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NO.474

福井の繊維工場で火災、4人が死亡 計4棟が全焼

■■ ESHの解決策
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2019.7.3 No.474

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

梅雨前線が停滞し、全国的に雨の天気が続いています。蒸し暑く、ジメッとし
た空気がまとわりついて、何とも不快ですよね。

梅雨の季節は体調管理が難しく、風邪、頭痛、腹痛、目まい、倦怠感、体の冷
え、肩こりや腰痛など多くの方が体調不良に悩まされています。

梅雨を元気に乗り切るための食事として、ビタミンB群を摂取することがよい
とされているのですが、これを多く含む食品に「甘酒」があります。栄養豊富
な甘酒は「飲む点滴」ともいわれ、体力回復に効果的ないわば「夏の栄養ドリ
ンク」として、江戸時代から夏の風物詩とされていたそうです。

甘酒には「米麹」から作られたものと「酒かす」から作られたものの2種類あ
ることをご存知でしょうか?私は子供の頃から甘酒が苦手と思っていましたが、
どうやら酒かすの甘酒だったようで、最近、知人に米麹の甘酒をいただいたと
ころ、ほんのり甘くて飲みやすいことに驚きました。

甘酒は健康はもちろん、美容にも効果が期待できるとのことなので、続けてい
きたいと思っています。(門)

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■ロックアウト・タグアウト無料セミナー

ミドリ安全が開催する標記セミナーで、弊社代表の黒崎が講師を務めます。
2月に東京で開催しご好評を頂戴したセミナーを大阪と岡山で開催します。
無料ですので、是非ともご参加ください。
(本セミナーは企業向けセミナーです。ご参加には事前のお申し込みが必要と
なりますのでご注意ください。)

【セミナー概要】
非定常作業における事故防止の解決策として関心が高まっているロックアウ
ト・タグアウトシステムのセミナーです。ISO 45001やリスクアセスメントに
ついても解説いたします。

1.ISO45001とリスクアセスメント(講師:黒崎)
2.ロックアウトシステムのベストプラクティス(講師:黒崎)
3.機械安全からみたロックアウトの活用について(IDEC株式会社専任講師)

【大阪会場】
・日時:8月6日(火)13:30~17:00
・会場:中之島インテス(大阪市北区中之島6-2-40)

【岡山会場】
・日時:8月7日(水)13:30~17:00
・会場:TKPガーデンシティ岡山(岡山市北区中山下1-8-45)

【お申し込み方法】
次の事項をご記入のうえ、ミドリ安全SH統括部宛ご送信ください。
宛先: sh-tokatsu8294@midori-grp.com
・会場名
・社名
・ご参加者名
・ご連絡先
・「講師黒崎紹介」

無料ですので、是非ともご参加ください。(1社2名までとなります)

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★『ISO 45001 実践ハンドブック』好評発売中!

弊社代表の黒崎が執筆した『ISO 45001実践 ハンドブック』、好評発売中です。

ご購入は大手書店、または次のサイトからどうぞ。

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労働調査会: http://www.chosakai.co.jp/publications/21775/

【Amazonでご購入いただいた読者様への御礼とお願い】
多くのメールマガジン読者様にご購入いただき、厚く御礼申し上げます。
カスタマーレビューへの書き込みもいただけますと大変に嬉しく存じます。
ご支援のほど、何卒よろしくお願いいたします。

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■環境不祥事の教訓

◆廃油タンクが倒れ水路に流出 たつののタンクローリー会社/兵庫 (6/26)

26日午前9時半頃、兵庫県たつの市揖西町土師のタンクローリー会社から
「廃油タンクが倒れ、水路に流出した」と市に通報があった。

市などによると、配管に付着した油をクレオソート油や洗剤で洗浄した際に出
た液体をタンク(約300リットル)に保管していたが、敷いていた木製パレ
ットが壊れて倒れたという。揖保川水系の前川に液体の一部が流れ込み、油膜
が浮いたため、吸着マットなどを置いて対応した。魚の死骸などは見つかって
いないという。(神戸新聞)

◆解説

パレットの上に載せたタンクということですので、プラスチック(ポリエチレ
ン製)のタンクだと推察します。

ちなみに、タンクに配管などが接続されていなければ、水質汚濁防止法の「貯
油施設」には該当しません。

該当しないからと言って、屋外に油や化学物質を防液提なしで保管することは
避けなければなりません。

容器を直置きしない、Secondary containment(二次格納容器/施設)の大原
則は、順守する必要があります。

水質汚濁防止法では、次のとおり特定施設や指定施設などに限らず、公共用水
域や地下水の汚濁防止を求めています。

【水質汚濁防止法】
(事業者の責務)
第十四条の四 事業者は、この章に規定する排出水の排出の規制等に関する措
置のほか、その事業活動に伴う汚水又は廃液の公共用水域への排出又は地下へ
の浸透の状況を把握するとともに、当該汚水又は廃液による公共用水域又は地
下水の水質の汚濁の防止のために必要な措置を講ずるようにしなければならな
い。

特にプラスチックの容器やコンテナを屋外に保管することは、紫外線による劣
化もあり事故に至る可能性が高いことを認識する必要があります。

適切なタンクと防液提の使用と管理により、タンクからの流出事故を防止しま
しょう。

★代表的なプラスチック容器であるIBCコンテナの使用上の注意事項を「ESHエ
キスパート」で解説しています!

