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NO.442

三星化学膀胱がん問題 発症者4人が福井地裁に提訴

■■ ESHの解決策
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                          2018.3.7 No.442

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

いよいよ本格的な花粉シーズンを迎えました。インフルエンザ予防なのか花粉
対策なのかマスク姿の方をたくさん見かけますね。

毎年さまざまな花粉対策の情報を目にしますが、「あれ?以前に比べて花粉症
が楽になったな」とお感じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もそ
の一人で「体が慣れてきたのかな」と思っていたのですが、実はそうではない
ようなのです。

ロート製薬が昨年11月に行った花粉症の実態調査では、60代以上の4人に
1人が「年齢を重ねるにつれて楽になってきた」と答えたそうです。専門家に
よるとその理由は「免疫系の衰え」だといいます。異物を認識し排除するため
の役割を持つ免疫系は、個人差はあるものの、だいたい50歳前後から衰えて
くるそうで、年を取っても症状が続いているのは「若い証拠」ともいえるのだ
とか。

花粉症が楽になってきたのは嬉しいけど、なんだか複雑な気分です。(門)

【お知らせ】祝日と重なるため、次号の発行は3月22日(木)となります。

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■環境不祥事の教訓

◆基準1万倍水銀、報告遅れ 日本合成化学・大垣工場を指導へ (2/19)

岐阜県は19日、同県大垣市の日本合成化学工業(本社大阪市)大垣工場内の
土壌から、2015年に国の環境基準の1万200倍に当たる水銀が検出され
ながら、同社が県に報告していなかったと発表した。県によると、これまでに
周辺住民らの健康被害は確認されていない。

同工場では電化製品に使うフィルムなどを製造。1928~64年に製造の過
程で水銀を使用していた。同社が新たな施設を建設するため、昨年5月~今年
1月に敷地内の380カ所の土壌を調査。最大で環境基準の620倍の水銀、
16倍のヒ素、1.9倍の鉛などが検出されたため、今月初旬に県に報告した。
その際、未報告だった03年1月~17年9月の調査結果も報告した。

15年に環境基準の1万200倍の水銀が検出された周辺部の土壌は、同社が
160立方メートルを掘削し、最終処分場に処理したとしている。敷地内にあ
る観測用井戸の地下水からは、環境基準を超える水銀が検出されたことはない
という。

県は要綱で、土壌汚染が見つかった場合は速やかな報告を求めており、近く同
社を文書で指導する。県は念のため、周辺の井戸水を飲むのは自粛するよう呼
び掛けている。

同工場の担当者は「法的な義務がないため、これまでは報告していなかった」
と説明。周辺住民への説明会を既に実施したほか、新たに判明した土壌汚染は
今後、土壌掘削などの対策を取る方針。

工場の周辺住民からは生活への影響を懸念する声も出た。近くの主婦(76)
は「風向きによって工場方向からのにおいが気になることはあったが、土壌汚
染があるなんて」と顔をしかめた。工場側の説明会に出席した地元自治会長
(74)は「市などの水質調査などを見守った上で、何か影響があれば対応を
考えたい」と語った。
(中日新聞)

◆解説

1920年代から水銀を使用していたとのことで、土壌汚染自体は止むを得ないこ
とでしょう。

教訓とすべきは情報開示の姿勢です。

「県は要綱で、土壌汚染が見つかった場合は速やかな報告を求めており」とい
うのは、『岐阜県地下水の適正管理及び汚染対策に関する要綱』を指していま
す。

この要綱の中で、次の通りの記述があります;

有害物質取扱事業者に限らず自主的に地下水調査/土壌汚染状況調査を実施し
た者は、調査の結果、有害物質による汚染を新たに確認した場合には、その旨
を県事務所に速やかに報告するものとする。

岐阜県では、「地下水調査、土壌調査を自主的に実施した方へ」と題したホー
ムページや配布用チラシを作成していますが、工場の担当者が知らなかったこ
とからすると、十分な周知ではなかった可能性もあります。

法令要求以外の情報開示(特に不都合情報)をどこまでするかはとても難しく、
最後は経営判断になりますが、今日ではSNSの普及などもあり、隠しておけ
る時代ではないことを認識して、迷った際には情報開示することが期待されま
す。

また、ISO14001において、”要綱”が法的要求事項かそれ以外の要求事項かは
難しいところですが、順守義務であることは間違いなく、要綱や条例の理解を
深めることが重要です。

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■労働災害の真相

◆三星化学膀胱がん問題 発症者4人が福井地裁に提訴「不十分な設備改善せ
ず安全配慮義務違反」 (2/28)

三星化学工業(東京)の福井市にある工場で複数の従業員が膀胱(ぼうこう)
がんを発症した問題で、発症者の4人が28日、安全配慮義務違反があったと
して、同社を相手取り計3630万円の損害賠償を求めて福井地裁に提訴した。

訴状によると、同社は膀胱がんの原因と指摘される化学物質「オルト-トルイ
ジン」の人体への危険性を遅くとも平成13年に認識していたにもかかわらず、
作業場所の排気や集塵(しゅうじん)の不十分な設備を改善しなかったなどと
している。

原告は40~60代の従業員と元従業員。工場で長期間勤務し、27~28年
にがんと診断された。うち3人は28年に労災認定され、残る1人も労災を申
請している。
(産経WEST)

◆解説

本件の原因物質とされている「オルト―トルイジン」に関しては、次のとおり
同社だけの問題ではありませんでした。

厚生労働省は1日、発がん性物質「オルト―トルイジン」を取り扱っていたと
される76事業所のうち、9事業所で計20人が膀胱がんを発症していたとす
る調査結果を発表した。 (引用:読売新聞2016年6月2日)

また、厚生労働省 化学物質のリスク評価検討会が2016年7月に報告した「オル
ト-トルイジンに対する 今後の対応」(オルト-トルイジンリスク評価書)
によれば、実は経気道、経口ばく露は少ないということです。

「作業に使用したゴム手袋を、オルト―トルイジンを含む有機溶剤で洗浄し、
再度使用することを繰り返し行ったため、内側がオルト―トルイジンに汚染さ
れたゴム手袋を通じてオルト―トルイジンに皮膚接触し長時間にわたり労働者
の皮膚から経皮ばく露したことが示唆された」と記されています。

本件は、局所排気装置の稼働や作業環境測定、呼吸器保護具の着用だけでは防
げなかった職業性疾病でもあるのです。

化学物質のリスクアセスメントが義務化されていますが、無用に高いリスクを
示すコントロールバンディング法の有効性も検証する必要があるのではないで
しょうか。

化学物質の危険有害性を認識し、ばく露ルートを考慮した衛生対策が重要であ
ることを示唆する貴重な事例だといえます。

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 全国の事故・事件情報 6件

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