配管の接続先が図面と異なる 浜岡原発樹脂堆積問題
■■ ESHの解決策
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2018.2.7 No.440
企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン
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◆ご挨拶
相変わらず厳しい寒さが続いています。今年は寒さが長引くことが予想されて
おり、春の訪れはまだまだ先になりそうです。
先月の大雪もあり、雪かき等の重労働でぎっくり腰になってしまったという話
を数人から聞きました。ぎっくり腰は正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、「重
い荷物を持ち上げる」といった急激な負荷が腰に掛かると発症しやすいといわ
れています。中には私のようにくしゃみをしただけでなるケースも・・・。さ
らに長時間にわたる不自然な体勢、疲労、運動不足、肥満、ストレスといった
ことが原因でなることもあります。
寒いと身体が縮こまってしまい、発症することも少なくないようで、普段から
体を温めることが予防につながるそうです。くれぐれもお気をつけくださいね。
(門)
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■環境不祥事の教訓
◆配管の接続先が図面と異なる 浜岡原発樹脂堆積問題 (1/27)
浜岡原発(静岡県御前崎市)の廃棄物減容処理装置建屋で放射性物質を含む粒
状の樹脂が広がっていた問題で、中部電力は26日、樹脂が堆積していた排水
口につながる配管の接続先が、現場の図面と異なっていたなどとする報告書を、
原子力規制委員会に提出した。
報告書によると、排水口につながる配管内部の状態を確認する過程で、この配
管が図面とは異なる配管に接続されていることが分かった。中部電は排水口に
ふたを設置し、詳しい原因を調べている。
樹脂は18日、建屋2階で空気浄化装置を点検していた協力会社の社員が発見。
同じ建屋では昨年5月にも、原子炉の冷却水浄化に使った樹脂が地下の排水口
から噴き出すトラブルがあった。
(産経ニュース)
◆解説
浜岡原発では昨年5月、同建屋地下2階で放射性物質を含む樹脂の堆積物が計
5カ所の排水升の周囲に広がっているのが見つかっていました。
これに対し中電は、樹脂の処理過程で手順ミスがあり樹脂が本来向かうべきで
はない配管に入って滞留し、気圧差で排水升から吹き出したと結論付け、11月
に原因と対策を公表していました。
今回の配管ミスと関連があるとすると、11月に発表した原因が誤っていた可能
性もあり、中電に対する信頼を損なう事態と言えます。
過去には、JR王子駅の配管ミスにより30年以上にわたりトイレの排水が無処
理で河川に放流されていた事例もありました。
環境マネジメントにとっても配管は重要な役割を担います。
それは、End of Pipe という、工場内または事業場内で発生した有害物質を最
終的に外部に排出しない方法を指す言葉にも表れています。
配管の新設時や補修時の確実な施工により、配管ミスによる環境事故を防止す
る必要があります。
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■労働災害の真相
◆三重・名張のブリヂストン系工場で火災 従業員は避難 (1/26)
26日午後2時半ごろ、三重県名張市西原町の「ブリヂストンケミテック」で
出火した、と119番通報があった。県警や消防によると、敷地内の一棟から
出火して周囲に燃え広がったとみられる。工場内の従業人は避難したという。
工場は稼働中だったとみられる。
同社によると、ウレタンを台所用スポンジ、ベッドのマットレスなどに加工す
るなどの工程で火災が起きた。50代男性が避難中に顔に切り傷を負ったとい
う。
工場の南約300メートルの名張市立北中学校では午後3時半ごろから、全校
生徒536人を下校させ始めた。午後4時過ぎまである授業とその後の部活は
中止としたという。寺嶋哲司校長は「有毒ガスが心配なので、生徒の安全を優
先した。通学路に教員が立ち、無事に誘導したい」と話した。
ブリヂストンケミテックはブリヂストン(東京)が100%出資する子会社。
車の内装に使うウレタンフォームを製造している。ブリヂストン本社広報やホ
ームページによると、1971年9月設立。従業員542人で、名張工場では
社員約350人が勤務。年商248億円(2016年)。
(朝日新聞)
◆解説
現時点では、発災当日、同社の親会社から第一報がニュースリリースされてい
るのみで、それ以降、原因などは公表されていません。
発災した工場は、ウレタンフォームを製造していますので、常に高い火災のリ
スクを内在していると言えます。
別の報道では次のような避難に関する情報がありました。
『火災が起きた工場では、当時火元近くには18人の従業員がいた。男性従業員
が火災に気付いたという。
同社敷地内には約200人の従業員がおり、全員が火災現場から離れた駐車場
に避難。50代の男性従業員が逃げる際、顔を切るなどの軽傷を負った。』
一人の軽傷のみとのことで、避難はスムーズに出来たのだと推察されます。
一方で、『名張・伊賀両市の消防本部から消防車や化学車、はしご車などが出動
して消火に当たり、約3時間後に消し止められた。』と報じられていますので、
消火に関しては、消防署が主体となりました。
スプリンクラーなどの消防設備の状況は不明ですが、3時間で鎮火できたとの
ことで、消防署との連携など消火活動も比較的スムーズだったのではないかと
推察されます。
消防計画に基づく自衛消防隊や防災訓練、可燃物(危険物や指定可燃物など)
の管理など、日頃からの火災予防と緊急事態への準備が重要です。
多くの会社で散見される防災上の問題点として、避難経路となる階段の下側の
スペースに可燃物(例:掃除用具、段ボールなど)が保管されている状況があ
ります。
20年以上前ですが、筆者が米国人のEHS監査員と監査をした際に、階段下の可
燃物保管を烈火のごとく怒り指摘する米国人を見て、当時の筆者は日米のリス
クに対する感受性の相違を痛感しました。
自社の防災に関して現状に満足することなく、継続的に改善することが期待さ
れます。
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■復活!今日の言霊
幸運は選択できないが、幸福は選択できる
■新着情報
★ ISO 45001 3月15日発行
◎「廃掃法 施行令の一部を改正する政令」等の閣議決定
■環境不祥事の教訓
より詳細な解説と参考事例紹介
■労働災害の真相
より詳細な解説とベストプラクティス紹介
■環境事故・ニュースレポート
全国の事故・事件情報 5件
■労働災害レポート
全国の労働災害・書類送検情報 14件
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