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NO.359

業過傷害容疑で捜査 新日鉄住金製鉄所爆発/愛知

■■ ESHの解決策
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                          2014.9.17 No.359

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

三連休は比較的お天気にも恵まれ、行楽地は大勢の観光客で賑わったようです
ね。皆さまはどこかお出掛けになったでしょうか?10月、11月にも三連休
が続きます。いよいよ秋の行楽シーズン到来といった感じですね。

さて、土日に宇都宮大学の学生が主催する小中学生向けの長距離歩行「日光ハ
イク」というものが開催され、4年生の娘が参加してきました。

土曜日の18時に宇都宮大学を出発し、夜通し日光まで歩くというもので、そ
の距離約40キロ、到着時刻は翌日の11時という何とも過酷なイベントです。

正直、私は「無理じゃないかな」と思ったのですが、娘が「やってみたい!」
というので「無理せず、できるところまで」と送り出しました。

雷雨という悪天候の中、出発したのですが、足の痛みや眠気にも耐え、参加者
20名全員が無事にゴールすることができました。ゴール後には泣き出してし
まった子供もいて、本当に辛かったんだろうなぁとこちらまで胸が熱くなりま
した。

やり遂げた娘の誇らしげな顔を見て、親が無理だと限界を定めるのではなく、
見守り、経験させることがいかに大切かを学ぶことができました。励まし続け
てくれた学生の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。(門)

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★ 無料【ロックアウトシステムセミナー】のご案内

非定常作業時の災害防止の切り札となる「ロックアウト・タグアウト」に関し
て、ミドリ安全が下記のとおりセミナーを開催し、弊社の黒崎が講師を務めま
す。

大阪会場:9月22日(月)13:30~17:00 イオンコンパス

ロックアウトシステムに加え、労働安全衛生規則107条改正やISO45001(OHSM
S)制定情報についてもお伝えします。

東京会場は定員に達しましたが、大阪会場には若干の席があるようです。ご興
味のある方は、早目に次のアドレスまでお申込みください。

ミドリ安全株式会社 セフティ & ヘルス統括部 担当 恒光 様

sh-tokatsu@midori-grp.com

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★お知らせ

本メルマガは毎月第1,3水曜日に発行しておりますが、10月は1日(水)
と22日(水)の発行とさせていただきます。予めご了承ください。

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この機会に是非ともお申込みください。

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■環境不祥事の教訓

◆東京湾に違法排水か 不二サッシ工場を捜索 千葉海保/千葉(9/3)

千葉海上保安部は2日、水素イオン濃度が法定基準値を上回る汚水を東京湾に
排出したとして、水質汚濁防止法違反の疑いで、いずれも市原市八幡海岸通に
ある「不二サッシ」(本社・川崎市幸区)の千葉工場と、子会社「不二ライト
メタル」(同・熊本県長洲町)の東日本事業所を家宅捜索した。

捜査関係者らによると、両社の施設は同じ敷地内にあり、水素イオン指数(p
H)の基準値5~9を大幅に超える強アルカリ性や強酸性を示す汚水を流して
いた疑いが持たれている。両社は同じ配水管を使っていたらしい。本来、工業
廃水は企業側の施設で基準値以下に中和するなどの処理を行う必要がある。

市原市が7月に行った立ち入り検査では排水から基準を超える値は検出されな
かったといい、市環境管理課は「海保と2社から家宅捜索の報告はあったが、
詳細を把握していないため事実関係が明らかになった後で市としての対応を決
めたい」としている。

不二サッシ本社広報部によると、これまで行われた市による定期検査のほか、
工場内で日常的に行っている検査でも基準値超の数値は確認されていなかった
という。広報部は「捜索の根拠など詳細が分かっておらず、コメントできない。
捜査に全面的に協力し、内容が判明次第、社として説明したい」と述べた。
(千葉日報ウェブ)

◆解説

前号で速報のみをお伝えしましたが、その後もインターネット上では詳細な情
報はありません。

同社のHPでも9/5付で次のとおり記されているのみです。

当社グループではこの事実を重く受けとめ、即日、緊急対策検討委員会を開催
し、その対応を協議し、危機管理本部を設置いたしました。

現在、当社グループは千葉海上保安部の捜査に全面的に協力しております。
詳細につきましては、捜査内容が明らかになり次第、速やかにご報告させてい
ただきます。

放流水であれば、通常はpH監視され、記録計により記録も残る筈です。否定
しないと、そのような事実があったためかと勘繰られることにもなります。

別の記事では次のような記述もあります。

同社は、法規制遵守について、社内で環境法規要求事項一覧表を作成し点検・
管理を行っているとしている。組織的には、現場の公害防止処理部門とは別に、
環境管理部門「環境安全部」を設け、他部門への監視、指導、法令遵守および
業務監査の徹底を図ると同時に、環境管理活動の実施状況が本部の「コンプラ
イアンス統括室」で確認できる体制をとっているという。
(Finance GreenWatch)

