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NO.428

アンモニア吸い、点検中の社員重体 愛知・王子製紙

■■ ESHの解決策
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                          2017.8.2 No.428

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

いよいよ8月がスタートしました。西日本は厳しい暑さで夏本番を迎えました
が、関東など東日本は梅雨が戻ったような空となっています。一方で台風5号
が日本列島に接近しています。動きが定まらず、どの地域に接近するか予想が
難しい状況とのことです。今後の情報に注意が必要です。

さて、8月1日は「夏の省エネルギー総点検の日」です。1990年(平成2年)に
資源エネルギー庁によって制定されました。8月下旬に瞬間的な最大電力を記
録する傾向があることから、省エネルギーの喚起のために8月の初日に設定さ
れたということです。

ちなみに、「冬の省エネルギー総点検の日」は12月1日です。

また、8月1日は「水の日」にも制定されています。1年を通して8月が一番水を
使う量が多い月であることから、その月の最初に節水を呼びかけることを目的
としているそうです。

無理をしない程度に省エネルギーにも配慮して、元気に夏を過ごしましょう!

なお、お盆休みのため、次号は8月23日(水)の発行となります。予めご了承
ください。(門)

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◆お知らせ

東京開催でもご好評をいただきました弊社の黒崎も講師を務める次のセミナー
が、名古屋及び大阪で開催されます。

☆「機械安全及びロックアウト/タグアウトセミナー」(無料)

名古屋会場:
2017年9月1日(金)13:00~16:30 ウインクあいち1103会議室

大阪会場:
2017年10月20日(金)13:30~16:30 新大阪丸ビル新館909号室

☆お申し込み、詳細については以下URLをご確認下さい
https://mlloto.com/information/index.php

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■環境不祥事の教訓

◆茂原で化学工場火災 倉庫から出火か 男女4人軽傷/千葉 (7/28)

27日午前11時ごろ、茂原市東郷1900の三井化学茂原分工場の警備員か
ら「倉庫の爆発火災が起きた」と119番があった。長生郡市消防本部などに
よると、2階建てトナープラント内を焼き、協力会社の社員の男女4人が軽傷。
茂原署で出火原因などを調べている。

三井化学などによると、4人は40~60代の男性3人と30代の女性1人。
男性3人は軽度のやけどを負い、女性は煙を吸い込んで気分が悪くなり病院に
搬送された。いずれも命に別条はない。

出火当時、工場は操業中で、化学物質を保管する「過酸化物倉庫」付近から出
火したとみられる。工場では複数の薬品を扱っているといい、化学消防車1台
を含む12台が出動。周辺を立ち入り規制し、工場の社員らを避難させた。

同社ホームページによると、同工場は敷地面積約45万平方メートルで、19
57年操業。当初はメタノール、アンモニア、尿素などの製品を生産。従業員
数は約180人で、現在高機能製品に特化し、コピー機などで使われるトナー
用樹脂や、携帯電話やゲーム機などに使用される液晶ディスプレーのシール材
などを製造しているという。

現場はJR茂原駅の北約1.5キロで、周囲に住宅や学校などもある。近くの
市立茂原中の竹之内達生教頭は「校舎にいたが、ボンという音が1回して窓や
ドアが揺れた。地震かと思ったが、外に出ると、黒い煙が上がっていた」と驚
いていた。夏休み中で、当時部活動をしている生徒が150人ほどいたという。

火災発生後、工場周辺には一時煙が広がり、異臭が漂った。市は防災無線で周
辺の住民に外出を控えるように求めて「有毒ガスなどの心配はない」などと呼
び掛けた。工場前の公園でゲートボールをしていた千葉市美浜区の70代女性
は「『ボーン』という大きな音がして雷かと思ったら、煙が公園の方にも流れ
てきた」と驚いた様子で語った。長生村の男性(79)も「化学工場だから、
どんな薬品を使っているのか不安です」と話した。

公園内にいた茂原市内の女性は「煙で真っ白になり薬品っぽい臭いがした」と
振り返った。JR茂原駅方面の町保地区にある自宅にいたという男性も「煙が
流れてきて変な臭いがした」と不安そうに話した。
(千葉日報)

◆解説

「過酸化物倉庫付近から出火」との記述がありますが、詳細は不明です。

「三井化学は取材に『樹脂の原料になる可燃性の液体が燃えた』と説明してい
る」という記事もありました。

「工場の社員らを避難させた」とありますが、住民に対しては、「市は防災無
線で周辺の住民に外出を控えるように求めて『有毒ガスなどの心配はない』な
どと呼び掛けた」と記述されています。

住民に対する対応と社員に対する対応に不整合がなかったのか、少し心配です。

住民のコメントに関して、「化学工場だから、どんな薬品を使っているのか不
安です」というコメントが紹介されていますが、これが住民の実感でしょう。

多くの場合、工場は住民からするとブラックボックスです。

近年、多くの企業が見学会を開催して情報提供に努めていますが、参加する住
民は一部にすぎません。

企業には、積極的なリスクコミュニケーションを実施することが期待されます。

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■労働災害の真相

◆アンモニア吸い、点検中の社員重体 愛知・王子製紙 (7/29)

28日午前9時45分ごろ、愛知県春日井市王子町の王子製紙春日井工場でア
ンモニアタンクの計測器を点検中、配管からアンモニア水があふれ出し、タン
クを点検中だった同社社員の被災者(41)が気化したアンモニアを吸うなど
して意識不明の重体。一緒に作業していた男性社員(38)と救助した男性社
員(43)もアンモニア水を浴びて軽いやけどを負った。

タンク近くで別の作業をしていた関連業者の作業員6人も気分が悪くなったと
して、病院で手当てを受けた。

県警春日井署や同工場によると、タンク(直径4.5メートル、高さ5メート
ル)の容量は約7万リットルで、濃度25%のアンモニア水約2万~3万リッ
トルが入っていた。

事故前、レベル計(液面計)の数値に異常が見つかり、村本さんらが点検のた
め、タンクとレベル計をつなぐ配管のバルブをレンチで閉めていたところ、ア
ンモニア水があふれ出したという。
(毎日新聞)

◆解説

「タンクとレベル計をつなぐ配管のバルブをレンチで閉めていた」とのことで、
アンモニアの漏えいは予想し得るリスクであったことが推察されます。

適切な非定常作業の管理手順や保護具の着用が出来ていなかったとすると残念
でなりません。

もし、次のとおりの業務プロセスだったら、それはマネジメントの欠陥に他な
りません;

レベル計の数値異常 → レベル計修理作業

正しいのは次の業務プロセスです;

レベル計の数値異常 → 作業許可申請 → 作業許可 → レベル計修理作業

作業手順書のない作業、危険性の高い作業を実施する場合には、「作業許可申
請」(Hazardous Work Permit)のプロセスを経ることが重要となります。

このメルマガでも何度もお伝えしていますが、「作業許可申請」(Hazardous
Work Permit)を見直されることを期待します。

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■新着情報

・ISO/DIS45001.2 承認

・日本版OSHMS

■環境不祥事の教訓

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■労働災害の真相

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 全国の事故・事件情報 4件

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 全国の労働災害・書類送検情報 17件

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