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NO.291

山口・東ソー工場の爆発、社員1人死亡 所長が謝罪会見

■■ ESHの解決策
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                          2011.11.16 No.291

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

職場や家庭で室温を20℃に設定し、重ね着などの工夫をして暖房機器の使用
を抑えようと、環境省が推進する「ウォームビズ」が11月1日から始まりま
した。今年は東日本大震災後の各地の原発停止を受け、冬場の節電対策として
大きな注目を集めています。

2011年度は「衣食住を通じた工夫」が掲げられ、環境省のホームページで
は温かい衣服を着るだけでなく、家族が同じ部屋に集まって暖房を節約したり、
ショウガや根菜を食べて体を内側から温めたりと、寒い季節を快適に過ごすた
めのアイデアが紹介されています。

まだ比較的暖かく、ウォームビズと言われてもピンときませんが、真冬の室温
20℃は結構寒そうです。オフィスでできる冷え防止のストレッチや休憩には
しょうが湯をいただくなど、楽しみながら取り組みたいと思います。

ウォームビズの期間は来年3月末まで。11年度は職場での実施率を70%以
上とすることを目標としているそうです。(門)

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◆訂正

前回(11月2日)発行のESHエキスパートの「環境不祥事の教訓」の解説におい
て、一部に誤記がありました。お詫びして訂正させていただきます。

【誤】「pHに関する知識が十分だった」

【正】「pHに関する知識が不十分だった」

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■環境不祥事の教訓

◆山口・東ソー工場の爆発、社員1人死亡 所長が謝罪会見 (11/14)

13日午後3時25分ごろ、大手化学メーカー、東ソー(本社・東京)の南陽
事業所から「爆発音があった」と110番通報があった。東ソーによると、塩
化ビニール原料の製造設備付近で2度爆発後、火災が発生。約15時間後の1
4日朝6時すぎ、鎮圧状態になった。14日朝、現場付近で社員の同設備の係
長(52)の遺体が見つかった。

東ソーは有毒の塩化水素ガスが漏れている恐れがあるとして13日夕方、周南、
下松(くだまつ)両市に対し、全域の世帯に窓を閉めて屋外に出ないよう要請。
14日朝、両市計19カ所で塩化水素ガス濃度を調べて検知されなかったため
「屋内待機の必要はなくなった」と発表した。

東ソーによると、事故が起きたのは第2塩ビモノマー製造設備付近。水道管な
どに使われる塩化ビニールの原料を作っている。13日午前4時に製造設備で
トラブルが起き、午前6時に全工程を止め、残った塩ビモノマーなどを貯蔵タ
ンクに抜き取っていた。塩ビモノマーを精製する工程の縦15メートル、横2
5メートルほどの範囲が特にひどく燃えていたという。

東ソーは作業中に塩ビモノマーの圧力が急上昇し、安全弁などからガス状の塩
ビモノマーが漏れ、静電気など何らかの原因で引火、爆発したのではないかと
みている。

県警によると、停止後の設備では10人の社員が作業をしており、男性と連絡
が取れていなかった。遺体は火災現場南側で見つかったという。消防団員1人
も目にけがをした。

塩化水素ガスは目やのどに刺激を与える可能性があり、13日午後5時に広報
車で近隣住民に屋内待機を呼びかけたが、その後、数キロ離れた住民からも
「目がぴりぴりする」などの訴えが4件あったため、午後6時に両市民へも要
請した。

14日朝に会見した所長は「地域住民、関係行政の方々に大変なご心配とご不
安を与え、誠に申し訳ない」と謝罪した。社長も東京都内で会見を開いて謝罪。
今後について「復旧する方向だが、めどは現場に入らないとわからない」と話
した。
(朝日新聞)

◆解説

同社のHPでは、この事故について、11月13日15時頃、11月14日19時頃の2回
にわたり情報発信をしています。

同社の周南地区では2008年にはフッ化水素と臭素が2日続けて洩れるという事
故も起きており、リスクコミュニケーションの準備はできていたものと推察さ
れます。

最も重要な点は、塩化水素ガスから住民をケアすることですが、午後5時に広
報車で近隣住民に屋内待機を呼びかけ、その後、数キロ離れた住民からの訴え
により、午後6時に周南、下松両市民へも窓を閉めて屋外に出ないよう要請し
たとのことで、スムーズな対応であったと考えられます。

事故の発生自体は残念ですが、リスクコミュニケーションについては、見習う
べき点も多い事例だと思います。

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明書)について「ESHエキスパート」でご紹介しています!