同事業所は、ISO14001の認証も取得しているようで、適切な対応と外部コミュ
ニケーションが期待されます。

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■労働災害の真相

◆業過傷害容疑で捜査 新日鉄住金製鉄所爆発/愛知(9/4)

3日午後0時35分ごろ、愛知県東海市東海町5の新日鉄住金名古屋製鉄所の
第一コークス炉近くの石炭塔で爆発が起き、近くにいた同社の社員11人と関
連会社の社員4人の15人がけがを負った。火は石炭をコークス炉に運ぶベル
トコンベヤーに燃え移り、同日午後11時半現在、東海市消防本部が消火活動
を続けている。製鉄所では今年に入り、コークス炉から黒煙を出す事故が4度
起きているが、負傷者が出るのは初めて。県警は、業務上過失傷害容疑で調べ
ている。

県警によると、午前11時ごろ、石炭を貯蔵する石炭塔から煙が上がっている
のを従業員が確認。その後、消防が現場に入ったが、火災ではないと判断し引
き揚げた。午後零時半すぎ、従業員らが石炭を取り除く作業をしていたところ、
爆発が起きたという。

名古屋製鉄所では、今年1~7月の計4回、コークス炉から黒煙の上がる事故
が起きている。いずれも停電によって炉にたまった一酸化炭素(CO)を含む
ガスを処理できなくなり、ガスを自動で燃やして無毒化する緊急措置を取った
ため、大量の黒煙が発生した。

相次ぐ事故を受け新日鉄住金は8月8日、外部有識者を加えた委員会を設け、
事故の原因究明や対策を検討すると発表したばかり。名古屋製鉄所の酒本義嗣
所長は3日午後、記者会見し「度重なる事故で、地域社会の皆さんに大変なご
迷惑をかけた」と謝罪した。
(中日新聞:抜粋)

◆解説

同社のHPにおける9/5付の発表資料において、事故の経緯と原因は次のとお
りです。

1.事故の経緯

・9月3日10時30分頃、名古屋製鐵所No.1コークス炉の石炭塔(コークスの原料
である石炭をコークス炉に供給するために地上から石炭を送り込み、一時的に
貯留する設備)の内部において、温度の上昇とCO(一酸化炭素)濃度の上昇を
検知。
・オペレータが現場を点検。石炭塔内の、水分の少ない石炭の貯留されたホッ
パーから白煙の発生を確認。
・同日11時30分頃、公設消防および自衛消防により石炭塔の内部を点検し、炎
の発生はなく、煙のみの発生であることを確認。
・その後、石炭塔内には煙が充満していたため、ホッパーへの直接散水は実施
せず、発煙している石炭をホッパーから払い出し。その作業の過程で、12時35
分頃、異常燃焼が発生。

2.事故の原因について

今回の事故の原因につきましては、現在のところ、No.1コークス炉石炭塔内ホ
ッパーに水分の少ない石炭が長時間滞留し、石炭の一部が発熱したこと、また、
石炭の発熱によりホッパーに可燃性のガスが発生したこと、更に、石炭塔ホッ
パーから石炭を払い出す際に空気がホッパーに流れ込んだことで、異常燃焼に
至ったと認識。

事故後の対応で問題となっているのは、次のとおり再稼働に関する点です。

【9/5同社のHPより】

この対応について、9月4日に当社から関係する規制行政当局に説明し、事故を
起こしていないNo.2・No.4・No.5コークス炉については操業再開の了解をいた
だきました。

【9/6産経ニュースより】
県警などは「事故施設以外の操業再開を許可する権限はないと説明しただけ
だ」と話している。

【9/11中日新聞より】

ほかの生産設備の稼働再開をめぐっては、半田労働基準監督署が「了解した覚
えはない」と抗議するなど異例の事態となった。井内局長は「コメントする立
場にはない」としながらも「関係機関とよくコミュニケーションをとって進め
てもらうことに尽きる」と述べた。

新日鉄住金は再開する理由に、自動車メーカーなどへの「供給責任」を繰り返
した。しかし再び稼働トラブルがあれば生産自体に大きな影響が出る。メーカ
ーからは「まずは安全の確保が大事」との声も上がる。

名古屋製鉄所では、今年1~7月の計4回、コークス炉から黒煙の上がる事故
が起きています。いずれも停電によって炉にたまった一酸化炭素(CO)を含
むガスを処理できなくなり、ガスを自動で燃やして無毒化する緊急措置を取っ
たため、大量の黒煙が発生しました。

相次ぐ事故を受け新日鉄住金は8月8日、外部有識者を加えた委員会を設け、
事故の原因究明や対策を検討すると発表したばかりでした。

同社の顧客である自動車会社への影響を考えると、再稼働はやむを得ないのか
もしれません。しかし、現場で重軽傷を負った15人全員からの聞き取りを終え
ないままの拙速な再稼働には大いに疑問が残ります。

対外的にはもちろん、社内に対しても「安全第一」を体現しない残念な対応と
言われても仕方ないかもしれません。

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