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NO.558

動物園、問われる安全教育 トラが飼育員襲う事故1年

■■ ESHの解決策
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2023.1.11 No.558

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

2023年、最初のメールマガジンとなります。本年もご愛読をよろしくお願い
いたします。

さて、弊社では2年前より「知識という財産の還元」を社是としています。
その一環であるYouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」は、チャンネル
登録者数が4,930名を超えております。

https://www.youtube.com/channel/UCM2xG0-9rd3JhcDyRIh5eOg/videos

本年もさらなる情報の発信に努めて参ります。

YouTube動画の視聴者様より次の書籍をご紹介いただき、年始に拝読しました。

「学びを結果に変える『アウトプット大全』」 (樺沢紫苑著、サンクチュアリ
出版)

「アウトプット」の重要性を説いているものですが、詳細はYouTubeでご紹介
しておりますのでご覧ください。
https://youtu.be/bYEv7ZgQ2pU

私が安全衛生に携わって今年で40年目となります。
微力ではありますが、不幸な災害を防止するために「アウトプット」を続けて
参ります。

本年も変わらぬご支援をお願いいたします。
末筆ですが、皆様の本年のご健康とご活躍を祈念申しあげます。

2023年1月11日
環境ワークス株式会社
代表取締役 黒崎 由行

 

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◆オンラインセミナー「安全衛生エキスパート」録画受講のお知らせ

「労働安全衛生を体系的に学ぶ機会はないか?」というご要望にお応えし、
弊社では、2021年4月より6コースのオンラインセミナーを開催し、企業内安全
衛生担当者、コンサルタント、ISO審査員など延べ178名にご参加いただき、
92.7%のご満足を頂戴いたしました。

多くの方々から今年度の受講希望や録画受講希望を頂戴したため、昨年度セミ
ナーの録画受講のシステムを構築し受付を開始しております。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://esh.hp.peraichi.com/2022seminar

 

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■環境不祥事の教訓

◆横浜・磯子の製油所から海上に油流出「配管に亀裂」/神奈川 (1/6)

6日午前8時15分ごろ、ENEOS根岸製油所(横浜市中区、磯子区)の従業員から
「製油所の陸上部に設置された配管から海上に油が流出した」と118番通報が
あった。

横浜海上保安部によると、同製油所C-4岸壁(同区鳳町)近くの海上に約10
メートル×約20メートルの範囲で油が広がっていることを確認。同部の巡視艇
や市消防局、港湾局の所属艇などにより防除し、消滅させた。

同部の調べに、同製油所の従業員は「油の交換作業中、経年劣化した配管に
亀裂が入って油が漏れ出た」と話しているという。
(神奈川新聞)

◆解説

企業のみならず日本のインフラ全体の老朽化が問題となっています。

全国で耐用年数(法定耐用年数40年)を超えた水道管は2割を超え、修繕が
必要な橋は2万箇所を超えるなど、高度成長期に作られたインフラが老朽化す
る一方で財政難もあり対応が追い付かない状況です。

それが企業であれば、財政難では許されません。

先ずはインフラの老朽化の実態を調査し、経営層に状況を知らせることが重要
です。資源投入の優先順位の判断を経営層に委ねましょう。

★経営層を動かす効果的な手法の一つとして、ISO 14004:2016「環境マネジメ
ントシステム-実施の一般指針」の重要な要素を「ESHエキスパート」でご紹介
しています!

