無料メールマガジン詳細

NO.

メッキ液槽に転落 男性ほぼ失明 業者ら書類送検 容疑で笠岡労基署

■■ ESHの解決策
■■—————————————————————–
2020.11.18 No.507

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

——————————————————————-

◆ご挨拶

11月も半ばを過ぎ、書店に来年のカレンダーや手帳、年賀状のデザイン集な
どが並んでいるのを見ると、いよいよ今年も残りわずかということを感じます。

一方でここのところ暖かい日が続き、季節が逆戻りしたかのようですが、朝晩
の冷え込みは厳しく、空気も乾燥していますので、くれぐれも体調管理にはお
気を付けください。

新型コロナウィルスの感染拡大も懸念されます。年末にかけて会食などの機会
も増えると思いますが、引き続き感染予防に努めてまいりましょう!(門)

 

——————————————————————-

■ESHエキスパート300号達成記念キャンペーン

本メルマガは、「ESHエキスパート」の簡易版としてお届けしておりますが、
そのESHエキスパートが2008年6月4日の創刊から今号で300号を達成することが
出来ました。

ESHエキスパートの300号達成を記念し、感謝を込めて「ESHエキスパート」を
12月31日までの期間限定で30%引きの特別価格(初年度)でご提供します。

この機会に是非ともお申込みください。

・コーポレート会員 年額 90,000円(税別)→ 63,000円(税別)
・法人会員     年額 30,000円(税別)→ 21,000円(税別)
・個人会員     年額 10,000円(税別)→ 7,000円(税別)

【お申込みはこちら】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

——————————————————————–

■環境不祥事の教訓

◆スプレー缶爆発4人死傷、産廃業者役員を在宅起訴 モノタロウは不起訴/
大阪 (11/9)

大阪府高槻市の産業廃棄物収集運搬会社「今村産業」で2019年7月、4人が死傷
した火災で、大阪地検は同社の取締役(51)をガス等漏出致傷の罪で在宅起訴
した。10月26日付。

起訴状によると、被告は19年7月6日、自社の敷地内でスプレー缶1867本にハン
マーで穴を開け、ガスを漏出させて引火・爆発させ、近くにいた少年に重傷を
負わせたとしている。

一方、地検はスプレー缶を産廃収集運搬業の許可がない運送会社に運ばせたと
して、廃棄物処理法違反の疑いで書類送検された東証1部上場の通信販売会社
「MonotaRO(モノタロウ)」(兵庫県尼崎市)については不起訴(容疑不十
分)とした。

また、ガス等漏出致傷などの疑いで容疑者死亡のまま書類送検された3人と、
消防法違反容疑で送検された法人としての今村産業も不起訴とした。
(毎日新聞)

◆解説

この事故については、本メールマガジン第282号(2020/2/19)でも解説してい
ます。

事故の概要を復習すると次のとおりとなります。

●2019年7月
大阪府高槻市の産業廃棄物収集運搬会社で爆発が起きた。モノタロウが販売し
ていた機械部品の清掃用スプレー缶約1万本が2018年の台風で水につかり、売
れなくなったものが現場に持ち込まれた。

モノタロウ社員から「安く処理したい」と相談された産業廃棄物収集運搬会社
の取締役が作業場所を提供した。

敷地内でスプレー缶1867本にハンマーで穴を開け、ガスを漏出させていたとこ
ろ、引火・爆発し、3人が死亡、近くにいたモノタロウ社員の次男(当時13
歳)も重傷を負った。

●2020年2月
大阪府警捜査1課は、ガス漏出致傷と消防法違反容疑などで、死亡した3人や
産業廃棄物収集運搬会社の取締役ら計5人を書類送検した。

スプレー缶の運搬を無許可の運送会社に委託したとして、廃棄物処理法違反の
疑いで法人としてのモノタロウも書類送検した。

処理費を節約するため産廃業者に場所を借りて、社員が息子にまで手伝わせて
対応したことが仇となった事故でした。資本金19億の企業が、処理費削減を命
じたことはなかったと思いますが、コンプライアンス教育が十分ではなかった
と考えられます。

