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NO.217

四日市の化学プラント爆発:工場長ら2人を業過傷で略式起訴

■■ ESHの解決策
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                          2008.10.15 No.217

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
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◆ご挨拶

先日、栃木県にある遊園地『那須ハイランドパーク』に遊びに行ってきました。

9つのジェットコースターを始めとして、広大な敷地内にはさまざまな乗り物
があり、絶叫系が好きな若者から小さな子どものいるファミリーまで幅広い客
層で賑わっていました。

360度を那須の山々に囲まれた景観も素晴らしく、大観覧車からの眺めは最
高でした。

那須ハイランドパークのもう一つのおススメは『LEGOスタジアム』。総数150
万個の「レゴ」を使用した日本最大規模のレゴのテーマ館です。館内には、浅
草や渋谷など東京の名所や、名画「モナリザ」、映画「スターウォーズ」など
リアルに再現された作品が数多く展示されており、見ごたえ満点です。

館内には好きなだけレゴで遊べるコーナーもあり、子どもそっちのけで夢中で
遊んでしまいました。 (門)

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■環境不祥事の教訓

◆製油所から塩酸1200リットル漏れる/三重 (10/10)

四日市市は9日、石油製油会社A社の屋外にある純水処理装置から塩酸が漏れ
たと発表した。

市消防本部とA社によると、8日午後9時半ごろ、定期整備のため、社員が塩
酸とカセイソーダを移し替える作業をしていたところ、それぞれ250リット
ルのタンクからあふれ出た。カセイソーダは防液堤内にとどまり、塩酸が排水
溝を経由して約1200リットルが三滝川に流出した。

A社が約2時間後に工場の最終排水口で採水したところ、排水基準値内だった
という。四日市市への通報は午後11時15分だった。A社は「バルブの誤操
作が原因とみられる。現場確認に時間がかかり通報が遅れた」としている。

◆教訓

純水製造装置は多くの工場で利用される装置ですが、イオン交換樹脂の再生に
塩酸と苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を使用します。純水装置に付帯する塩
酸と苛性ソーダのタンク類は意外と目が届いていないのが多くの企業の実態で
す。

今回のケースは定期整備でタンクを移送するという業務の最中だったとのこと
ですが、苛性ソーダは防液堤で回収できたのに、何故、塩酸だけが河川に流出
したかは不明です。

通報が遅れたことも大きな問題です。

同社のホームページによれば、10月1日に「企業行動指針」を改訂し8日にプレ
スリリース(マスコミ発表)しています。

『このたび「コスモ石油グループ企業行動指針」を全面改訂しましたので、下
記の通りお知らせいたします。企業行動指針は、当社の経営理念を実現するた
めに2003年4月に制定したものですが、日常業務の中においてより身近なもの
とし、社員の理解と実践を促すことを目的として今回の改訂を行いました。今
後は企業行動指針の一層の徹底を図り、経営理念の実現に向けCSR経営をさ
らに推進して参ります。』

さらに皮肉なことに、9日には別の事業所で軽油タンク(直径31メートル、
高さ15メートル)内に社員が1人でタンクの清掃点検作業をしていたが、タ
ンクの鉄製天板(厚さ5ミリ)に穴(直径約1メートル)が開き、落下して死
亡するという事故も起きていました。

タンクの天板部分は老朽化しており、07年12月以降は立ち入り禁止にして
いたということです。

10月1日に経営理念を改訂し、8日にプレスリリース、8日に構外漏洩、9日に死
亡災害とは何とも皮肉な結果です。

しかし、これは決して同社だけの問題ではなく、経営理念や企業行動指針をい
かに徹底するかは全ての企業に共通の課題です。

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■労働災害の真相

◆四日市の化学プラント爆発:工場長ら2人を業過傷で略式起訴-津地検/三
重 (10/1)

四日市の化学会社で昨年5月、プラントが爆発して3人が軽傷を負った事故で、
津地検は30日、当時の工場長と現場の責任者の2人を業務上過失傷害罪で略
式起訴した。

調べでは、2人は農薬原料のうちの一つ「5フッ化プロパノール」の精製過程
で、必要だった冷却作業をマニュアルに盛り込まなかったため、化合物が爆発
しやすい状態になっており、津地検は過失があると判断した。

◆解説

作業マニュアルを適切に改訂しなかったことが過失傷害罪になるという大きな
教訓です。

調べでは、社内で義務づけられていた、マニュアル作成の際の原料の性質の確
認や検討をせず、以前、違う原料で精製作業をしていた時のマニュアルをその
まま引き継いでいたとみられていました。

そのため、当該物質に必要だった「冷却作業」をマニュアルに盛り込まなかっ
た過失が問われるものです。

起訴されたのは工場長(56)と現場のプラントの運営管理責任者(34)で、
若いからといって責任を逃れられないというのも教訓ですね。

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■新着情報

・職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策

・「ITを活用した新しい安全衛生管理手法」説明展示会の開催について

・帝人「ボトルto ボトル」撤退

■読者からのQ&A

・OHSAS18001の審査で構内下請け会社の管理について指摘を受けました。

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介
 
 
■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介
 

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報20件

 
■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報45件

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