無料メールマガジン詳細

NO.500

飲食店爆発1人死亡 郡山 改装工事中、ガス漏れか/福島

■■ ESHの解決策
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2020.8.5 No.500

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

ESH(環境安全衛生)に携わる皆様のお役に立てる情報をお伝えする弊社の
メールマガジンですが、本号で500号を迎えることとなりました。

2004年3月に創刊して以来、16年もの長きにわたり発行を継続することができ
ました。

当初の毎週の発行から月2回の発行となり、2008年からは有料の「ESHエキス
パート」もスタートして今日に至っております。

これも、多くの読者の皆様にご愛読いただいたからこそであり、厚くお礼申し
あげます。

思い返せば、出張先で睡眠時間を削って原稿を書くことも多く、またある時は
スタッフが身内の不幸の最中でも発行してくれたこともありました。

そして、長きにわたる発行により最も多くを学ぶことができたのは弊社自身で
あることにも感謝しております。

今後もESHに携わる多くの読者様のお役に立てる情報をお伝えして参る所存
です。引き続いてのご愛読をお願いいたします。

編集長 黒崎由行

★500号記念として、8/12までの1週間に限り、有料メールマガジンESHエキス
パートを閲覧可能とさせていただきます。今号はこちらからお読みください。

URL:https://www.esh.co.jp/login-expert/
ID:guest
PW:200812

さらに、この期間に限り初年度会費を50%引きによりご提供いたします。

・コーポレート会員 年額 90,000円 → 45,000円(税別)
・法人会員     年額 30,000円 → 15,000円(税別)
・個人会員     年額 10,000円 → 5,000円(税別)

次によりお申込みください。
https://www.esh.co.jp/expert/

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◆有料オンラインセミナーのお知らせ

外部専門家から見て、組織の労働安全衛生マネジメントの実力が最も良くわか
るのが「事故(労働災害)報告書」です。

多くの組織の「事故調査」+「根本原因分析」は、驚くほどお粗末です。

その原因は、それらに関するトレーニングを受けていないことです。米国では、
“Accident investigation”、”Incident investigation”が、必要な力量として
トレーニングされています。

しかし、残念ながら日本では、そのようなトレーニングはほぼ実施されていま
せん。

そこで弊社では、下記によりオンラインセミナーを開催することにいたしまし
た。

1.日時: 8月27日(木)10:00-16:00

2.場所: Teams

3.内容:
・労働災害調査方法(現地調査、関係者ヒヤリング)
・根本原因分析(演習を含む)
・マネジメントシステムの改善

4.参加費(税別)
一般: 40,000円
会員: 30,000円(ESHエキスパート、ESHデータバンク会員様)
個人一般:20,000円※
個人会員:15,000円※(ESHエキスパート、ESHデータバンク会員様)

※法人でお申込みの場合、1社2人目からは10,000円引きとさせていただきます。
※個人会員は、所属企業から費用負担が得られず、自腹でも学びたいという
前向きな方を支援するもので、クレジットカード支払い限定(領収書なし)
となります。

5.お申込み
次のサイトからお申込みください。

https://creativesurvey.com/ng/answers/0cd41a999eeebe40f7ef92b6f2d30f/

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

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■環境不祥事の教訓
■労働災害の真相

今号では、環境事故でも労働災害でもある爆発事故を共通の特集記事として取
り上げます。これまでの報道を整理すると次のとおりとなります。

◆飲食店爆発1人死亡 郡山 改装工事中、ガス漏れか/福島 (7/31)

30日午前8時55分ごろ、郡山市の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さく
ら通り店」で爆発があった。郡山署、郡山地方広域消防本部などによると、店
内の改装に携わっていた会社員の男性(50)が死亡し、少なくとも男女19
人が重軽傷を負った。鉄骨平屋の店舗が大破し、骨組みだけになった。周辺の
事業所や住宅、病院、学校などの窓が割れたり、屋根や壁が損壊したりして被
害は広範囲に及んだ。県警と消防は、ガス漏れが原因とみて詳しい状況を調べ
ている。

県警本部や、「しゃぶしゃぶ温野菜」を展開するレインズインターナショナル
(横浜市)によると、郡山新さくら通り店は新型コロナウイルスの影響で4月
から休業し、8月3日の営業再開を前に今月21日から改装工事が行われてい
た。亡くなった男性は工事を受注した会社(仙台市)で現場責任者を務め、3
0日も店を訪れていた。

レインズ社などによると、前日の29日は下請け業者の作業員らと男性が店内
で作業した。故障した厨房(ちゅうぼう)のガスこんろを電気こんろに交換す
るため、コンセントを増やす工事などをしていた。
(福島民報:抜粋)

