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NO.475

ごみ処理施設で排ガス数値改ざん 三重の伊賀南部クリーンセンター

■■ ESHの解決策
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2019.7.17 No.475

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

先日、ジャニーズ事務所の創業者であり代表取締役社長のジャニー喜多川さん
が亡くなったというニュースが各メディアで大きく報道されました。

ジャニーズ事務所といえば時代を代表する男性アイドルを多く輩出し、ジャニ
ー喜多川さんもその功績がギネス記録に認定されるなど、日本のエンターテイ
メントを彩る存在です。

ジャニーさんといえば「You、やっちゃいなよ」など様々なエピソードで有名で
すが、驚くべきことにベテランから最近の新人アイドルまで、実に幅広い所属
タレントとの交流が伺えます。一般企業で考えれば、社長が役員から新入社員
まで分け隔てなく接しているようなものです。実際、ジャニーさんはタレント
を「自分の子ども」と明言していたそうで、ジャニーズ事務所は名実ともに
「究極のファミリー企業」といえるでしょう。

その他にも長年にわたりジャニーズ事務所が多くのアイドルを生み出してきた
背景には「徹底したOJTシステム」があるといわれています。先輩のバックに
ついて踊ることで、現場を知り、同時に世間や業界の方に認知してもらうとい
うことを脈々と続けているのです。

芸能界という特別な世界ではありますが、ジャニーさんの経営哲学は一般企業
の参考となる題材がたくさんありそうです。(門)

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■ロックアウト・タグアウト無料セミナー

ミドリ安全が開催する標記セミナーで、弊社代表の黒崎が講師を務めます。
2月に東京で開催しご好評を頂戴したセミナーを大阪と岡山で開催します。
無料ですので、是非ともご参加ください。
(本セミナーは企業向けセミナーです。ご参加には事前のお申し込みが必要と
なりますのでご注意ください。)

【セミナー概要】
非定常作業における事故防止の解決策として関心が高まっているロックアウ
ト・タグアウトシステムのセミナーです。ISO 45001やリスクアセスメントに
ついても解説いたします。

1.ISO45001とリスクアセスメント(講師:黒崎)
2.ロックアウトシステムのベストプラクティス(講師:黒崎)
3.機械安全からみたロックアウトの活用について(IDEC株式会社専任講師)

【大阪会場】
・日時:8月6日(火)13:30~17:00
・会場:中之島インテス(大阪市北区中之島6-2-40)

【岡山会場】
・日時:8月7日(水)13:30~17:00
・会場:TKPガーデンシティ岡山(岡山市北区中山下1-8-45)

【お申し込み方法】
次の事項をご記入のうえ、ミドリ安全SH統括部宛ご送信ください。
宛先: sh-tokatsu8294@midori-grp.com
・会場名
・社名
・ご参加者名
・ご連絡先
・「講師黒崎紹介」

無料ですので、是非ともご参加ください。(1社2名までとなります)

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弊社代表の黒崎が執筆した『ISO 45001実践 ハンドブック』、お蔭様で増刷と
なりました。皆様のご支援に感謝申しあげます。

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■環境不祥事の教訓

◆ごみ処理施設で排ガス数値改ざん 三重の伊賀南部クリーンセンター (7/2)

三重県名張市と伊賀市が広域で運営する一般廃棄物処理施設「伊賀南部クリー
ンセンター」(伊賀市奥鹿野)で、焼却炉の排ガスデータがメーカーと系列の
運転管理会社によって実際よりも低く改ざんされていたことが分かった。中に
は大気汚染防止法が定める排出基準を上回る日もあった。両市でつくる環境衛
生組合が2日発表した。

組合によると、改ざんが確認されたのは3月11日~6月10日の3カ月間。
焼却炉から出た排ガスに含まれる5種類の有害物質(窒素酸化物、硫黄酸化物、
塩化水素、一酸化炭素、ばいじん)の測定値が、組合の管理基準値を下回る結
果に印字されるよう機械を設定していた。組合は国よりも厳しい基準値を設け
ていたが、窒素酸化物で10日、一酸化炭素で2日、国の排出基準を上回って
いた。

施設は三機工業(東京都中央区)が建設し、2009年の操業開始から子会社
の三機化工建設(同)に運転を委託している。三機工業製の同型施設が稼働す
る徳島県鳴門市で今年、データ改ざんが発覚し、情報提供を受けた組合が6月
10日に調査を開始。両社は今月1日、不正を認めて組合に謝罪した。

改ざん後のデータとの照合が可能な実測値は3月11日以降しか電子媒体に保
存されていない。組合は両社から改ざん期間や経緯の聞き取り調査を継続する。
(中日新聞)

