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NO.560

ベルトコンベア挟まれ災害 3件

■■ ESHの解決策
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2023.2.8 No.560

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

2月に入り、花粉症の人にはつらいシーズンがやってきます。今年は花粉の
飛散量が例年の2.3倍程度と予想されています。飛散量が多いと、今まで症状
がなかった人も発症する可能性が高いといわれていますので、花粉症の方も
そうでない方も早めの対策を心掛けたほうがよさそうです。

「避暑地」ならぬ「避粉地」という言葉をご存知でしょうか?日本には元から
スギ花粉が少ない地方というのがあり、北海道や九州南部、沖縄は花粉がほと
んど・もしくは全く飛ばない地域なのだとか。長崎の「的山大島(あづちおお
しま)」では、これまで20回以上にわたって「スギ花粉 避粉地体験ツアー」
が行われており(新型コロナウイルス感染拡大前)、参加された方は島に上陸
後は「ノーマスク」で過ごせたそうです。本当に羨ましい限りです。

とはいえ現実的にツアーの参加は難しいので、花粉の飛散が始まる約1週間前
から薬を飲み始めると効果的とされる「初期予防治療」を始めたいと思います。
(門)

 

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◆オンラインセミナー「安全衛生エキスパート」録画受講のお知らせ

「労働安全衛生を体系的に学ぶ機会はないか?」というご要望にお応えし、
弊社では、2021年4月より6コースのオンラインセミナーを開催し、企業内安全
衛生担当者、コンサルタント、ISO審査員など延べ178名にご参加いただき、
92.7%のご満足を頂戴いたしました。

多くの方々から今年度の受講希望や録画受講希望を頂戴したため、昨年度セミ
ナーの録画受講のシステムを構築し受付を開始しております。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://esh.hp.peraichi.com/2022seminar

 

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■環境不祥事の教訓

◆製糖工場から糖蜜が大量流出、海が真っ黒に…最大200メートル、アーサ養
殖場に被害 JAが謝罪/沖縄 (2/4)

沖縄県伊是名村にあるJAおきなわの製糖工場から2日、サトウキビを搾って
出る糖蜜が大量に海に流出しているのが確認された。周辺には甘いにおいが
漂い、アーサの養殖場も黒く染まるなど被害が及んでいる。

JAおきなわによると、今月1~2日にかけて、工場のタンクで水が混ざってしま
い処分することになった糖蜜約300トン分を、敷地内の残さなどを保管する
場所にまいたという。近隣の畑にも約50トンを散布した。

これらの一部が側溝を通じて海に流出したとみられる。2日午後6時ごろ、住民
から工場に連絡があり発覚した。

名護海上保安署によると、流出した糖蜜は3日午前11時ごろには沖合1.5キロ、
最大200メートルの広さに及んでいる。海面が黒く染まり養殖場に被害が出て
いるほか、原因は不明だが魚の死骸も複数見つかっている。

JAおきなわの理事長は3日、記者会見で「伊是名村の誇りであるきれいな海を
汚し、漁業にも大きな影響を与え、関係者にご迷惑をおかけしている。深く
反省し、原因究明と再発防止を図る」と謝罪した。
(琉球新報)

(続報)糖蜜、許容量超え廃棄し海へ 沖縄・伊是名の流出 JAは仕組み認識
せず (2/5)

沖縄県伊是名村にあるJAの製糖工場からサトウキビを搾って出る糖蜜が大量に
流出した件で、流出元とされる場所に許容量を超える糖蜜が廃棄されていたこ
とが分かった。JAおきなわの理事長らが4日、現場を確認し、被害を受けた
アーサ生産者や村関係者らに謝罪した。「生産ができるよう配慮していきた
い」と補償に努める考えを示した。

JAおきなわなどによると、工場のタンクで水が混ざってしまい処分することに
なった糖蜜約300トン分を工場近くの「沈砂池」と呼ばれる用地に廃棄した。
沈砂池は一定量がたまると、水路などに流出する「オーバーフロー」の仕組み
になっていた。職員にはフローの仕組みになっているとの認識がなかったこと
も分かった。人為ミスが流出につながった可能性がある。

4日も現場付近のアーサ養殖場や河口付近は黒っぽい色に染まり、周辺には
甘いにおいが漂っていた。収穫期を迎えていたアーサ養殖場が被害を受けた。
謝罪を受けた生産者の男性(33)は「全部廃棄になるので補償していただくし
かない。来期のアーサはできるのだろうか」と語った。

現場を見た理事長は「大変なことをしてしまった」と声を落とし、村長や漁協
関係者とも面会。糖蜜の回収方法はまだ決まっていない。県は週明けにも現地
に職員を派遣し調査する。
(琉球新報)

◆解説

糖蜜とはいえ量が多くなると環境や生物に害を与えることとなります。有害性
が低い排水だとしても異常排水発生時の対応は不可欠です。

教訓とすべきは、異常排水発生時に放流できない排水を貯留し、対応時間を
確保する必要があるということです。それは、事業継続の観点からも極めて
重要です。

もちろん、緊急ピットを備えていることが理想ですが、そのようなサイトは
残念ながら多くはありません。そこで暫定的な対応が必要となります。

異常排水発生時に対応が可能な時間は、単純に次の式で求められます。

対応可能時間(Hr) = 排水貯蔵可能量(m3) ÷ 排水量(m3/Hr)

