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NO.464

1200度の鋼材に接近して引火 全身火傷で死亡 普通の作業服で作業させた業者を送検

■■ ESHの解決策
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2019.2.6 No.464

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

インフルエンザが全国各地で猛威を振るっています。推定患者数は約228万
人にのぼり、過去10年で最多となっています。

私の周囲にもインフルエンザにかかった方がいるのですが「なかなか咳が止ま
らなくて」という話をたまに伺います。実は、インフルエンザや風邪をきっか
けに「咳ぜんそく」を発症する場合が多いため、注意が必要とのことです。

ある呼吸器内科の医師によると「風邪やインフルエンザなら1週間から10日
ほどで治ります。その後も咳が止まらず、それが吐くような感じだと、もはや
風邪じゃない。咳ぜんそくの可能性があるため、受診が必要です。咳ぜんそく
を放置すると、その患者の3割が、ぜーぜーと呼吸が苦しくなる気管支ぜんそ
くにまで悪化する場合もある」とのことです。

インフルエンザや風邪予防に努めることが一番有効な対策ですが、もし、咳が
止まらない等の症状がある場合は、早めの受診をお勧めします。(門)

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★「ロックアウト & ISO 45001 セミナー」(無料)のご案内

ミドリ安全が開催する標記セミナーで、弊社代表の黒崎が講師を務めます。
非定常作業における事故防止の解決策として関心が高まっているロックアウ
ト・タグアウトシステムのセミナーです。ISO 45001やリスクアセスメントに
ついても解説いたします。

■日時:2月19日(火)13:30~17:00(受付12:30~)

■会場:品川クリスタルスクエア(東京都港区港南1-6-41)

■内容:
1.ISO45001とリスクアセスメント(講師:黒崎)
2.ロックアウトシステムのベストプラクティス(講師:黒崎)
3.機械安全からみたロックアウトの活用について(IDEC株式会社専任講
師)

■お申し込み:
次の事項をご記入のうえ、ミドリ安全SH統括部宛ご送信ください。
宛先: sh-tokatsu8294@midori-grp.com
・社名
・ご参加者名
・ご連絡先
・「講師黒崎紹介」

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■環境不祥事の教訓

◆国内最大級の食品リサイクル工場、社長らに汚水排出容疑 (1/24)

排水基準を超える汚水を海に流したとして、愛知県警は24日、国内最大級の
処理能力をもつ食品リサイクル工場「バイオプラザなごや」(名古屋市港区)
の運営会社「熊本清掃社」(本社・熊本市)の社長ら2人を水質汚濁防止法違
反の疑いで逮捕し、発表した。同社はごみの運搬手続きなどで優遇される、国
の「再生利用事業者」(全国約170社)に登録されている。

逮捕されたのは、社長(46)と工場責任者(34)の両容疑者。逮捕容疑に
ついて、社長は「違法な排水を指示していません」と否認し、工場責任者は認
めているという。

県警によると、2人は共謀し昨年9~11月、5回にわたり汚れの指標となる
COD(化学的酸素要求量)など複数の項目で基準値を超える汚水を、工場の
排水口から名古屋港に排出した疑いがある。

環境省によると、汚水による海への影響は、地理的条件が左右する部分も大き
いが、富栄養化の原因となり、ひどい場合は赤潮やアオコが発生する恐れがあ
るという。

熊本清掃社は2017年度、先進的なリサイクル関係施設の整備を支援する愛
知県の「循環型社会形成推進事業費補助金」に採択されている。名古屋と熊本
に工場があり、廃棄された食品から肥料を作るリサイクル事業などを展開。ホ
ームページによると「バイオプラザなごや」の1日の処理能力は326トンで、
「国内の食品リサイクル施設では最大級の能力」(農林水産省)という。
(朝日新聞)

(続報)汚水排出は「雨天、満潮に」 容疑者、マニュアル運用か (1/28)

国内最大級の処理能力をもつ食品リサイクル工場「バイオプラザなごや」(名
古屋市港区)の汚水の不正排出事件で、工場を運営する「熊本清掃社」(本
社・熊本市)社長(46)ら2人が、不正と認識しながら違法な排水を指示し
ている可能性があることが県警への取材で分かった。

「深夜や雨天、満潮に行う」。昨年11月末、県警が熊本清掃社の関係先を家
宅捜索すると、汚水を排出するタイミングなどをまとめたマニュアルが見つか
った。不正な排出について、隠語で「水を抜く」とも記されていたという。

県警によると、工場責任者は不正排水について「自分が担当になった4、5年
前には、すでに行われていた」としている。においや色が目立たないようにし
て繰り返していたとみられる。以下略
(朝日新聞)

