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NO.456

三菱電機で5人労災認定 14~17年、うち2人過労自殺

■■ ESHの解決策
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2018.10.3 No.456

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

台風一過、日本列島の大部分は晴天に恵まれて10月がスタートしました。9
月はすっきりしないお天気が続いたので、平日とはいえど、久しぶりの晴れ間
に爽やか気持ちになりました。

さて、1日から全国労働衛生週間が始まりました。多くの企業では、従業員の
ストレスチェックや化学物質のリスクアセスメントなどに取り組まれているこ
とと思います。

近年、長時間労働による過労死やパワハラなどのニュースをお伝えすることが
多くなってきました。ISO 45001の発行も一つの契機となって、健康で快適な
職場作りが促進されることを願います。(門)

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★出版と出版記念セミナーのご案内

ISO 45001の要求事項を正しく理解し、効率的で効果的なOHSMSの構築・運用を
支援するために、弊社代表の黒崎が執筆した書籍「ISO 45001 認証取得ガイ
ド」(仮題)が今月中に刊行される予定です。
【出版社:安衛法便覧でお馴染みの労働調査会】

この本は、信頼性を高めるためにBSIの監修を受けていますが、出版を記念し
て、BSIが出版記念セミナーを開催し、黒崎が講師を務めることが決定しまし
た。

東京:11月 5日(月)14:00 – 17:00
大阪:11月29日(木)14:00 – 17:00

書籍代込みで、9,800円と大変にお得なセミナーとなっています。

読者の皆様の多くのご参加をお待ちしております。

https://www.bsigroup.com/ja-JP/iso-45001/iso-45001-training-courses/iso-45001-guidebook/

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■環境不祥事の教訓

◆台風縦断 屋根が道ふさぎ、貨物船流される(9/30)

大型で強い台風24号は1日未明に関東を直撃し、首都圏では通勤・通学にも
影響が出た。また、首都圏では屋根が飛ぶなどの被害も相次いでいる。

警察によると、1日午前1時半ごろ、埼玉県新座市でトタン屋根が強風で散乱
し、国道をふさいだ。この影響で下り2車線が通行止めとなり、現在も撤去作
業中だという。

さいたま市緑区では、1日午前0時すぎ、工事中の足場が強風の影響で崩れた。
警察によると、けが人はいないという。また、蕨市中央では、1日午前2時ご
ろ、住宅の屋根が飛ぶ被害があった。

屋根の被害は、東京都内でもあった。

大田区では、民家のトタン屋根が崩れ、地面にバラバラに落ちてしまっている。
東京・小金井市では東京学芸大学の敷地にある木が倒れ、道路をふさいだ。枝
の一部は電線に引っかかっていて、警視庁が交通規制を行うとともに撤去作業
を進めている。

神奈川県川崎市では、1日午前2時ごろ、台風から避難するためふ頭にいかり
をおろして止まっていた貨物船が強風で流され、岸と接触した。乗組員は全員
自力で避難し、けが人はいないという。

小田原市では、小田原城址公園にある松や桜の木が強風により根元から倒れる
などの被害が出ている。
(日テレNEWS24)

◆解説

台風21号ほどの被害ではありませんでしたが、台風24号でも多くの被害が出ま
した。

企業としては被害を最小限にすることも必要ですが、屋根などの工作物等の飛
来により加害者となることも避けなければなりません。

関連する法令は、民法第717条となります。

(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)
第七百十七条  土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人
に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠
償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意を
したときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
2 前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
3 前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者がある
ときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

「土地工作物」とは、建物、家屋や塀、看板、屋根の張り板、瓦などが含まれ
ます。

しかし、屋根は通常有すべき安全性があったのに、台風、竜巻のように予期で
きない強大な自然力が働いて吹き飛ばされたような場合には、占有者であれ所
有者であれ、責任を負う義務はないといえるでしょう。

他方、過去にも台風の経験があり、予想される程度の強風に対して充分な備え
を施さなかった場合には、予期できる危険に対して充分な防止措置をとらなか
ったとして、損害賠償義務を負うことがあります。

