無料メールマガジン詳細

NO.253

硝酸漏れ:ガス発生 4従業員、病院で診断-九州乳業/大分

■■ ESHの解決策
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                          2010.4.21 No.253

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ご挨拶

先日、バスケットボール男子日本リーグの日本一を決めるプレーオフファイナ
ルの第3戦が行われ、私の地元にある「リンク栃木ブレックス」が見事3連勝
で優勝を決めました!

栃木県には他にも日光アイスバックス、栃木SC、自転車ロードレースのブリ
ッツエンなどのプロスポーツチームがありますが、おそらく日本一になったの
は初めてだと思います。福田富一知事はチームにスポーツ功労賞を贈呈するこ
とを発表しました。

週末には優勝パレードが行われたのですが、宇都宮市中心部での優勝パレード
は1962年に甲子園で春夏連覇を果たした作新学院以来とあって、約1万人
を超えるファンで大いに盛り上がったようです。

今まで地元チームの優勝パレードなんて関係ない話だと思っていましたが、実
現すると本当に嬉しいものですね。来シーズンもまた頑張って優勝してほしい
です! (門)

———————————————————————-

■環境不祥事の教訓

◆硝酸漏れ:ガス発生 4従業員、病院で診断-九州乳業/大分 (4/9)

8日午後5時50分ごろ、大分市廻栖野の九州乳業本社工場から「工場内で硝
酸が漏れ、ガスが発生している」と119番があった。二酸化窒素が発生した
が、外部への流出は確認されていない。大分南警察署によると、従業員4人が
念のため病院で診断を受けたという。

市消防局や同工場などによると、工場棟(4階建て)の2階保管室(70~8
0平方メートル)にあるタンクかその配管から希硝酸約100リットルが漏れ
たという。消防はカセイソーダで中和作業を行った。希硝酸は牛乳などを製造
するラインを洗浄するためのものだが、洗浄は製造が終わってから行うため、
製品への影響はないという。

◆解説

漏洩物が濃度の低い希硝酸であり、その量が100リットル程度であることを
考えると大した事故ではなく、化学会社であれば無難に対応できたと考えます
が、食品会社であるため大事になったものと推察します。

まず大切なことは取扱い物質の性質を知ることです。硝酸は黄煙(二酸化窒
素)を発生し、無防備では接近することができず、中和作業などもできません。

このため防毒マスクを備えることが必要ですが、吸収缶式のマスクでは許容吸
収量を上回った際に危険があり、空気呼吸器(ライフゼム)が有効です。面体
内の圧力を常に陽圧に保つプレッシャデマンド形なら安心です。

また、全身を化学物質から守るスーツも必要な場合があります。

このケースでは消防署員が中和作業を行ったとのことですが、マスクやスーツ
などの装備がなければ近づくことすらできないことを肝に銘じる必要がありま
す。

そして自らで対処する機材やトレーニングされた人員がない場合は、本ケース
のように消防署の支援が必要で、普段から緊密な連携を持っておくことが必要
です。

★米国の緊急事態に対するHAZMAT(危険有害物質)トレーニングやHAZMATドリ
ルの事例を「ESHエキスパート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

———————————————————————-

■労働災害の真相

◆武豊の工場爆発事故:マニュアル無視、人的ミスと結論 11月の原因最終
報告/愛知 (4/17)

昨年11月と12月に2度の爆発事故があった武豊町の日油愛知事業所は16
日、11月の事故原因の最終報告を同町に行った。「作業員がマニュアル通り
の手順で作業をしてなかった人的ミス」と結論付けた。12月の事故も人的ミ
スと分かっている。

11月の事故では、混合槽内の製品残が発火したことが分かっている。作業員
らからの聞き取り調査などの結果、「水を入れた後、製品残を投入」とのマニ
ュアルに反し、「製品残を入れた後、水を入れていた」と判明。水に溶けない
ダマができ、事故を生み出す要因になったとした。

事故報告は、今月2日に経済産業省中部近畿産業保安監督部に提出し、9日に
厳重注意や再発防止策の実施状況の報告などの指示が出された。

同社は原因となった点火薬製造は中止し、点火薬を使用する自動車エアバック
製造から撤退する。

◆解説

”人的ミス”の背景はどのようなことだったのでしょうか。

労働安全衛生マネジメントにおいて最も重要なことは、「セーフティーカルチ
ャー(安全文化)」です。職場風土とも言いますが、決められたことを必ず守
る文化がどの程度醸成されていたのかが問題です。

例えば次のようは状況では安全文化は育ちません。

・トップが無災害への決意を表明していない(4.2)
・リスクが放置されている(4.3.1)
・日常的に法令違反が起きている(4.3.2)
・安全に関する投資をしない(4.4.1)
・上司が自らルールを破る(4.4.1)
・十分な教育がされていない(4.4.2)
・安全衛生委員会への出席率が悪い(4.4.3)
・手順書類が使われず改訂もされない(4.4.5)
・手順や表示が整備されていない(4.4.6)
・安全パトロールなどのチェック機能がない(4.5.1, 4.5.5)
・労働災害が発生しても原因調査が御座なりである(4.5.3))

OHSMS(マネジメントシステム)は安全文化を育む要素が盛り込まれているこ
とを認識し、災害防止に役立てていただきたいものです。

★手順書、標準作業手順(Standard Operation Procedure:SOP)のトレーニ
ングの事例を「ESHエキスパート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

———————————————————————

★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを愉快に、愉快なこ
とを真面目に」

■新着情報

・平成22年版環境統計集の発行について

・PRTRデータを読み解くための市民ガイドブック

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報5件

■不法投棄関連情報

 全国の不法投棄情報2件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報15件

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

———————————————————————-

本メルマガは、「ESHエキスパート」のダイジェスト版をお届けしています。
(2回/月:第一、第三水曜日発行)

メルマガは、発行者からは読者を知ることができず、不特定多数の方に配信す
ることになります。読者様も増え、実名を含む記事の紹介などの支障も懸念さ
れるためです。

どうぞご理解ください。

■ 『ESHエキスパート』の詳細及びお申込みはこちらから
   → http://www.esh.co.jp/expert.html

  ★お申込みの際、≪質問・ご確認事項など≫欄に必ず「メルマガ読者」と
   ご記入ください。
  

——————————————————————–

★このメールマガジンを皆様にとってより良いものとするために、読者の皆様
のご意見やご要望をお待ちしております。是非ともお寄せください。

◇ info@esh.co.jp まで

———————————————————————

★★★読者の皆様へESHデータバンクのご案内★★★

環境、安全衛生、ISO14001、OHSAS18001に関する有料の資料集サイト「ESHデ
ータバンク」のサービス、好評提供中です。

トップページ

◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◆◇◇

【発行元】
環境ワークス株式会社

トップページ


発行責任者 黒崎

★このメールマガジン転送はOKですが
 掲載された記事の内容を許可なく転載する
 ことを禁じます。問い合わせ下さい。 (C) Copyright -2009
———————————————————————-

E-MAIL NEWSLETTER

企業の環境&OHS(労働安全衛生)担当者をサポートするメールマガジンです。
配信は毎月2回、有料メールマガジンの抜粋版としてお届けします。

ページトップへ