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NO.394

作業中事故で3人死亡 新日鉄住金大分に緊急点検要請

■■ ESHの解決策
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                          2016.3.2 No.394

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

日曜日、今年で第10回となる東京マラソンが行われました。大会には約3万
7千人が参加し、選手やボランティア、沿道の観客が一体となって大会を盛り
上げました。

東京マラソンは、日本で市民マラソンが全国的に普及するきっかけになったと
もいわれていますが、今では参加者の応募倍率が約10倍になる人気大会に成
長したそうです。

10年前には軽食やトイレ不足などで多くのクレームが寄せられたそうですが、
今回はボランティアがトイレに案内して混乱を防いだり、差し入れもパン、生
ハム、トマト、レモン、味噌汁、おしる粉などさまざまな種類が用意されまし
た。

ランナーからは「気持ちよく走れました」との声が多く聞かれましたが、その
舞台裏には毎回課題を克服しながら改善を繰り返した運営スタッフの努力があ
るんだなぁとしみじみと感じました。(門)

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■環境不祥事の教訓

◆同志社を書類送検 無許可業者にごみ処理させた疑い (2/19)

京都府警は19日、同志社大のごみを無許可業者に処理させたとして、学校法
人同志社を廃棄物処理法(委託基準)違反の疑いで書類送検した。発注者側の
責任を重視し、法人に罰則を科す同法の両罰規定を適用。検察に起訴を求める
「厳重処分」の意見書をつけた。

また府警は、18日に同容疑で逮捕した同志社の施設部長(59)ら職員3人
の身柄を京都地検に送検した。
(朝日新聞)

◆解説

信じ難い事件です。

経緯は、同大学のニュースリリースで伝えられています。以下にその概要を記
します;

事実として同志社及びエンタープライズ社(100%子会社)において、長年にわ
たって廃棄物処理に関して法令に違反する状態が放置されておりました。施設
部では大学今出川キャンパス及び学生寮等の廃棄物処理にあたり、京都市の許
可を得ていないエンタープライズ社に業務を委託し、エンタープライズ社もま
た許可を得ていない業者に業務を再委託しておりました。

2005年のエンタープライズ社設立以前にも指摘を受けていたようですが、
現場で引き継ぎが十分になされず、また、清掃業務がエンタープライズ社に移
管されたこともあり、違反状態が長年にわたって放置・見過ごされることにな
りました。

2015年2月になって、京都市環境政策局からその事実の指摘がありました
が、施設部の認識は改善のための猶予期間を京都市からいただいているという
ものでした。しかし、同年12月15日(火)になって、再委託先の業者とエ
ンタープライズ社に対する京都府警の家宅捜索を機に、廃棄物処理にあたり法
令に違反しているとの報告を受け、同日、直ちに京都市の許可業者へエンター
プライズ社を通さず直接業務委託をするように指示いたしました。

1月19日(火)にエンタープライズの社員4名が無許可での廃棄物の収集・
運搬の疑いで逮捕され、2月18日(木)には、無許可業者への委託の容疑で
大学職員3名(施設部長、今出川校地施設課長、同課施設係長)が逮捕される
とともに、再び学校法人の施設が家宅捜索を受けることとなりました。

「2015年2月になって、京都市環境政策局からその事実の指摘がありまし
たが、施設部の認識は改善のための猶予期間を京都市からいただいているとい
うものでした」とのことで、お粗末な対応と言えます。

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■労働災害の真相

◆作業中事故で3人死亡 新日鉄住金大分に緊急点検要請 (2/20)

新日鉄住金大分製鉄所(大分市)で今年に入り作業中の事故で3人が死亡した
ことがわかり、大分労働局は19日、製鉄所幹部を呼んで構内の緊急点検を要
請した。

大分労働局の南保昌孝局長が、大分製鉄所の所長に要請書を手渡し、内容を説
明した。「安全管理が徹底されていなかったのではないか。企業として何が問
題だったのか、考えてほしい」と強調し、事故の防止策を3月25日までに提
出するよう求めた。所長は「謙虚に受け止め、協力会社と一体となって再発防
止に努める」と述べた。

南保氏は要請後、報道陣に「わずか30日余りで3人も亡くなるのは異常事態
で、あり得ないことだ」と指摘した。所長は「危険が内在していたことを事前
に見抜けなかった。網羅的な対策が必要」と語った。

新日鉄住金によると、構内では1月に足場設置作業中に高さ約10メートルか
ら転落して作業員1人が死亡。2月には溶けた金属に触れたり、高さ約7メー
トルの作業現場から転落したりして2人が死亡した。
(産経ニュース)

◆解説

3件の事故の概要は次のとおりです;

1/09・協力会社の社員が、足場設置作業中に高さ約10メートルから転落して
死亡
2/12・協力会社の社員が、高温のガスを浴び全身やけどを負い死亡
2/16・協力会社の社員が、クレーン作業現場の通路から約7メートル下に転落
して死亡

大分合同新聞の記事では次の記述もありました。

大分労働局長が「事業所全体の総合的な安全衛生管理が徹底されていない懸念
がある。これ以上の災害を起こさないように取り組んでほしい」と厳重注意し、
同製鉄所の新田博之所長に要請文を手渡した。

要請書では今回の労働災害の分析や、構内の点検結果などをとりまとめ、3月2
5日までに提出するよう求めており、また、3月労働基準監督署などが製鉄所敷
地内の緊急パトロールを実施する予定だとのことです。

製鉄所内はかなり厳しい安全管理をしている筈です。しかし、それは協力会社
に対してペナルティーを科すなど、高圧的な印象も拭えないものかもしれませ
ん。

「直協一体」は、良く使われる言葉ですが、リスクの高い業務の多くは協力会
社が担っており、元請けとしては協力会社の安全を確保することは重要な責務
であり、パトロールなどで指導するだけでなく、愛情を持って「直協一体」を
具現化して欲しいと願います。

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

  僕にはコントロールできない

■新着情報

・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令
 の閣議決定

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 5件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 19件

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