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NO.525

コニカミノルタ工場でまた爆発 けが人なし/長野

■■ ESHの解決策
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2021.8.18 No.525

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

秋雨前線の影響で北海道を除く広範囲で大雨が続き、涼しいお盆休みとなりま
した。各地で記録的雨量による災害が発生し、犠牲者も出てしまいました。
被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

九州地方や広島県に発出されていた大雨特別警報は15日に警報に切り替えられ
ました。しかし、長雨の後は土砂災害が起こりやすくなるため、引き続き注意
が必要です。

複数の災害が同時に、あるいは連続して発生することを「複合災害」といいま
す。2011年に発生した東日本大震災は、地震×津波×原発事故の複合災害、
2016年に発生した熊本地震は、地震×土砂災害×豪雨の複合災害。現在、私た
ちが直面しているのは、新型コロナ感染症×豪雨×土砂災害という複合災害で
す。

感染を恐れるあまり避難を控えてしまう方が増えているようですが、内閣府・
消防庁は「新型コロナが収束しない中でも危険な場所にいる人は、避難が原
則」としています。災害はいつ自分の身に襲ってくるかわかりません。それぞ
れが命を守る行動を最優先にすることを心掛けましょう。(門)

 

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◆安全衛生関係者のための労働基準法オンラインセミナー

このたび、弊社では、安全衛生関係者(企業の安全衛生担当者、審査員/監査
員)のための「労働基準法」オンラインセミナーを開催いたします。

開催の背景には次の2つの理由があります。
・「衛生面」の重みが増し、労働基準法の知識が必要となっていること
・CSRやSDGsに仕事の幅を拡げる機会を作るため

「衛生面だから人事部にお任せ」、「EHSは得意だけど労働面は苦手」という
方々に自信を持ってお薦めするセミナーです。

是非とも多くの皆様のご参加をお待ちしております。

安全衛生関係者のための労働基準法オンラインセミナー

日時:2021年9月17日(金)13:30~16:30
場所:オンラインTeams
内容:
13:30-13:45 労働安全衛生とCSR 【講師:黒崎】
13:45-15:45 労働基準法の解説(関連法令を含む) 【講師:岸】
・判例、厚生労働省の通達を押さえた労働基準法の理解
・働き方改革による法改正のポイント
・同一労働同一賃金など今後の方向性 など
15:45-16:30 フリーディスカッション 【ご参加者+岸+黒崎】

フリーディスカッションは、労働基準法やCSR監査などについて事前や当日
のご参加者の皆様からのご質問にお答えし理解を深めていただきます。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://peraichi.com/landing_pages/view/aeyuz

 

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◆オンラインセミナー「事故調査・根本分析」

弊社では、安全衛生アカデミー「オンラインOHSエキスパート養成コース」を
開講しております。6回シリーズで、労働安全衛生の”エキスパート”として
力量を向上していただくアカデミーです。

受講後アンケートの結果、「大いに満足」、「満足」(6段階評価の6と5)が
第1回目100%、第2回目94%、第3回目94%、第4回目92%と毎回高い満足度を頂戴
しております。

第5回は、事故調査・根本原因分析がテーマです。

・8/27(金)「オンラインセミナー:事故調査・根本原因分析」

欧米では当たり前の事故調査教育ですが、国内では事故調査に関するセミナー
はないと言われています。インタビューや現地調査のポイント、根本原因分析
について学んでいただきます。

単発でもシリーズでも受講可能です。当日のご都合が合わない場合は動画で視
聴することもできます。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://peraichi.com/landing_pages/view/gfrsv

ご参加をお待ちしております。

 

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■環境不祥事の教訓

◆温暖化で豪雨など増加 北極圏の海氷 消失のおそれ(8/9)

気候変動について評価する、国連の組織(IPCC)が報告書を公表し、「人間の活
動が温暖化を進めたことに疑う余地がない」と初めて断言した。

報告書では、このまま地球温暖化が進むと、世界の平均気温は2040年までに
1.5度上昇する可能性が高いとしている。

そして、ほぼ全ての地域で、命にかかわるような熱波や豪雨などが増加してい
ると初めて報告され、人間の活動による気候変動が、発生確率を高めていると
している。

さらに、北極圏では、世界平均の2倍の速度で温暖化が進んでいて、2050年ま
でに少なくとも一度、北極圏の海氷がなくなる可能性が高いという新たな見解
も示した。
(FNNプライムオンライン)

◆解説

お盆期間中の日本全国の豪雨は、まさにIPCC報告書を裏付けるようなものでし
た。

「線状降水帯」が次々と発生し「数十年に一度」の大雨が降る大雨特別警報が
毎年何回か発令されるのは、これまでの防災の常識が通用しなくなりつつある
ことを裏付けるものです。

8月9日に発表された、66カ国の科学者234人がまとめたIPCC(気候変動に関す
る政府間パネル)の第6次評価報告書報告書は、人間の活動が温暖化を招いた
ことは「疑う余地がない」と初めて断言したものですが、それだけでなく、
これまでに排出した温室効果ガスにより、今後何十年にもわたって海面上昇、
洪水、水不足、森林火災といった災害がはるかに頻発するようになるのは確実
だと指摘しています。

最新のIPCC報告書のその他の重要なポイントは以下の通りです。(以下、
business insiderより引用)