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

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■労働災害の真相

◆動物園、問われる安全教育 トラが飼育員襲う事故1年 (1/5)

栃木県那須町の「那須サファリパーク」で昨年1月、飼育員3人が雄のベンガル
トラ「ボルタ」に襲われ負傷した事故から5日で1年となった。県警は人為的な
ミスがあったとみて、業務上過失傷害容疑で捜査を続けている。園の再発防止
策はまとめられたが、そもそも既存のマニュアルが守られていれば被害は防げ
た可能性がある。過去に事故を経験した別の動物園関係者は「マニュアルの
作業手順の意義を、十分に理解させる安全教育が重要」と指摘する。

2022年の干支(えと)にちなんでトラの魅力を積極的に発信、元旦から見物客
でにぎわっていた園だが、その雰囲気は一変した。1月5日、開園前の午前8時
20分ごろ。女性飼育員がトラに襲われてけがを負い、救助に駆け付けた飼育員
2人も負傷した。

園の調査では、前日閉園後に2人体制で獣舎に入れたのを確認することになっ
ていたが、1人が別の作業のため獣舎を離れるなど点検が不十分で、トラが5日
朝には獣舎でなく動物用通路にいたことが一因とされる。

ファンなどからは殺処分を懸念する声も寄せられたが、園は「トラに責任が
ある事故ではない」とし、展示を再開。ボルタは6月に急性心不全により、
11歳で静かに息を引き取った。

同園では1997年と2000年にも飼育員がライオンに襲われ負傷し、安全管理体制
を強化してきた。県動物愛護指導センターが情報公開請求に開示した園の
「飼育手順マニュアル」では肉食動物の作業は必ず2人で行い、収容時には
「動物用通路に出ている動物を1頭ずつ獣舎に入れる」「獣舎に入った動物を
再度確認」するなどと明記されていた。

昨年1月の事故後、立ち入り検査をした同センターの担当者は「マニュアルの
不備というより、それを順守した動きが周知徹底されなかったのではないか」
と指摘する。

「マニュアル自体の風化防止が必要」。京都市動物園の坂本英房園長は強調す
る。同園では08年におりを清掃中の飼育員がトラに襲われ死亡した。

同園が再発防止のために努めてきたのは、飼育員の安全意識が緩まないことだ。
マニュアルがあることに安心せず、作業手順を順守する必要性を考える研修を
実施。毎日朝礼で安全管理を徹底するほか、事故が起きた6月7日に毎年現場近
くで追悼し、定期的に園全体でも振り返りを行う。

作業手順も据え置きにせず、園で発生したヒヤリ・ハット事例をもとに見直し、
毎年更新している。坂本園長は「なぜこんな手順を組み作業をするのか、とい
う意義を十分に理解しなければ事故は防げない」と訴えた。
(共同通信)

◆解説

私が、昨年一年間のコンサルや研修などで最も多く引用した労働災害が、この
サファリパークの災害です。

次のような観点で引用しました。

・リスクアセスメントにおいて重要なことは、大きなエネルギーを持つ危険源
を特定することだ。「ネコ」ではなく「トラ」を見つけるのだ。

・特に経営層は労働災害をビジネスリスクとして考える必要があり、そのため
には「トラ」を探すことが重要である。「ネコ」はボトムアップ型のKY(危険
予知)に委ねれば良い。

その影響もあり、いくつかのクライアント企業では、「トラ」が流行語になり
ました。

被災された飼育員の方々には申し訳ありませんが、それにより少しでも多くの
方々が重篤な災害から逃れることができたなら有難いことです。

是非とも貴社においても「トラを探せ」を合言葉に、リスクアセスメントを
より有効なものとしていただくことを願います。

★マニュアル(作業手順書)の形骸化を回避するための作成上のポイントを
「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

 

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

毎日をその日の収穫高で判断せずに、まいた種で判断しなさい

■新着情報

・厚労省ウェブサイト「化学物質による労働災害防止のための新たな規制に
ついて」の追加

・工作機械の構造の安全基準に関する技術上の指針の一部改正

・YouTube「安全衛生アカデミー」新着動画

学びを結果に変える「アウトプット」と安全衛生教育
https://youtu.be/bYEv7ZgQ2pU

 

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 3件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 21件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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のご意見やご要望をお待ちしております。是非ともお寄せください。

◇ info@esh.co.jp まで

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【発行元】
環境ワークス株式会社
https://www.esh.co.jp
発行責任者 黒崎

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