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NO.501

死亡4人呼吸器共有か 煙、階段伝い上昇可能性 吉田・工場火災

■■ ESHの解決策
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2020.8.19 No.501

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

毎日、厳しい暑さが続いています。夏休みもどこにも出かけずに終わってしま
い消化不良のような気分ですが、仕方ないですね。

今年はお子様の夏休みも短いという方がほどんどではないでしょうか。我が家
の高1の娘の夏休みは2週間、そのうちの1週間は課外授業とのことで、実質
1週間の休みを宿題に追われて過ごしていました。

先日、TV番組である小学生の衝撃の自由研究を紹介していました。そのタイ
トルは「宿題をさいごの日まで残しておいた時の家族と自分の反応」。この少
年の名誉のために補足させていただくと、彼は毎年、宿題を10日ほどで終わ
らせているそうです。

日記形式で自分の心情と家族の反応が綴られているのですが、夏休みが残りわ
ずかとなるにつれ、悪夢を見たり、吐き気がしたり、最終的には「自分は何の
ために生まれてきたのか、なぜ人は争うのか」という心境に至ります。家族の
反応も様々で、心配するおじいちゃん・おばあちゃん、半笑いのお父さん、
怒ってお皿を割るお母さん。

1ヶ月を費やしたこの研究は多くの教訓を含んでいて本当に壮大なテーマだと
感心しながら読ませていただきました。

今年はコロナの影響で夏休みも短く、このように時間をかけた自由研究はでき
ないかもしれませんが、ぜひとも子供たちには失敗を恐れずに色々なことに
チャレンジする夏休みを過ごしてほしいものです。(門)

 

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◆有料オンラインセミナー:「労働災害調査+根本原因分析」のお知らせ

いよいよ開催が来週となりました。まだお申込み可能です。

1.日時: 8月27日(木)10:00-16:00

2.場所: Teams

3.内容:
・労働災害調査方法(現地調査、関係者ヒヤリング)
・根本原因分析(演習を含む)
・マネジメントシステムの改善

4.参加費(税別)
一般: 40,000円
会員: 30,000円(ESHエキスパート、ESHデータバンク会員様)
個人一般:20,000円※
個人会員:15,000円※(ESHエキスパート、ESHデータバンク会員様)

※法人でお申込みの場合、1社2人目からは10,000円引きとさせていただきます。
※個人でのお申込みは、所属企業から費用負担が得られず、自腹でも学びたい
という前向きな方を支援するもので、クレジットカード支払い限定(領収書
なし)となります。

5.お申込み
次のサイトからお申込みください。

https://creativesurvey.com/ng/answers/0cd41a999eeebe40f7ef92b6f2d30f/

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

 

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■環境不祥事の教訓
■労働災害の真相

福島県郡山市の飲食店爆発、レバノンの壊滅的な大規模爆発、中国のタンク
ローリーが空を飛ぶ爆発など、最近、信じられない爆発や火災の事故が相次い
でいます。
そこで、今号でも「環境不祥事の教訓」と「労働災害の真相」を統合して火災
爆発事故防止対策をお伝えします。

◆死亡4人呼吸器共有か 煙、階段伝い上昇可能性 吉田・工場火災 (8/6)

静岡県吉田町の日用品メーカー「レック静岡第2工場」で7月に発生し、建物2
階で静岡市消防局吉田消防署の消防隊員3人と牧之原署の警察官1人の遺体が見
つかった火災で、4人は2台の空気呼吸器を全員で共有しながら救助を待ってい
たとみられることが5日、関係者への取材で分かった。建物中央付近にある階
段室のドアが火災の影響で壊れ、1階で起きた爆発の煙が階段を伝って一気に
上昇した可能性があることも判明した。

関係者によると、遺体が発見されたのは2階西側の階段付近。4人はすぐ近くに
倒れていて、その中央に2台の空気呼吸器が置かれていたという。空気呼吸器
は消防隊員のうち2人が装備していた。防犯カメラの映像などによると、4人は
火元を探すため2階に上がり、2カ所ある階段から離れた場所に移動していた。
1階で爆発が発生し、黒煙に包まれる中で階段を下りることができず、空気呼
吸器を分け合っていたとみられる。
(静岡新聞:抜粋)

(続報)静岡工場火災 脱出用ロープ未装着 死亡の消防隊員ら (8/6)

静岡県吉田町で7月、消防隊員3人と警察官1人の計4人が死亡した工場火災
で、4人が緊急脱出用のロープをつけずに工場内に入っていたことが捜査関係
者への取材で明らかになった。この地域の広域消防を担う静岡市消防局の活動
要領が徹底されていなかった可能性があり、市消防局は調査委員会を設置して
今回の消火活動を検証する。

捜査関係者らによると、出動した消防隊員らへの聞き取りなどで、4人は緊急
脱出用のロープを身に着けず中に入ったことが判明した。消火用ホースは携え
ていたが、2階へは持って行かず、消防隊員1人と警察官は一酸化炭素中毒を
防ぐ空気呼吸器も装着していなかった。

市が定める倉庫火災消火活動要領では防火衣や耐熱服、空気呼吸器を完全着装
し、確保ロープを設定させ、2人以上を1組とすることなどを基本行動と定め
ている。市消防局幹部は「4人の行動は、プロとして安全と判断できる状況が
あったからだ」との見方を示す。

東京理科大研究推進機構総合研究院の関沢愛教授(建築防災学)は「現場では
濃い煙で逃げる方向が分からなくなることが最も怖い。ロープやホースが脱出
の頼りになるはずだ」と語る。坂口隆夫・市民防災研究所理事は「倉庫火災は
万全の対策を講じない限り、進入しないことが原則。活動要領が生かされな
かった理由を検証すべきだ」と話している。
(毎日新聞)

◆解説

4人の消防隊員と警察官が殉職する痛ましい事故でした。

どのような思いで空気呼吸器を分け合っていたかと思うと悲しくなりますね。
防犯カメラの映像では、進入当初から煙が増えてゆく状況が残されています。
https://www.youtube.com/watch?v=2B0itKz8t-A

また、爆発的な延焼のあと、2階にいた消防隊員から「黒煙がひどい」などの
無線交信があったことも報じられています。

プロである消防隊員ですら、このよう状況に陥るのですから、素人の私たちは
慎重な対応が必要です。

初期消火において最も重要なことは、消火前に避難口を確認し避難口を背にす
ることです。

私たちが消火器で消火できる範囲は、「炎が天井に達するまで」が大原則です。
(化学物質を伴わない一般的な火災の場合)

炎が天井に達してしまったら、確認していた避難口から避難しなければなりま
せん。

多くの企業で消火器訓練を実施していますが、避難口を背にすること、炎が天
井に達するまでが限界であることを教えていません。必ず教えてください。

また、多くの企業では自衛消防隊に消火班を組織しています。消火栓による消
火訓練を実施していますが、屋内であれば空気呼吸器なしに消火活動は困難で
あることを認識すべきです。

私たちはプロではないことを認識して初期消火に当たることが必要です。

なお、この火災に関する特集は、YouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」
でもお伝えしています。どうぞご覧ください。

★ERT(緊急対応チーム:Emergency Response Team)の初期対応やトレーニン
グ動画、自衛消防隊のレベルアップテキストを「ESHエキスパート」でご紹介
しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

目の前が霧で立ち込めて見えない時、それは、自分の爪を研ぐ時間

■新着情報

・欧州における化学物質管理政策最新動向オンラインセミナー

・環境デュー・ディリジェンスに関する手引書の公表

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 2件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 18件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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