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NO.343

四日市工場爆発:熱交換器のふた 作業マニュアルなく

■■ ESHの解決策
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                          2014.1.22 No.343

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

例年以上に厳しい寒さが続いておりますが、お元気にお過ごしでしょうか?

寒い冬はインフルエンザや感染性胃腸炎など感染症が流行する季節でもありま
すが、先日も浜松市で学校給食のノロウィルスによる集団食中毒で1000人
を超える児童が欠席という恐ろしい事故が発生してしまいました。

私は幸いにしてノロウィルスに感染したことはないのですが、経験した方が口
を揃えて「二度と経験したくない」と仰るほど辛いものだそうです。

ノロウィルスの感染経路として、便や吐物への接触とノロウイルスに汚染され
た食品を介する感染があります。ノロウィルス感染予防の基本をおさらいしま
す。

・きっちり手洗い
・しっかり加熱
・調理器具等の消毒(次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)が効果的)

インフルエンザも流行し始めました。くれぐれも予防を心がけて冬を元気に乗
り切りましょう!(門)

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◆出版と記念セミナーのお知らせ

本メルマガでお伝えしている労働災害の書類送検事例とその解説を纏めた書籍、
好評発売中です。

送検理由に学ぶ安衛法の理解
~労働安全衛生コンプライアンス・CSR対策の決め手~

出版社:労働調査会
定 価:1,575円(税込)

★その出版記念セミナー を開催いたします。

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  場 所:BSIグループジャパン本社(東京都港区北青山)
  受講料:30,000円(税抜)

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★【重要】配信スタンド変更手続きのお願い★

読者の皆様、いつもメルマガのご愛読ありがとうございます。

当メルマガはこれまで「まぐまぐ」「メルマ」などの無料配信スタンドを利用
し、配信しておりました。しかし、無作為に広告が入ってしまうなど読者の皆
様にはご迷惑をお掛けしておりました。

そこで今後、自社配信に変更することにいたしました。

つきましては、大変お手数ですが、次のサイトより登録のお手続きをお願いい
たします。

  登録はコチラから→ http://www.esh.co.jp/mailmaga_touroku.html

◆現行の「まぐまぐ」「メルマ」からの配信は移行が完了次第、停止させてい
ただく予定ですので、早急にお手続きをお願いいたします。

ご迷惑・お手数をお掛けしますが、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいた
します。

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本メルマガの完全版の有料マガジン「ESHエキスパート」を1ヶ月間(2回
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■環境不祥事の教訓

◆廃棄物処理法違反:産廃元請けなど2社を書類送検 無許可業者委託容疑/
埼玉 (1/10)

産業廃棄物の処理を無許可の業者に委託したとして、県警は8日、産業廃棄物
処理会社(東京都)など2法人と同社の取締役ら男3人を廃棄物処理法(委託
基準など)違反容疑でさいたま地検に書類送検した。県警生活環境第2課によ
ると、廃棄物の処理責任を元請け業者に一元化した改正廃棄物処理法が201
1年に施行されて以降、同法違反で元請け業者を検挙したのは県内では初めて。

送検容疑は、同社と同社の取締役の男(42)は昨年7月、坂戸市の家屋解体
業の男性(50)=廃棄物処理法違反罪で罰金100万円の略式命令、納付済
み=に対し、産業廃棄物の木くずなど計約6590キロの処理を330万円で
委託したとしている。

また、川越市の産業廃棄物処理会社と同社の社長の男(42)は昨年8月、不
動産業者から委託されたがれきなど約9470キロの処理を、坂戸市の男性に
75万円で再委託したとして同法(再委託禁止)違反容疑で書類送検された。
(毎日新聞)

◆解説

本メルマガの読者の多くは、製造業またはサービス業であり、建設業の読者は
少ないのですが、建設工事の発注者になり得る立場として、建設廃棄物につい
ても最低限の知識は必要ですので、復習しておきたいと思います。

従前は、土木建築に関する工事(建設工事)が数次の請負によって行われる場
合、当該建設工事に伴い生ずる廃棄物について実際に排出した事業者を特定す
ることが困難なケースもあり、その処理責任の所在が曖昧になりやすいという
構造にありました。

そこで、廃掃法が改正され、平成23年4月1日からは、建設系廃棄物の排出
事業者は、「元請業者」であることが明確に定義されました。(法第21条の3
第1項)