◆解説

会社の指示により、生ゴミなどをリサイクルする際に出る、排水基準を超えた
汚水を処理せずに海に流すという悪質な水質汚濁防止法違反です。

社長が逮捕された熊本清掃社は、熊本市を中心に一般ゴミの収集も行っていま
す。今回の事件で社長に対する罰金刑が確定した場合には、「廃棄物処理法」
の規定に基づき、廃棄物処理業者としての許可が取り消されることになります。
熊本市でゴミ収集車が不足し、市民生活にも影響を与えるかもしれません。
ご存知のとおり、産業廃棄物処理業者の経営者は、プライベート上の犯罪でも、
禁錮刑以上の刑罰が確定した場合は許可取消の「欠格要件」の対象となります。

産業廃棄物処理業者の経営者の中には、禁酒をしている方までおられます。経
営者には、事業継続と社会的責任を果たすための自覚が必要とされます。

本件は、廃棄物処理業者だけの問題ではありません。近年、品質問題などのデ
ータ改ざんなどの企業不正が数多く顕在化しています。

排水の水質データ偽造なども、ないとは言い切れない状況です。

ISO 14001においても、順守評価や内部監査において、性善説ではなく、「客
観的証拠」に基づく評価・監査が必要となります。

★排水処理の適正確認手段について「ESHエキスパート」でご紹介していま
す!

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■労働災害の真相

◆1200度の鋼材に接近して引火 全身火傷で死亡 普通の作業服で作業させた
業者を送検 長岡労基署 (1/30)

新潟・長岡労働基準監督署は、多量の高熱物を取り扱う作業を行う場所におけ
る安全対策を怠ったとして、機械部品製造業の新潟マテリアル(新潟県長岡
市)と同社生産技術課長を労働安全衛生法第20条(自称者の講ずべき措置等)
違反の容疑で新潟地検長岡支部に書類送検した。平成30年1月、同社労働者が
全身火傷で死亡する労働災害が発生している。

労災は、鋼材を熱する電気炉と熱せられた鋼材を加工するハンマーを結ぶコン
ベヤー付近で発生した。労働者が、コンベヤーから落ちたものを拾おうと、12
00度に熱せられた鋼材に近づいたところ衣服に引火している。

同社は高熱物の飛散や流出の危険がある場所で労働者に作業を行わせる際、耐
火・耐熱機能のある衣服で作業させなかった疑い。被災した労働者は、いわゆ
る普通の作業服で作業していたという。【平成31年1月17日送検】
(労働新聞社)

◆解説

「耐火・耐熱機能のある衣服で作業させなかった疑い」ですが、関連する条文
は次のとおりです。

労働安全衛生規則
(火傷等の防止)
第二百五十五条 事業者は、溶鉱炉、溶銑炉又はガラス溶解炉その他多量の高
熱物を取り扱う作業を行なう場所については、当該高熱物の飛散、流出等によ
る火傷その他の危険を防止するため、適当な措置を講じなければならない。
2 事業者は、前項の場所には、火傷その他の危険を防止するため、適当な保
護具を備えなければならない。
3 労働者は、第一項の作業を行なうときは、前項の保護具を使用しなければ
ならない。

本条では、”「適当」な保護具”とのみ規定しており、具体的にどの作業でど
の保護具を選定するかは事業者が決めなければなりません。

本件は、火傷が対象ですが、その他の保護具も同様です。

(呼吸用保護具等)
第五百九十三条 事業者は、著しく暑熱又は寒冷な場所における業務、多量の
高熱物体、低温物体又は有害物を取り扱う業務、有害な光線にさらされる業務、
ガス、蒸気又は粉じんを発散する有害な場所における業務、病原体による汚染
のおそれの著しい業務その他有害な業務においては、当該業務に従事する労働
者に使用させるために、保護衣、保護眼鏡、呼吸用保護具等適切な保護具を備
えなければならない。

(皮膚障害等防止用の保護具)
第五百九十四条 事業者は、皮膚に障害を与える物を取り扱う業務又は有害物
が皮膚から吸収され、若しくは侵入して、健康障害若しくは感染をおこすおそ
れのある業務においては、当該業務に従事する労働者に使用させるために、塗
布剤、不浸透性の保護衣、保護手袋又は履物等適切な保護具を備えなければな
らない。

こちらは、”「適切」な保護具”が要求されています。

ちなみに、「適当」と「適切」の相違は次のとおりだそうです。

【適当】
ふさわしいこと、条件などに当てはまること。絶対的な基準があるわけでは
なく、最もふさわしい場合が個別具体的に判断される。判断者には一定の裁量
があることになる。

【適切】
過不足なくぴったりと当てはまるようす

「適切」は、「適当」に比べてより厳密に当てはまっている度合いが高いよう
です。

いずれにしても、事業者には、作業に適した保護具の選定と着用が求められて
います。

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