◆解説

一時期、頻発した環境に関するデータ改ざんのニュースを久々に目にしました。

インターネットサイト(伊賀タウン情報ユー)では次のような報道もありまし
た。

*****************
6月に同型の焼却炉がある徳島県鳴門市から改ざんの可能性について情報提供
があり、発覚した。

組合によると、改ざんを確認したのは3月11日から6月10日までの3か月間の排
ガス中に含まれる大気汚染物質5項目(窒素酸化物、塩化水素、一酸化炭素、
硫黄酸化物、ばいじん)の濃度データ。委託業者が日報形式で1時間ごとの平
均値を報告していた。

7月1日に両社の役員が改ざんの事実を認めた。

窒素酸化物の場合、最大377ppmの測定値が4分の1以下の90ppmに書き換えられ、
国よりも厳しい組合の自主基準値より高い数値が出たときも、低く書き換えら
れていた。
*****************

大気汚染防止法では、次のとおりデータ改ざんの罰則規定を設けています。

【大気汚染防止法】
第三十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処す
る。
三 第十六条又は第十八条の三十の規定に違反して、記録をせず、虚偽の記録
をし、又は記録を保存しなかつた者

参考:
(ばい煙量等の測定)
第十六条 ばい煙排出者は、環境省令で定めるところにより、当該ばい煙発生
施設に係るばい煙量又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存
しなければならない。

(水銀濃度の測定)
第十八条の三十 水銀排出者は、環境省令で定めるところにより、当該水銀排
出施設に係る水銀濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければな
らない。

水質汚濁防止法にも同様の罰則規定があります。データ改ざんが起き得ないシ
ステムや風土づくりが重要です。

★データ改ざんを防ぐ「データインテグリティ」(Data Integrity)」の考え
方について「ESHエキスパート」で解説しています!

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■労働災害の真相

◆食肉加工場でパート従業員の女性が右腕切断 加工会社など書類送検/福岡
(7/1)

福岡県志免町(しめまち)の食肉加工場で昨年4月、パート従業員の女性
(63)が精肉ミンチ機に右腕を巻き込まれ、切断する労災事故があり、福岡東
労働基準監督署は1日、肉の投入口にカバーを付ける危険防止措置を怠ったと
して、同県宇美町の食肉加工会社と男性社長(43)を労働安全衛生法違反容疑
で福岡地検に書類送検した。

送検容疑は昨年4月9日午前11時ごろ、女性がミンチ機に肉を投入する際、可動
部のスクリュー部に指などが接触しないようカバーを設置するなどの危険防止
措置を怠ったとしている。女性は右腕の肘から下を切断する重傷を負った。

同労基署によると、ミンチ機は中古で購入。社長は「カバーは必要だと知って
いたが、これまで社内で事故はなかったので大丈夫だと思った」と供述してい
るという。通常、業務用ミンチ機の投入口には円形のカバーを付けて、側面の
隙間(すきま)から肉を入れる。詰まった時はカバー上部の穴から棒で肉を押
し込む。
(毎日新聞)

◆解説

食肉加工場でミンチ機に巻き込まれるのは容易に想像できることで、「これま
で社内で事故はなかったので大丈夫だと思った」との社長の言葉は到底信じら
れないことでしょう。

しかし、それは安全を担当する私たちの感覚であって、大きな災害を経験して
いない多くの方々にとっては普通の考えであることを認識する必要があります。

「これまで大丈夫だった」ことが、リスクがないことには繋がらないのですが、
問題はそれがリスクアセスメントにおいても踏襲されてしまうことです。

何度も何度もお伝えしていますが、多くの組織のリスクアセスメントは、「危
ないと思ったところ」が出発点となります。したがって、危ないと思わないと
リスクアセスメントの対象とならないのが最大の問題です。

常時その場に居る人にとっては、危ない箇所が「原風景」となってしまうので
す。

ISO 45001においても、リスクアセスメントの出発点は「危険源の特定」なの
ですが、それが満たされていません。

「原風景」から脱するためには、新鮮な目で作業場を見ることができる部外者
の参加が重要です。

もちろん、最も作業を知る作業従事者の方の参加は不可欠ですが、最も作業を
知る方が必ずしも危険源を認識している人ではないことを理解しなければなり
ません。

リスクアセスメントに部外者を参加させ「原風景」に対処することをお薦めし
ます。

★リスクアセスメントにおいて注意すべき「ハインリッヒの法則」の”拡大解
釈”について「ESHエキスパート」で解説しています!

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

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全国の事故・事件情報 5件

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全国の労働災害・書類送検情報 21件

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発行責任者 黒崎

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