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NO.396

アスベスト飛散防止対策せずに工事 大林組、慶大構内で

■■ ESHの解決策
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                          2016.4.6 No.396

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

各地で桜の便りが聞かれるようになりましたが、朝晩は冷え込むことも多く、
体調を崩している方も多いようです。新年度がスタートし、何かと忙しい季節
ですので、しっかりと体調管理なさってくださいね。

さて、例年ご紹介している、財団法人社会経済生産性本部から今年の「新入社
員タイプ」が発表されました。今年の新入社員は「ドローン型」です。

【ドローン型の特徴】
強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、
なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を確保)できた者が多
かった。さらなる技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が
期待できる。内外ともに社会の転換期にあるため、世界を広く俯瞰できるよう
になってほしい。

一方で、使用者(上司や先輩)の操縦ミスや使用法の誤りによって、機体を傷
つけてしまったり、紛失(早期離職)の恐れもあります。また、多くのものは
充電式なので、長時間の酷使には耐えられません。夜間飛行の禁止や目視でき
る範囲で操縦しなければならないルールもあるため、当然のことながらルール
を守った運用や一定の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)
も要求されるそうです。(門)

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■環境不祥事の教訓

◆アスベスト飛散防止対策せずに工事 大林組、慶大構内で (3/17)

慶応大矢上キャンパス(横浜市港北区)構内にある実験室の改修工事で、法定
の飛散防止対策をとらないまま、アスベストを含んだ建材の撤去工事が行われ
ていたことが分かった。横浜市は大気汚染防止法に違反するとして、施工した
大林組と慶応大に行政指導をした。

横浜市によると、昨年11月、研究棟2階にある実験室の工事で、作業員3人
が天井部分の塗装をはがす際に、アスベストを含む建材も削ったという。同法
では、現場でアスベストが使われていないかの事前調査や飛散を防止する措置
を義務づけているが、いずれも行われていなかった。

市が今月、大学を立ち入り検査し、構内に残っていた建材を確認したところ、
国の基準値を超えるアスベストが検出された。市は大林組と慶応大に再発防止
策や原因調査を求めている。

大林組は朝日新聞の取材に対し「作業員が吸い込んだり周囲に飛散したりした
可能性は否定できない。まずは原因を究明したい」としている。
(朝日新聞)

(続報)大林組、石綿建材を麻袋で保管 慶大構内、基準に違反 (3/18)

慶応大矢上キャンパス(横浜市港北区)の研究棟改修工事で、大手ゼネコンの
大林組がアスベスト(石綿)の飛散防止措置を講じていなかった問題で、大林
組は国の基準に反し、工事で出た石綿含有の建材を学内の倉庫で麻袋に入れて
保管していたことが分かった。大林組は「石綿含有建材との認識がなく、その
まま廃棄するつもりだった」と話しており、廃棄に伴い石綿を飛散させる恐れ
があった。

市は「国の石綿の保管基準を満たしておらず、飛散・流出の恐れがあった」と
判断し、廃棄物処理法違反に当たるとして大林組に行政指導した。

市や大林組によると、改修工事で出た石綿を含む建材は重さ150キログラム。
昨年12月から、市が今月4日に立ち入り検査するまでの2カ月余り、食堂な
どが入る学内施設に隣接するプレハブ倉庫に、目の粗い麻袋に入れた状態で保
管していた。石綿含有建材は、国の保管基準で、耐水性のシートで二重に包む
など厳重な飛散・流出防止措置を講じなければならない。

大林組は「廃棄するまでの仮置きだった。工事の廃材が一定程度たまれば一緒
に廃棄するつもりだった」と説明する。

石綿含有建材を廃棄する場合も飛散防止措置が定められているが、大林組は、
市の指導を受けるまでは石綿の認識がないまま廃棄する予定だった。

周囲への飛散は確認されていない。大林組は市の指導を受け、今後、適正な方
法で廃棄する。
(東京新聞)

◆解説

この問題の発覚の経緯は次の記事のとおりです(抜粋);

同問題で、現場作業員を支援する県建設労働組合連合会が23日、市役所で記者
会見し、慰謝料などの損害賠償を求めた。
会見には、1次下請けの30代の男性作業員が同席。男性は天井の吹き付け状況
からアスベストではないかと大林組の現場責任者に確認したが、作業の継続を
指示された。男性はその後撤去した建材を自ら検査機関に持ち寄り、調べても
らったという。
(カナロコ)

別の記事によれば、改修工事したのは1972年完成の6階建て研究棟とのこ
とで、アスベストの存在は十分に疑わしい状況だったと考えられます。ゼネコ
ンの現場代理人が大学にアスベスト調査の状況を確認していれば防げた不祥事
でした。

大気汚染防止法に加えて廃棄物処理法にも違反し、さらに民事訴訟にもなりか
ねない不祥事が大手ゼネコンにより一流大学において起きていることは、本ケ
ースがアスベスト飛散防止違反の氷山の一角であることを示唆しているのかも
しれません。

解体等工事の発注者である大学の施設担当者、建設工事の受注者であるゼネコ
ンの現場代理人等、関係者に対して適切な法令教育が必要だと考えられます。

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■労働災害の真相

◆電線取り替え作業中に感電死/大分 (3/17)

17日未明、中津市で、列車運行用の高圧電線の取り替え作業をしていた男性
作業員が感電し死亡した。2万ボルトの電流が流れていたとみられる。

警察によると、午前1時半過ぎ、中津市下池永で、電線の取り替え工事をして
いた男性作業員が宙吊りになった状態で見つかった。死亡したのは、大分市の
会社員(66)。死因は感電死で、ほぼ即死だったとみられる。

JR九州によると、午前0時から数回に分けて電流を止め、絶縁状態で作業をし
ていたが、何らかの理由で電流が通っている時間帯に作業が進められたという。

電線の取り替え工事は、JR九州がグループ会社に発注したもので、当時、死亡
した男性を含め7人が作業をしていた。警察は、事故の原因について詳しく調
べている。
(大分朝日放送)

◆解説

被災者は17日午前0時頃から7人で工事を行っていて、送電線の電流は、午
前1時34分に停止させる予定でした。警察は、その直前に被災者が誤って送
電線に接触したとみて事故の原因を調べています。

今回の工事はJR九州がグループ会社に委託したもので、被災者はそのグルー
プ会社の協力会社に勤めていました。今回の事故についてJR九州大分支社は
「安全管理体制に問題はなかった」とコメントしているとのことです。

一人の貴重な命が失われているのに、なぜ「安全管理体制に問題はなかった」
とコメントできるのでしょうか。

グループ会社の協力会社だから関係ないのでしょうか。

仮に停電前に接触したことが「不安全行為」だとしたら、不安全行為の原因の
8割はマネジメントの欠陥にあると言われ、その背後には安全文化の問題があ
ると言われています。

「安全文化が劣化している」と言われたのはJR北海道でしたが、JR九州も
そうならないことを願います。

★安全文化の定義について「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

  わたしは日本人に問いたい。日本国民は幸せなのか?
  人びとは人として達成感を得ているのだろうか?
  人生は短いし、スーパーで多くのものを購入することはできるけど、
  人生における時間は買えないのだ。

■新着情報

・平成26年度の大気汚染防止法の施行状況について

・電子マニフェスト普及促進キャンペーン

・土壌汚染対策法施行令の一部を改正する政令の閣議決定

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 10件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 22件

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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