警によると、3人の血液から致死量を超える硫化水素が検出された。硫化水
素を吸い込んで意識不明となった後、タンクの底に倒れ込み、死亡したとみら
れる。タンク内の液体を少量だが飲み込んだ形跡があった。硫化水素はタンク
内の水、古紙、希硫酸などを混ぜた液体から発生したとみている。

硫化水素の発生が考えられる作業現場がある事業者は「酸素欠乏・硫化水素危
険作業主任者」の選任が義務付けられているが、同社は主任者の資格を得るた
めの講習を受けた従業員を確認できていないという。

主任者は、同法が義務付ける作業前の硫化水素濃度の測定、タンク内に入る際
のマスクなどの着用が社内で実施されているか確認する責務がある。実際は三
人とも硫化水素の検知器を持っておらず、マスクをしていなかった。

金沢労働基準監督署によると、50人以上の事業所は「衛生管理者」を選任し
なくてはいけない。中川製紙の従業員は約70人。衛生管理者は、希硫酸など
の薬品による事故の防止を管理し、主任者の不在を把握しておく立場にあるた
め、衛生管理者の職務実態も捜査のポイントとなる。
(中日新聞)

◆解説

同社のホームページには、6/11付で次のような所感を含む報告が掲載されてい
ます。

6月6日未明,原料チェストの中で3名の社員が倒れているのが発見されまし
た。救急による懸命な救命作業にもかかわらず,残念ながら3名共に力尽きて
おりました。
働き盛りで前途有望な社員を3名も失い、悔やんでも悔やみきれない思いであ
り,痛恨の極みであります。
ここに改めてお亡くなりになられた3名の社員のご冥福をお祈りし,ご本人と
遺族の方々に心からお詫び申し上げる次第です。
弊社は,これまで,安全に留意をして参ったつもりでおりましたが,このよう
な事態となったことは,誠に申し訳なく,結果として,安全管理,安全教育に
足りない所があったと言わざるを得ず,忸怩たる思いで猛省しております。

同ホームページによれば、従業員は70名とのことです。

中小企業では仕方がない面もありますが、これまでの報道では次のような問題
が明らかになっています;

・衛生管理者選任不明
・酸欠作業主任者選任・立会いなし(社内に資格者なし)
・タンク内に入って作業するマニュアル(手順書)なし
・従業員に立ち入りの禁止の指示なし
・作業前の硫化水素濃度の測定なし
・防毒マスクの着用なし

「悔やんでも悔やみきれない」「痛恨の極み」とありますが、”後悔先に立た
ず”です。

同様の思いをする中小企業の経営者が出ないよう、取引先となる大企業はサプ
ライヤー指導を充実させることが期待されます。

また、労働基準監督署は、近年、人員と予算不足で企業への立入指導が十分で
はありません。しかし、その責任を果たすことを願って止みません。

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