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採用されています。

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■労働災害の真相

◆福井の繊維工場で火災、4人が死亡 計4棟が全焼 (6/20)

20日午後2時すぎ、福井県永平寺町松岡石舟の繊維メーカー「豊島繊維」の
近くにいた警察官から「工場から煙と炎が出ている」と110番通報があった。
福井署や消防によると、火は約7時間後に消し止められ、敷地内で4人の遺体
が見つかった。福井署は連絡が取れていない20~50代の従業員の男女4人
の可能性があるとみて身元確認を進めている。

このほか20~50代の男女4人が病院に搬送され、やけどなどの軽傷。工場
など計4棟が全焼した。

出火当時、工場にいた60代の男性従業員によると、火は工場内の「第1工
場」付近から上がり、黒煙と火の粉が流れてきたという。男性は「モーターの
燃えるような強烈なにおいがして、(火が広がるのが)あっという間だった。
製造作業で燃やす物は使っておらず、なぜ火災が起きたのかわからない」と話
した。

豊島繊維のホームページによると、同社は1963年に設立され、従業員はグ
ループ合計で95人。アウトドア衣料メーカーなど多くのアパレルメーカーに
生地を供給しているという。(朝日新聞:抜粋)

(続報)工場火災、停電でシャッター開かず 4人犠牲、永平寺町の織物工場
(6/26)

6月25日、同社の社長と常務が同社敷地内で報道陣の取材に応じた。社長は
「工場棟を結ぶ通路にあるビニール製のシートシャッターが停電で開かなかっ
た」と述べ、避難の妨げになった可能性があるとの認識を示した。

全焼した第1~第3工場はいずれも平屋建てで敷地北側に立ち並び、2人によ
ると第1に約80台、第2に約85台、第3に約20台の織機がある。

第1と第2、第2と第3はともに建物の両端と中央にある3本の通路で結ばれ、
屋外への出入り口は第1、第3に設けられ、第2にはない。

外気遮断用のシートシャッターが設置されているのは第2と第3を結ぶ三つの
通路で、いずれも人が近づくとセンサーで自動開閉する。

常務は火災発生直後のシャッターの状態について「一部は閉じたままの状態だ
った」とし、社長は「故障はしていなかったが、おそらく停電で動かなかっ
た」との認識を示した。シャッターが開閉しなかった場合、タイプによりシー
トをくぐるか、破る必要があるという。このことについて常務は「社内メール
やミーティングで説明していたつもりだった」と話した。

出火当時、第1の北側で外壁工事に伴う溶接が行われていたという。常務は
「火花が燃え移ったのか、燃えやすい物が近くにあったのかは分からない」と
した。また、3棟にはいずれもスプリンクラーが設置されていなかったと述べ、
「消火器や避難誘導灯は設置していた。防火や避難態勢について消防から指摘
されたことはない」と説明。「煙と炎がこんなに早く回るとは思っていなかっ
た」と話した。(福井新聞:抜粋)

(続報)工場火災 第1工場北で溶接作業(6/26)

工場3棟と事務所が全焼し、4人の遺体が見つかった火災で、社長と常務が2
5日、同社敷地内で会見した。

燃え方が激しかった第1工場について、常務は「外壁の骨組みをつくる溶接作
業を発注していた」と説明。北側の壁をプレハブから石こうボードにする工事
の途中だったという。

第1~3工場にはスプリンクラーを整備していなかったと認めた。ただ「(設
置義務があったかは)コメントできない。消火器や避難誘導灯は設置していた。
これまで消防から特別に指導されたことはなかった(と記憶している)」と述
べた。

工場内の避難経路については、第1工場の南側と第3工場の南側と東側の3カ
所に出入り口があったが、第2工場の南側にはなく、第2工場からの避難は工
場間を移動する必要があった。さらに、出入り口や工場間にあるビニール製の
自動シャッターは「壊れてはいなかったが、一部が停電で動かなかった」とし
た。遺体は第3工場で2人、第2工場で1人、両工場の間の屋外部分で1人が
見つかった。

従業員の一部は「避難訓練を実施していなかった」と証言しているが、常務は
「書類がないのでコメントできない」とし、「避難経路は、図を貼って明示し
ていた」と述べた。(中日新聞:抜粋)

◆解説

この火災で、同社社員の男性(29)、男性(54)、女性(55)、そしてベトナ
ム人技能実習生の女性(21)がお亡くなりになりました。

平日の昼間なのに、出火場所とは別の棟で4名もの方が亡くなるとは、火災の
恐ろしさを改めて認識させられる事例です。

上記のとおり、同日の福井新聞と中日新聞の記事の内容には若干の相違があり、
現段階で真実は不明です。

ただし、第2工場には直接外に出る非常口が無かったというのは明らかな消防
法違反だと考えられます。

この事故で教訓とすべきは、「シートシャッター/高速シャッター」の管理で
す。

シートシャッターが停電で開かなかったとのことですが、非常口として適切で
あったか否かは不明です。

シートシャッター/高速シャッターは、気密性と高速開閉により防虫、防塵、
防寒効果、省エネ効果を高める機器として多くの工場で使用されています。

一般的なシートシャッターは、シートの下端を持ち上げるだけでシートが外れ
て脱出可能となります。仮にシートシャッターが正式な非常口でないとしても、
それは事業所で働く人々に教育する必要があります。

避難経路におけるシートシャッター/高速シャッターの位置付けや、事業所内
に居る方々への訓練や周知を改めて見直すことをお薦めします。

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