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NO.239

溶剤中毒?:作業員倒れる-南日本造船大在工場/大分

■■ ESHの解決策
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                          2009.9.16 No.239

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

来週はいよいよ「シルバーウィーク」ですね。皆さまもうご予定は立てられま
したか?

ハッピーマンデー制度により出現したこのシルバーウィーク、現行法では、次
は2015年までないそうです。それならば思いっきり楽しく過ごしたい!といろ
いろと頭をめぐらせてはいるのですが、なかなか良いアイデアが浮かびません。

高速道路はゴールデンウィーク並みの渋滞予測を出しているし、人気テーマパ
ークの混雑は半端じゃないだろうし、人混みに出かけて新型インフルエンザに
感染するのも困るし、かといって、ずっと家にいるのもつまらないし・・・。
休みが目前に迫っているのに何も予定が決まらず、焦りばかりが募っています。

ところで、ゴールデンウィーク、シルバーウィークときたからには新政権によ
る超大型連休・プラチナウィークの制定!なんてないかな、やっぱり。 (
門)

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◆連載のお知らせ

ISOの専門誌「アイソス」10月号からOHSAS18002ジャーナルと題した連載を弊
社代表の黒崎がスタートしました。

書類偏重のISO14001と同じ過ちを繰り返すことを危惧し、「OHSAS18002:200
8-OHSAS18001実施のためのガイドライン」を基により有効なOHSMS構築のヒン
トをシリーズでお届けします。

是非ともご覧ください。

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★ISO審査機関も購読「ESHエキスパート」 期末特別キャンペーン

弊社発行のオンラインマガジン「ESHエキスパート」ですが、某大手ISO審査登
録機関が全EMS・OHSMS審査員に配信し、リスク検知能力の向上に活用していま
す。

9月は多くの企業にとって上期の期末となりますが、期末のご予算でご購読い
ただくよう特別キャンペーンを実施いたします。

法人会員 通常年額 31,500円 → キャンペーン年額 21,000円
個人会員 通常年額 21,000円 → キャンペーン年額 10,500円

ISO審査登録機関の他にも電機、電子、自動車、化学、製薬、素材、食品、大
学、研究機関、リサイクルなど様々な業種の皆様にご購読いただいております。
また、法人ではなく個人でご購読いただいている意識の高い読者も多く居られ
ます。

9月末日まで限定となりますので、この機会に是非ともご利用ください。

→ 詳細はこちら http://www.esh.co.jp/expert.html

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■環境不祥事の教訓

◆日本原燃:研究開発棟、冷却水800リットル漏れる/青森 (9/4)

日本原燃(六ケ所村)は3日、濃縮・埋設事業所にある研究開発棟の放射線管
理区域内で、冷却水約800リットルが漏えいしたと発表した。放射性物質は
含まれておらず、外部への流出はないという。点検時の確認ミスが重なったの
が原因で、2番目に危険性が高い「B情報」に該当する。

原燃によると、同棟はウラン濃縮工場で使う新型遠心分離機を研究開発する場
所。遠心分離機の製造試験で使う機器を冷却するため、配管が張り巡らされて
おり、配管には温度調節用のヒーターが二つ設置されている。

2日午前9時半ごろ、社員がヒーターを分解して点検していたところ、分解部
分から冷却水が漏れているのを発見。開いていた配管のバルブ2カ所を閉じて
約10分後に水を止めたが、約800リットルが床などに漏れた。水はふき取
るなどして回収したという。

原燃が調べたところ、複数あるバルブのうち2カ所でバルブが緩んでいた。バ
ルブは1年前の定期点検以降、圧力調整のために少し緩めたが、実際は「閉」
と書かれた札がかかっていた。また、点検時に閉まっていることを示す札がか
かっていたため、バルブが確実に閉まっているかを社員が弁を実際に操作して
確認しなかったという。

◆解説

800リットルでもニュースになるところが原子力関連の厳しいところですね。

同社のホームページには事故の状況と合わせて概要図が掲載されていましたの
で転載します。

バルブの開閉札が実態と合っていなかったための事故ですが、バルブを微開し
た社員と点検の際にバルブの閉止を確認しなかった社員の両者に非があるよう
です。

多くの場合、このようなケースの対策では社員に対する再教育に留まります。

しかし、それ以前にバルブ「微開」の際の表示のルールが決まっていたのか、
点検の際には開閉表示札に頼ることなく再確認のために触診するルールがあっ
たのかが問題です。

さらにそのルールをどのように社員に教育徹底していたのかも重要です。

また、この事故は点検と言う非定常時に発生していることや、研究開発棟で起
きており製造施設ではなかったことに要因があるのかもしれません。その場合
は非定常作業の管理方法にウィークポイントがあることになります。

社員のヒューマンエラーをどのようにシステムでカバーし、企業カルチャーに
まで高めるかを真剣に考えることが再発防止の鍵となります。

★米国OSHA(労働安全衛生庁)基準のハザードコミュニケーションによる非定
常作業ステップについて、ESHエキスパートで詳述します!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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■労働災害の真相

◆溶剤中毒?:作業員倒れる-南日本造船大在工場/大分 (9/5)

4日午後3時40分ごろ、大分市青崎の南日本造船大在工場で、下請け会社の
男性作業員(51)が造船中の運搬船のエンジンルームで倒れたと119番通
報があった。

病院に搬送されたが、命に別条はないという。大分東署と大分東消防署などに
よると、古くなった塗料を落とす作業中で、使っていた溶剤で中毒になったと
見られる。

定期的にマスクを交換する必要があり、男性には5つ配られていたが、古いマ
スクを使って作業していたと見られる。

同工場では、今年1月に造船中の船に立てかけたタラップが落下し、26人が
死傷する事故が起きている。

◆解説

呼吸器保護具の管理の教訓とすべき事故事例です。

どのようなマスクが使用されていたかは不明ですが、「マスクを交換」という
ことからするとカートリッジ式ではなく簡易型マスクであろうと推察されます。

被災者がマスクを交換しなかったとのことですが、そもそも塗料を落とすため
に溶剤を使用した状況から考えて、簡易マスクが適切であったか否かが問題で
す。

誰がマスクを選定するのか、選定の際には作業環境測定の値が考慮されている
のかが問題です。米国では専門性の高いインダストリアル・ハイジニストが選
定するのですが、日本の衛生管理者はそれほどの専門性がありません。

次にマスクのフィット性が問題となります。どんなに優れた濾過材を使用して
も隙間から漏れてしまっては役に立ちません。体重が50kgの方と80kgの方では
顔の大きさが異なりますので、異なるサイズのマスク(面体)が必要になりま
す。

マスクの着用訓練も必要です。マスクが苦しいためにタオルを巻いてからマス
クを着けたり、ゴムを緩めている光景は散見されます。

多くの会社が苦労していることに、マスクやマスクのカートリッジの交換時期
があります。マスクは活性炭が破過(吸着能力が飽和に達して吸着しなくなる
こと)する前に交換が必要ですが、その管理は容易ではありません。

以上、マスクの管理はとても難しいものです。メーカーや専門家と相談の上、
正しい管理をされることをお勧めします。

★米国の手順書によるカートリッジの交換時期について、ESHエキスパートで
詳述します!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

「小さいことを重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道」

■新着情報

・微小粒子状物質(PM2.5)による大気汚染の環境基準を告示

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介
 

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報7件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報10件

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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【発行元】
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