【元請業者】
産業廃棄物の運搬・処分を委託する場合には,産業廃棄物収集運搬業・処分業
の許可業者と委託契約を締結し,マニフェストを交付する必要があります。

【下請業者】
産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可がなければ,運搬・処分はできません。
元請業者に代わって,委託契約の締結及びマニフェストの交付はできません。

なお、下請業者が行う建設工事現場内での産業廃棄物の保管については、下請
業者に産業廃棄物保管基準を適用し、その遵守を義務付けることとしています。
(法第21条の3第2項)

しかしながら、この法令には、例外規定(法第21条の3第3項)もあり、条件
を満たせば、廃棄物処理業の許可がない下請業者も運搬が可能となります。こ
の例外規定も理解しておく必要があります。

★例外規定について「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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   採用されています。

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■労働災害の真相

◆四日市工場爆発:熱交換器のふた 作業マニュアルなく (1/10)

作業員5人が死亡、12人が重軽傷を負った三重県四日市市の石油化学製造
「三菱マテリアル」四日市工場の爆発事故で、同社が爆発した熱交換器のふた
を取り外す際の具体的なマニュアルを作らず、内部が安全な状態かどうかの判
断を現場作業員の感触などに委ねていたことが分かった。工場幹部も不備を認
め「誰もが分かる基準が必要だったと反省している」と話している。

事故は円筒形の熱交換器(金属製、直径0.9メートル、長さ6メートル、重
さ約5トン)のチャンネルカバーと呼ばれるふた部分を取り外す作業の最中に
起きた。交換器は内部に約300本のチューブが通され、シリコン製造の過程
で主原料の化合物「トリクロロシラン」の残留物が付着する。

トリクロロシランは引火性が高いため、1カ月以上、加湿窒素ガスを器内に注
入し、爆発を防ぐ処置をしている。しかし、その後に器内の状態が安定したか
どうかを判断する目安として温度計などの機器は使わず、素手で熱交換器に触
り、「冷えていれば取り外しても問題ない」と判断するなど、現場作業員の個
人の感覚や経験に頼っていたという。

副工場長は「器内の温度計測は技術的に限界があり、加湿窒素ガスを入れ続け
た時間と、熱が下がっているかの感触で判断した」と説明した。

10日午前に始まった三重県警による現場検証でも、三菱マテリアルの安全対
策に問題がなかったかどうかについても調査する見通し。

三宅淳巳・横浜国立大学大学院教授(安全工学)の話 今回のような危険を伴
う作業の場合、熱交換器の中の温度、圧力、化学物質の状態をモニタリングし
たうえで、ふたを外すなどの工程をマニュアル化するのが一般的だ。素手で交
換器に触ることのみで温度を確認するというのは、安全管理のあり方としては
考えられない。通常とは異なるメンテナンス作業に対する危険度の認識が十分
だったかが、今後の検証のポイントとなる。
(毎日新聞)

◆解説

5名の方が、ほぼ即死でお亡くなりになった悲惨な災害です。労働安全衛生に
関わる身としては残念でなりません。

トリクロロシラン(TCS)は、極めて発火性が高く、労災に至らないまでも、
メンテナンス中の発火事故は私も経験があり、相当数発生しているものと思い
ます。

それだけに、同社としてもマスコミが報じるほど、決していい加減に作業して
いたのではなく、加湿窒素ガスを送るなど安全対策は講じていたものです。

私は、個人的に思い出したのが、新入社員で化学プラントに配属された当初、
配管を分解する際に先輩社員から厳しく注意された次の言葉です。

「開放する正面には絶対に立ってはならない」

開放部からガスや炎が噴き出す可能性があるからです。かなり厳しく躾けられ
た記憶があります。

今回の事故に当てはまるか否か不明ですが、熱交換器のフタの部分を開放する
際、その正面に居ないということが徹底されていれば、何名かの命は助かった
かもしれません。

このような些細な慣習が明暗を分けることも多く、それこそが「現場力」だと
言えます。

さて、化学プラントを持たない場合も含め、多くの組織が教訓とすべきは、20
13年10月1日に改正施行された労働安全衛生規則107条の「調整」の作業です。

あまり意識されていないので注意が必要です。

★労働安全衛生規則107条の「調整」について「ESHエキスパート」で解説して
います!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

  もうこりた!

■新着情報

 ・産業用ロボットと人との協働作業について

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 3件

■不法投棄関連情報

 全国の不法投棄関連情報 1件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 14件

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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