法令の解釈は次のサイトが詳しいようです。

【土地工作物責任の『土地の工作物』の解釈と具体例】

保険によって補償される場合もあるようですが、住民の方を傷つけることはあ
ってはなりません。

加害者とならぬよう、構内を点検しておきたいものです。

★「暴風雨対応計画」の事例について「ESHエキスパート」でご紹介していま
す!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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採用されています。

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■労働災害の真相

◆三菱電機で5人労災認定 14~17年、うち2人過労自殺 (9/27)

三菱電機で2014~17年に男性社員5人が長時間労働などを原因とした精神障害
や脳疾患を発症して労災認定され、うち2人が自殺していたことが27日、同社
への取材で分かった。5人は20~40代で、いずれも研究やシステム開発に従事
していた。

このうち情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)に勤務していた30代男性は16
年11月に労災認定され、本人が公表した。同社は労災が相次いだことについて
「大変重く受け止めており、勤務時間の適切な管理など再発防止に努める」
(広報部)としている。

同社によると、自殺した2人のうち1人は40代で、コミュニケーション・ネッ
トワーク製作所(兵庫県尼崎市)に勤務。長時間労働などによる精神障害が原
因だったとして、17年6月に労災が認められた。名古屋製作所(名古屋市)勤
務の社員(当時28)も精神障害を発症して自殺。14年12月に労災と認定された。

ほかに三田製作所(兵庫県三田市)勤務の社員と本社勤務の社員がそれぞれ15
年3月、17年8月に労災認定を受けた。

5人のうち自殺した1人を含む40代の社員3人は実労働時間ではなく、あらか
じめ労使で決めた「みなし労働時間」を基に賃金を支払う裁量労働制の対象に
なっていた。3人ともシステム開発が担当だったという。

三菱電機は社員約3万人のうち、システムエンジニアや研究、経営の企画立案
などに従事する計約1万人に裁量労働制を適用していたが、18年3月に廃止。
対象だった社員は原則、働いた時間に基づいて残業代を受け取る仕組みに変更
した。

同社は廃止の理由について「労災認定が直接の理由ではなく、16年から進めて
いる働き方の見直しの一環。社員の健康確保のためにも、方式を一本化した方
が時間管理をより厳しくできると判断した」(広報部)と説明している。
(日本経済新聞)

◆解説

毎日新聞は、本件を受けて、9月29日に次のとおりの「社説」を出しています。

実際に働いた時間ではなく、あらかじめ定めた「みなし労働時間」を基に残業
代込みの賃金を払うのが裁量労働制である。成果さえ出せば、どのように働く
か、何時間働くかは労働者自身の判断に委ねられている。本来であれば働き過
ぎによる過労死などは起こりにくいはずだ。

ところが、14~17年度に裁量労働制で労災認定された人は三菱電機の3人
を含め全国で42人に上る。制度の理念と実態に大きな落差がある。矛盾が生
じている原因を詳しく調べなければならない。

裁量労働制を導入する会社は増えており、16年は約1万3000社に上る。
安倍政権は今年の通常国会に対象拡大を盛り込んだ法案を提出する予定だった
が、不適切データの問題を受けて断念した。厚生労働省は改めて裁量労働制に
ついて検討する有識者会議を今月設置した。

しかし、どのような事情で裁量労働制の人に労災が起きているのか、ほとんど
明らかになっていない。

安倍政権としては安易に対象拡大に走るよりも、現在適用されている裁量労働
制の実態を把握し、なぜ制度の趣旨と行き違いが生じているのかを分析するの
が先だ。
(抜粋)

化学物質のリスクアセスメントの義務化、ストレスチェックの義務化と、近年
の厚生労働省の政策は見切り発車的で不適切なものが多いと感じています。

そんなことより障がい者雇用率の偽造問題の解明を優先すべきだと思うのは私
だけでしょうか。

★ストレスが身体に与える影響について「ESHエキスパート」でご紹介してい
ます!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

顔だけは笑うようにしているのよ

■新着情報

★JIS Q 45001、JIS Q 45100などの発行

・「土壌汚染対策法施行令の一部を改正する政令」等の閣議決定

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 3件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 22件

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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