・2001年から2020年までの世界の平均気温は、1850年から1900年までの平均気
温に比べて、およそ摂氏1度上昇した。

・世界の平均海面水位は、1901年から2018年にかけて、約0.2メートル上昇し
た。その間、年間の海面上昇率は約3倍になった。

・2019年には、大気中の炭素濃度が過去200万年のどの時期よりも高くなった。
また、二酸化炭素よりも強力な温室効果ガスであるメタンと亜酸化窒素の濃度
は、過去80万年のどの時期よりも高くなった。

・2001年から2020年の北極海の海氷の年平均面積は、1850年以降で最少だった。
また2050年までに少なくとも一度は、海氷のない9月を迎える可能性が高い。

・過去40年の間に、大規模な熱帯サイクロン、熱波、豪雨の発生頻度が世界的
に増加している。

・豪雨やハリケーンによる高潮などの極端な現象が同時に発生し、それに海面
上昇が加わることで、今後数十年にわたって洪水が発生する可能性が高くなる。

・温暖な表層流が北上し、そこで冷やされると重くなって底層に沈み込んで南
下する「大西洋南北熱塩循環(AMOC)」と呼ばれる海流の動きが弱まっている。
この流れが遅くなると、ヨーロッパやアメリカ東海岸は異常な低温に見舞われ
るだろう。

コロンビア大学地球研究所のダニエル・ブレスラー(Daniel Bressler)によ
ると、地球温暖化が今後80年間で8300万人の死を招くと算出しました。(この
数には地球温暖化による海面上昇、巨大暴風雨、作物の不作や病害に関連した
死者は含まれていない)

気候変動は、もはや他人事ではないのです。企業のみならず個人でも温室効果
ガスの削減に取り組む必要があります。

★気候変動に関する金融界の動きとSBTi(Science Based Targets initiative、
科学的に根拠に基づいた目標)認定について「ESHエキスパート」でご紹介し
ています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

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■労働災害の真相

◆コニカミノルタ工場でまた爆発 けが人なし/長野 (8/12)

12日午後5時すぎ、長野県辰野町にある「コニカミノルタサプライズ辰野工
場」で爆発が起きて煙が出ていると消防に通報があった。

消防などが駆けつけたところ、工場の外壁の一部がはがれ落ちていたという。

警察によると、事故が起きた時には工場内に従業員らがいたが、けが人はいな
い。

この工場ではプリンターに使われるトナーを製造しているが、先月には乾燥機
で乾かしていたトナーの粉に静電気によって火がつき粉じん爆発を起こしたと
みられる事故が起きていて、今月7日に再開したばかりだった。

親会社の「コニカミノルタ」によると、事故が起きたのは前回の事故と同じタ
イプの乾燥機だという。

警察と消防が事故の原因を調べている。
(NHK NEWS WEB)

◆解説

先月起きた事故については、次の報道がありました。

原因は『粉じん爆発』か コニカミノルタサプライズ工場の火事 乾燥設備の
中で静電気発生と推定

今月6日に長野県辰野町のコニカミノルタサプライズ辰野工場で発生した火事
について、親会社のコニカミノルタは8日、プリンターなどで使われるトナー
を乾燥させる設備で「粉じん爆発」が起きたと推定されると発表しました。

火事は6日夕方に発生し、爆発音とともに生産設備の中の1台から出火しました
が、すぐに鎮火し、けが人はいませんでした。

8日に警察と消防による現場検証が行われ、火元は工場棟の2階にあるトナーを
乾燥させる設備と判明しました。設備の中で静電気が発生し、粉じん爆発を起
こしたことが火事の原因と推定されるということです。

コニカミノルタは、「徹底した原因究明を行い、再発防止に取り組む」として
います。
(7/9 長野放送)

7/6:粉じん爆発
8/7:運転再開
8/12:粉じん爆発

2ヶ月連続で粉じん爆発が起きたのは残念なことです。

同社のニュースリリース(8/10)には次のとおり記されています。

【原因特定と対策】

対象設備の火災前後のデータから、当該生産設備内での静電気が原因と特定し
ましたが、本原因特定の方法、対応策、安全性について、7月28日に労働安全
専門の第三者機関の見解を得た上で、コニカミノルタグループとして最終検証
を行い、その妥当性及び安全性を確認しました。
弊社の火災が発生した生産設備と同タイプの生産装置全てに同じ対策を施しま
した。

【生産再開のご報告】

上記対策を完了し、8月7日から再稼働を致しました。
再開時には安全対策の正常な動作の確認および社内教育を実施し、十分な安全
を確保し、生産再開いたしております。

粉じん爆発の再発については、過去に書類送検事例があります。

他工場の事故の類似災害防止措置を講じない過失(2009年11月)

リサイクル会社で、破砕機内で粉じん爆発が発生し、3人が負傷した。
この事故で、県警は、同社のリサイクル業務部長(43歳)とセンター長(35
歳)を、業務上過失傷害容疑で地検に書類送検した。

直前の前年12月にも同社の他工場で同様の事故が発生しており、部長らは爆発
事故の可能性を知りながら工場設備拡充などの対策を怠ったと判断した。

生産再開を焦ることなく、適切な調査のもとに根本原因を究明し、再発防止を
図ることを願います。

この記事に関する解説は、YouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」でもお
伝えしています。どうぞご覧ください。

https://youtu.be/ytGInYxIBmU

★国際規格で規定されている爆発の危険性に応じたクラス分け(ゾーニング)
について「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

 

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

雨の一番良いところっていうのは、最終的にはいつも降り止むところなんだ

■新着情報

・令和3年度土壌汚染対策セミナーの開催

・熱中症予防対策の通達

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 5件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 19件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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