【8/1続報】

前日の29日に内装作業などをしていた男性が「店内で異臭がした」と証言し
ていることが31日、関係者への取材で分かった。男性は午前8時半ごろから
午後8時ごろまで作業をした。

別の業者の男性が午後2時半ごろから1時間、コンセントを取り付ける作業を
した。

男性(50)の遺体がガスコンロなどのある店内の調理場付近で見つかってい
たことも判明した。男性は1人で現場を訪れ、店舗東側にある関係者用出入り
口のセキュリティーを解除した。爆発は店に入って間もなく起きたとみられる。

郡山署が31日に行った司法解剖の結果、男性の死因は胸を損傷したことによ
る肺挫傷と判明した。

郡山地方消防本部は31日、爆発による建物外観の被害が184棟に及んだこ
とを明らかにした。現場から500メートル以上離れた放送大学福島学習セン
ターや開成山大神宮でもガラスが割れるなどの被害があった。

郡山地方消防本部は31日、2018(平成30)年12月に立ち入り検査し
た際、経営する会社が防火管理者を選任せず、火災時の避難手順などを決める
消防計画も策定していなかったと発表した。改善の報告書は提出されていない
という。
(福島民友:抜粋)

【8/4続報】

これまでの調べで、ガスボンベから店内につながっているガス管からガスが漏
れ出た可能性があることが新たにわかった。

通常、ガスボンベにはガス漏れを防ぐ安全装置が付いているが、何らかの原因
で作動していなかったとみられている。
(福島中央テレビ)

関係者によると、休業前の4月中旬には6本のボンベは満タンで、5月から6
月にかけてはほとんど使用されていなかったということだが、7月の使用量は
休業中にもかかわらず数日分のガスが使用された記録が残っていたことがわ
かった。

また3日までに調理場付近のガス管を調べた結果、破損した痕跡があることが
わかった。
(テレビユー福島:抜粋)

6月30日にガス会社が定期点検した際にガス漏れなどの異常はなかったが、店
内を通るガス管の一部で腐食が進んでいることを確認し、店側に伝えていたと
いう。
(毎日新聞:抜粋)

◆解説

プロパンガスによる大きな爆発事故が発生しました。

爆発事故による窓ガラス破損などの建物被害は、570メートル先まで及び、少
なくとも184棟が被害を受けています。

骨組みだけが残った店舗の映像もさることながら、テレビやYouTubeで伝えら
れた衝撃波の威力には改めて驚かされます。

プロパンガスの爆発範囲は、2.1~9.5vol%です。空気中のプロパンの濃度がこ
れよりも低くても高くても爆発には至りません。

写真や映像から見る限りでは、不完全燃焼はなく、店舗内の雰囲気がプロパン
ガスと空気で爆発に最適な爆発性混合気を形成したことがわかります。

また、店舗の建物が窓が少なく爆圧を放散できなかったことから、これほどの
衝撃波を伴う爆発に至ったものと考えられます。

これまでの報道からすると、店舗内でプロパンガスが漏れ、爆発性の混合気が
形成され、そこに入室した被災者が照明のスイッチを入れるなどした電気火花
が着火源となり爆発に至ったと考えられます。

しかし、マイコンガスメーターやガス警報器が機能していれば、爆発は防げた
可能性があり、何故にそれらが機能しなかったかは捜査を待たなければなりま
せん。

現時点において、可燃性ガスや可燃性有機溶剤を使用する多くの企業が教訓と
すべきは次の点です。

・使用場所のガス/蒸気の漏洩や滞留の防止
・ガス検知と緊急遮断
・爆圧の放散
・定期点検とその不具合結果の改修

このうち爆圧の放散の例として、ボンベ置場は爆圧を安全に逃がすために屋根
を軽量材とするなどの対策が必要です。しかし、監査などにおいては、無防備
に可燃性ガスボンベを保管している状況が散見されます。

また、コンプライアンス上は、消防法の防火管理者や消防計画が適切であるこ
とも確認することをお薦めします。

爆発の威力は想像を絶するものです。可燃性ガスや可燃性溶剤の使用は、リス
クアセスメントにおける爆発・火災の「重大性」は高いものとなります。した
がって、いかにして「可能性」を低減するかに注力しなければなりません。

爆発に対する工学的管理策、管理的対策を再検証することを期待します。

なお、この爆発事故はYouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」でもお伝え
しています。どうぞご覧ください。

★本件について事故の再発防止のために重要な事故調査及び根本原因分析
(RCA)をフロー図を示して「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

施されたら施し返す、恩返しです

■新着情報

・化学物質取扱業務従事者に係る特殊健康診断項目見直し

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 3件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 19件

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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◇ info@esh.co.jp まで

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【発行元】
環境ワークス株式会社
https://www.esh.co.jp
発行責任者 黒崎

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