今般、無許可業者に運搬を委託した同社が不起訴となった理由は不明です。

しかし、私たちは小さなコスト低減が取り返しのつかない大きな災害となった
教訓を活かさなければなりません。

★不正(コンプライアンス違反)発生に共通する3つの要素「不正のトライア
ングル」について「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

——————————————————————-

■労働災害の真相

◆メッキ液槽に転落 男性ほぼ失明 業者ら書類送検 容疑で笠岡労基署 (11/
10)

笠岡労基署は10日、労働安全衛生法違反の疑いで、山口県岩国市のメッキ会
社と同社取締役岡山工場長の男性(67)を書類送検した。

書類送検容疑は4月30日、同社岡山工場で男性派遣社員(52)がメッキ液
が入った槽(深さ3メートル)のふたを外す作業をする際、柵の設置や安全帯
の着用など転落防止措置を講じなかった疑い。

同労基署によると、男性は作業中にメッキ液が入った槽に落ち、両目をほぼ失
明した。
(山陽新聞)

◆解説

メッキ槽に落ちて失明とは悲惨な災害ですね。このような悲惨な災害が後を絶
ちません。

労働安全衛生規則では、次の条文が適用されると考えられます。

労働安全衛生規則
(煮沸槽等への転落による危険の防止)
第五百三十三条 事業者は、労働者に作業中又は通行の際に転落することによ
り火傷、窒息等の危険を及ぼすおそれのある煮沸槽 、ホツパー、ピツト等が
あるときは、当該危険を防止するため、必要な箇所に高さが七十五センチメー
トル以上の丈夫なさく等を設けなければならない。ただし、労働者に要求性能
墜落制止用器具を使用させる等転落による労働者の危険を防止するための措置
を講じたときは、この限りでない。

本災害は、「メッキ槽」であり、「煮沸槽等」に該当するのかと疑問を持つ読
者もおられるかもしれません。

解釈例規では、次の記述があります。

「窒息等」の「等」には、中毒すること、機械に巻き込まれること等が含まれ
ること。

また、次のような判例もあります。

し尿処理場における活性汚泥槽が典型的なピットに準ずるものとして「ピット
等」の「等」に含まれるというべきである。

このように私たちは条文だけを見て安易に解釈してはなりません。今日、法令
の条文はe-Gov(電子政府の総合窓口 イーガブ)で確認することが出来ます。
しかし、解釈例規や判例は私たちの解釈を助けるもので、安全衛生担当者は可
能な限り安衛法便覧などを所持することをお薦めします。

この記事に関する解説は、YouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」でもお
伝えしています。どうぞご覧ください。

https://youtu.be/nBq9MkzYxog

★事例に基づくリスクと管理策および適用法令について「ESHエキスパート」
で解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

 

——————————————————————-

★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

人間がこれだけはと思いきったことに十年しがみついていると、
大体ものになるものだ

■新着情報

・ESHデータバンク追加資料

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 3件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 10件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

——————————————————————–

本メルマガは、「ESHエキスパート」のダイジェスト版をお届けしています。
(2回/月:第一、第三水曜日発行)

■ 『ESHエキスパート』の詳細及びお申込みはこちらから
https://www.esh.co.jp/expert.html

——————————————————————–

★このメールマガジンを皆様にとってより良いものとするために、読者の皆様
のご意見やご要望をお待ちしております。是非ともお寄せください。

◇ info@esh.co.jp まで

——————————————————————–

★★★読者の皆様へESHデータバンクのご案内★★★

環境、安全衛生、ISO14001、ISO45001に関する有料の資料集サイト「ESHデー
タバンク」のサービス、好評提供中です。

https://www.esh.co.jp/eshdatabank.html

——————————————————————–

【発行元】
環境ワークス株式会社
https://www.esh.co.jp
発行責任者 黒崎

★このメールマガジン転送はOKですが
掲載された記事の内容を許可なく転載する
ことを禁じます。問い合わせ下さい。
Copyright 2009 環境ワークス株式会社
——————————————————————–

E-MAIL NEWSLETTER

企業の環境&OHS(労働安全衛生)担当者をサポートするメールマガジンです。
配信は毎月2回、全国の事故事例や法令改正情報などをお届けします。

ページトップへ