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NO.228

神栖の三菱化学工場火災:発生から1年3カ月 幹部も立件、重大さ考慮/茨城

■■ ESHの解決策
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                          2009.4.1 No.228

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

週末、全国で本格的な高速道路料金の値下げが始まり、各地で渋滞などのニュ
ースも聞かれました。皆さまはどちらかお出かけになりましたか?

ただし、この割引は土日祝日限定、さらにETC(自動料金収受システム)搭
載の二輪車、軽自動車、普通車限定とあり、いささかサービスが偏っている感
じもしないでもありません。

我が家では、3月に入ってようやく「やっぱり(ETC)つけておく?」と動
き出したのですが、つけるのにどのくらいの時間がかかるのか聞いてみようと
あるカー用品店に電話したところ、「売り切れです」との答えが。その後も市
内にあるカー用品店に片っ端から聞いてみたのですが、すべて同じ回答でした。
その後、ディーラーにて本体を予約することができましたが、取り付けは4月
中旬以降になる予定です。

あまりにスタートが遅すぎたと反省しつつ、どこに行こうかと今から楽しみに
しています。 (門)

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■環境不祥事の教訓

◆汚水流出:東京・JR王子駅トイレ、川へ40年超垂れ流し

JR王子駅構内のトイレの汚水が浄化槽を経ずに駅近くを流れる石神井川に排
水されていたとして、JR東日本は同駅の一部のトイレを使用中止とし、過去
の下水工事の施工状況について調査を始めた。

東京都下水道局北部第2下水道事務所が今月2日、同駅付近の石神井川の下水
道管改善工事に伴う排水口調査を実施したところ、汚水の流出を確認した。連
絡を受けた同社は王子駅南口改札内トイレから流れた可能性があるとして、5
日に南口トイレの使用を取りやめ、10日から仮設トイレを設置。調べたとこ
ろ、トイレの排水管は都の下水管につながり、この下水管から汚水が川へ流れ
ていた。工事があったのは1966年ごろで施工主体も不明。

◆解説

実は、これは笑えない話だと思います。

2000年には、環境プラントの工場で自社内廃棄物処理用焼却炉に付属する
排水管の接続ミスにより長年にわたりダイオキシンを含む廃水を排出していた
ことが判明いた事例もありました。

飲料水と工業用水の配管を間違えて、10年以上にわたり工業用水を飲み続け
ていた企業もありました。

特に古い事業所では施工図面が残っていない企業も多く、残っていたにしても
配管の接続や変更は現場工事のみで図面が修正されていない企業も多いことだ
と思います。

さらに深刻なのは、これから団塊の世代が大量に退職すると、その知見が継承
されないケースが増えることにあります。自動化されコンピュータ制御が進む
今日では配管はブラックボックス化されていることでしょう。

この事故を教訓に配管管理を見直すことをお薦めします。

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■労働災害の真相

◆神栖の三菱化学工場火災:発生から1年3カ月 幹部も立件、重大さ考慮/
茨城 (3/17)

犠牲者4人を出した神栖市の三菱化学鹿島事業所の火災から1年3カ月。鹿嶋
署捜査本部は16日、事業所のトップを含む社員8人を書類送検し、刑事責任
を問うことになった。火災を起こした会社側には再発防止に向けた重い課題が
突き付けられた。

■県警

事故は07年12月、事業所内の「第2エチレンプラント分解炉」で発生。オ
イルが流れる配管のメンテナンス作業の後、高温のオイルを再び配管に流す準
備中に起きた。閉じていた弁が開き、ごう音とともに、オイルが噴出し、火が
ついた。下請け作業員だった4名の命が奪われた。

県警にとっては、専門性の高いプラント事故で、どのように火災が起きたのか
を解明することは難作業だった。捜査本部によると、詳しい現場検証
▽エチレンなどの製造工程や分解炉の構造の調査・理解
▽刑事責任の軽重を判断する材料の収集--
などに時間を要したという。

会社が経済産業省や県に提出した中間報告書で、「作業手順書」の中に、弁の
誤作動を回避する明確な手順を示していなかったことを明らかにしたことが捜
査の突破口になった。

さらに、空気圧で上下する弁の先についていて、空気を遮断する元弁を作業の
際に閉鎖することは石油化学関係者の間では常識であることが分かった。

責任が誰にあるのかも難点だったが、捜査本部は当時の所長ら幹部2人と、現
場責任者のグループマネジャーや作業に立ち会った運転員ら現場側の6人を立
件した。

捜査本部は幹部について「刑事的な過失責任は現場の6人に比べて弱いが、道
義的、監督責任の要素が強い」と説明。犠牲者4人を出した事故の重さを考慮
して結論を出したことを明らかにした。

「危険の認識に一部欠けている部分があった。誰もが事故を防げる立場にあっ
た」。

捜査本部は、
(1)作業時に弁のバルブの未施錠を常態化させていた
(2)弁を動かす「元弁」を閉じる基本作業を現場全員に浸透させなかった
(3)弁の操作スイッチに誤作動防止のカバーを取り付ける必要性を認識、改
善できなかった
(4)作業前に元弁を閉め忘れ、かつバルブの施錠をしなかった
(5)作業立ち会い時に元弁とバルブの確認を怠った--

の5点が過失に当たると判断した。

弁が開いた理由については、弁の脇で仕切り板をつっていたチェーンがスイッ
チに接触した可能性が高く、8階部分から出火したとみられるという。

■会社側

三菱化学鹿島事業所は「書類送検を厳粛に受け止め、再発防止策を実施し、全
社を挙げて安全管理に取り組んでいく」とコメントを発表した。この日、同事
業所は、作業グループの責任者を招集し、安全管理についてさらに徹底する指
示を出した。総務担当者は「全力で安全管理に尽くしていく」と話した。

◆解説

4人が亡くなっているだけに重い送検内容となりました。

このマガジンでも何度も採り上げている話題ですが、バルブの施錠とバルブの
操作スイッチの施錠、バルブ駆動のエアー弁の閉止を怠ったということで、ま
さにロックアウト・タグアウトが習慣化されず実施されていなかったことが原
因となっています。

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