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NO.417

死亡の工員労災認定=パナソニック工場勤務-福井労基署

■■ ESHの解決策
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                          2017.2.15 No.417

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
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◆ご挨拶

今春のスギ花粉の飛散開始は、九州北部・中国・四国・東海地方の一部では2
月上旬、関東甲信地方では2月中旬と日本気象協会から発表されています。
私も含め、花粉症患者にとっては辛い季節がやってきました。

スギ花粉のピークは3月とのことですが、最近の強風で敏感な方は早くも症状
が現れているようです。早めの対策を心がけたほうが良さそうですね。

私事ですが、先日、何気ない動作からぎっくり腰になってしまいました。よう
やく落ち着いてきましたが、痛みのピーク時には咳やくしゃみにも激痛が伴い、
苦労しました。そもそも、花粉症のくしゃみがきっかけでぎっくり腰になった
経験もあるので、これからの季節、再発しないよう注意していきたいと思いま
す。(門)

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■環境不祥事の教訓

◆下水道水からシアン化合物 健康被害確認されず/東京 (2/6)

6日、東京・荒川区の下水道水から一定の量を上回るシアン化合物が検出され、
警視庁などが調べたところ、およそ4キロ離れた化学工場から漏れたものとわ
かった。これまでのところ、周辺の住民への健康被害など大きな影響は確認さ
れていないという。

東京都などによると、6日午前2時ごろ、荒川区内にある下水処理施設のシス
テムが下水道水に一定の量以上のシアン化合物が含まれていることを検知した。

警視庁などが原因を調べたところ、下水処理施設からおよそ4キロ離れた北区
田端新町の化学工場から流れ出ていたことがわかった。

警視庁によると、工場ではタンクに保管しているシアン化合物に水を加え濃度
を薄めながら使っていたが、水道の蛇口が緩み、水が注がれ続けたためタンク
から漏れ出したと見られている。

シアン化合物は金属のメッキ加工などに使われ、強い毒性があり、頭痛やめま
いなどの症状を引き起こすことがあるが、これまでのところ、周辺の住民への
健康被害など大きな影響は確認されていないという。
(NHK NEWS WEB)

◆解説

シアンタンクへの補給水の蛇口が緩み、水が注がれ続けてオーバーフローした
とのことで、毒性の高いシアン化合物だけに適切な管理が求められます。

下水道では、水質汚濁防止法と同様に「事故時の措置」を次のとおり定めてい
ます。

下水道法
(事故時の措置)
第十二条の九 特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者は、人
の健康に係る被害又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質又は油と
して政令で定めるものを含む下水が当該特定事業場から排出され、公共下水道
に流入する事故が発生したときは、政令で定める場合を除き、直ちに、引き続
く当該下水の排出を防止するための応急措置を講ずるとともに、速やかに、そ
の事故の状況及び講じた措置の概要を公共下水道管理者に届け出なければなら
ない。

国土交通省は、本件のような事態に対応するため、「有害物質等流入事故対応
マニュアル」を定めています。

その中で、「事故が発生したとき」とは、次の場合だと解説しています;

自然災害等発生原因を問わず、特定事業場内において火災の発生、停電等によ
る除害施設等の機能の停止、貯蔵タンクや配管等の破損、操作ミス等により、
有害物質又は油を含む下水が公共下水道等に流入するような事態が発生したと
きである。

また、「応急の措置」とは、次の措置だと解説しています;

特定事業場において有害物質又は油が公共下水道に流入する事故が発生した場
合に、引き続く有害物質又は油の流出を防止するために行う、破損したタンク、
配管等への有害物質又は油の供給停止、流出を防ぐための土のうの積みあげ、
吸着マットの設置による回収等の措置をいう。

有害物質を取り扱う事業所は、第一に事故の予防に努めることが重要ですが、
万一の際には次の2点に対応することを日頃から訓練して欲しいものです。

  直ちに、応急措置を講ずる
  速やかに、公共下水道管理者に届け出る

★国交省の「有害物質等流入事故対応マニュアル」が定める「事故時の措置」
について「ESHエキスパート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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   採用されています。

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■労働災害の真相

◆死亡の工員労災認定=パナソニック工場勤務-福井労基署 (2/9)

福井市にあるパナソニック森田工場で勤務していた男性=当時(46)=がく
も膜下出血で死亡したのは長時間労働が原因だったとして、福井労働基準監督
署が労災認定していたことが9日、分かった。遺族の代理人弁護士らが同日、
記者会見し明らかにした。認定は1月31日付。

代理人らによると、死亡したのは福井市の男性。2次下請け会社の「アイエヌ
ジー」(福井県あわら市)と有期契約し、森田工場で電子部品のトリミング作
業の夜勤に従事していた。2015年10月20日の夜勤明けに、帰宅しよう
と自動車に乗ったところで体調不良を訴え、病院に搬送されたが同日午後に死
亡した。

男性の労働時間は雇用契約上、午後11時~翌日午前7時15分だったが、早
出するよう求められ、同年3月ごろから火~金曜日は午後7時に出勤していた。
タイムカードの記録では、直前1カ月の時間外労働は約81時間だった。

代理人弁護士は「パナソニックは大企業として、請け負い会社の社員にも長時
間労働をなくすようなチェックをするべきだ」と語った。
(時事ドットコム)

◆解説

国会では、残業時間規制で論戦が交わされています。

特に電通事件から社会的関心も高まり、与野党ともに時間外労働時間の規制が
あいまいな現行の労働基準法を改正することには同意していますが、落としど
ころを探っている状況です。

本件では、工場内の請負ラインで働いていた方がお亡くなりになりましたが、
元請け企業の責任も問われる時代となっています。

有名なのは、2010年に工員の飛び降り自殺が相次ぐという事態が発生したiPho
ne製造拠点だった広東省深センの2つの工場で、12人もの社員が自ら命を絶つ
という異常事態になり、鴻海の地元台湾や中国のメディアはもとより、日本や
欧米などのマスコミもこぞってこれを取りあげました。

Appleは、この問題を受け、サプライヤーに対するCSR調達基準を定め、CSR監
査を行うなどの対応を強化しました。

Appleのサプライチェーン全体にわたり、労働時間を最大で週60時間とするこ
と、そして7日間ごとに1日の休暇を取ることを義務付けています。

監査では、何名かの従業員をサンプリングで選び、タイムカードや給料明細ま
で確認して監査します。

特に大企業はサプライチェーン全体に配慮しなければならない時代だと言えま
す。

★Appleの先進的な取り組みである「EHSアカデミー」の活動内容を「ESHエキ
スパート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

  雪に耐えて梅花麗し

■新着情報

・化学防護手袋の選択、使用等について

・高圧ガス保安法等の運用及び解釈(内規)の一部改正に伴う第一種圧力容器の
 取扱について

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 6件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 17件

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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