例:緊急ピット:500m3、排水量:100m3/Hr であれば、対応可能時間は5時間
となります。

とても単純ではありますが、驚くことに監査時などに対応可能時間を質問して
も即答いただけるケースは極めて少ないのが実態です。

対応可能時間を稼ぐためには次の2つの方法があります。
・排水量を少なくする
・貯留できるピットなどの容量を増やす

排水量を減らすためには、生産の優先順位を考慮して、停止や減量可能な排水
を削減することが必要です。

貯留できるピットなどの容量を増やすためには、排水が貯留可能な防液提や
ピットなどを確保し、排水をそこに送水できるポンプと配管やホースを接続す
ることが必要です。

いずれにしても、事前の準備なしには適切な対応は不可能です。BCP(事業継
続計画)の一環として異常排水発生時の対応を考慮しておくことが必要です。

★異常排水発生時に緊急貯留を確保する方策を「ESHエキスパート」でご紹介
しています!

 

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☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

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■労働災害の真相

◆鉄くず仕分け中に誤って挟まれたか 24歳男性がベルトコンベヤーの間で
死亡/三重 (1/23)

三重県亀山市の金属リサイクルの工場で20日、男性従業員(24)がベルトコン
ベヤーに挟まれ死亡した。

警察によると、20日午後2時半頃、亀山市にあるダイキマテリアル亀山工場で
鉄くずの仕分け作業をしていた男性が、ベルトコンベヤーに挟まれているのを
同僚が発見した。

男性は頭や足が挟まれた状態で、同僚の通報により消防などがかけつけたが、
既に本堂さんは亡くなっていたという。

警察では、男性が誤ってベルトコンベヤーに挟まれた可能性が高いものの、
事故当時の目撃者がいなかったため事故の原因などについて詳しく調べている。
(三重テレビ)

◆広島市安佐北区のリサイクル工場 男性が機械に巻き込まれ死亡 (1/30)

29日、広島市安佐北区の産業廃棄物をリサイクルする工場で廃材を粉砕する
機械に人が巻き込まれる事故があった。警察は従業員の男性が巻き込まれたと
みて調べている。

事故があったのは広島市安佐北区の産業廃棄物をリサイクルする工場。警察に
よると29日午後5時過ぎ業者から「作業していたはずの関係者が見当たらず
工場内の機械が動いていた」と通報があった。工場内のカメラを確認したとこ
ろ男性がベルトコンベアに詰まったゴミをとろうして転倒しベルトコンベアに
流される様子などが映っていたという。警察の調べによると粉砕器の周辺には
血痕や骨の一部も発見されたという。

ベルトコンベアの作業をしていた37歳の男性と現在も連絡が取れておらず警察
はこの男性が事故に巻き込まれた可能性が高いとみて調べている。
(広島テレビ)

◆【ベルトコンベアの下敷きに】20代男性が意識不明の重体 北海道・網走市
の食品工場 (2/3)

午前10時半ごろ、網走市海岸町の食品工場で従業員から「20代の男性がベルト
コンベアに挟まれた」と警察に通報があった。

男性は工場内のベルトコンベアの下敷きになっていて、意識不明の重体で病院
へ搬送された。

工場では水産物の加工品を製造していて、男性がベルトコンベアを移動させて
いたところ、下敷きになったという。

警察は当時の状況を詳しく調べている。
(STVニュース北海道)

◆解説

ベルトコンベヤーによる重篤な災害が3件続けて発生しています。

コンベヤーによる災害は、発生件数が多く、しかも重篤災害になりやすい注意
すべき危険源です。

厚生労働省のブラック企業リスト(労働基準関係法令違反に係る公表事案)の
直近版(掲載日:令和5年1月31日)においても、全労働安全衛生法違反297件
中7件がコンベヤーに起因しています。

特に広島市のリサイクル工場での災害は、悲惨なものです。

コンベヤーに流されてゆく被災者はその行き先が粉砕器/破砕機だとわかって
いた筈です。それでも非常停止装置がなかったのか、あるいは作動することが
できなかったのだと推察されます。

安衛則に従い、駆動部のはさまれ・巻き込まれ対策を講じること(第101条)、
非常の場合に直ちにコンベヤーの運転を停止することができる非常停止装置を
備えること(第151条の78)、その非常停止装置をその日の作業を開始する
前に点検すること(第151条の82)を再確認していただきたいと願います。

この記事に関する解説は、YouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」でもお
伝えしています。どうぞご覧ください。

★コンベヤーに関する海外の労働安全衛生資料を「ESHエキスパート」でご紹
介しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

 

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

誰もが持つそれぞれの心の中にある美しい花を咲かせてほしい

■新着情報

・土壌汚染対策セミナー(録画配信)の開催

・石綿障害予防規則の一部を改正する省令の施行

・YouTube「安全衛生アカデミー」新着動画

【御礼チャンネル登録者5,000人】安全衛生専門職の市場価値
https://youtu.be/-Vnk1CYcQLA

巻き込まれ災害の恐怖、2023年1月も悲惨な労災が続発
https://youtu.be/pTl0bEo0DTY

重さ2トンの鉄板の下敷きで死亡災害、何を教訓とすべきか?
https://youtu.be/KdCVwPQj59Q

 

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 4件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 27件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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