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■労働災害の真相

◆今回は、エレベーター、リフトに関して3件の労働災害が発生しています。

◇エレベーター点検事故:作業員挟まれ死亡-東京商議所/東京 (11/3)

2日午後1時55分ごろ、千代田区丸の内の東京商工会議所(8階建て)で、
エレベーターの定期点検をしていた作業員から、「同僚が天井とエレベーター
のかごの間に挟まれた」と119番があった。東京消防庁の救急隊員が駆けつ
けると、40代の男性作業員が屋上階の天井とエレベーターのかごの間に上半
身を挟まれていた。約50分後に救出されたが搬送先の病院で死亡した。丸の
内署が作業員の身元確認と事故の経緯を調べている。

丸の内署によると、作業員は当時、1人で点検していたという。

◇高所作業で転落防止せず男性重体 容疑の店舗責任者書類送検/埼玉(11/4)

従業員が高所作業をする際に転落防止措置を取らなかったとして、春日部労働
基準監督署は4日、労働安全衛生法違反の疑いで、自動車小売業者と同社春日
部店で店舗責任者だった男性(45)をさいたま地検に書類送検した。

春日部労基署の調べによると、8月20日午後0時40分ごろ、春日部市粕壁
東の同社春日部店で、自動車専用エレベーターで屋上まで上げた乗用車を手で
押して出していた同社の男性従業員(25)が、エレベーター端の隙間(幅7
0センチ、高さ約7メートル)から1階ピットに転落、男性は頭などを強く打
って重体となった。

送検容疑は、当時責任者だった男性は、エレベーターの端に幅の広い隙間があ
るため作業時に従業員が転落する危険性があったにもかかわらず、エレベータ
ーに手すりを設置するなどの防止措置をとらなかったとしている。

春日部労基署によると、男性は他の従業員2人とともに、故障して動かなくな
った乗用車を手で押してい移動させていた。男性は意識が戻ったが、今も骨折
などにより入院中だという。
(msn産経ニュース)

◇エレベーター事故:74歳男性はさまれ死亡 中野のドンキ/東京 (11/5)

5日午前10時25分ごろ、東京都中野区、「ドン・キホーテ中野駅前店」の
従業員から「荷物搬送用のエレベーターが停止した。けが人がいる」と119
番があった。東京消防庁の救助隊員が駆けつけると、エレベーターの台座と1
階の床の間に男性が挟まれていた。警視庁野方署によると、男性は清涼飲料水
販売会社のアルバイト(74)で、搬送先の病院で死亡した。

野方署によると、エレベーターは荷物搬送用で扉や壁がなく、台座に手すりが
ついただけの造りだった。エレベーターに一緒に乗っていた男性作業員による
と、男性は地下1階の倉庫へ商品を搬入し、地下1階から1階へ上がる途中、
台座上で前のめりに倒れ、1階の床と台座の間に頭を挟まれたという。

◆解説

エレベーターや簡易リフトの事故は数多く発生しており、労働安全衛生法のク
レーン等安全規則において詳細に規定されています。

エレベーターや簡易リフトは労働安全衛生法施行令で次のとおり定義されてい
ます。

簡易リフト:
エレベーターのうち、荷のみを運搬することを目的とするエレベーターで、搬
器の床面積が一平方メートル以下又はその天井の高さが一・二メートル以下の
もの(建設用リフトを除く)をいう。

エレベーター:
昇降装置で簡易リフトに該当しない昇降装置

エレベーター(特定機械):
積載荷重が一トン以上のエレベーター

1トン以上のエレベーターは、「特定機械等」となり、性能検査など厳しい規
制の対象となり、ほぼ適切に管理されています。

1トン未満のエレベーターや簡易リフトで、積載荷重が0.25トン以上のも
のは労働基準監督署への設置報告書の提出が必要となりますが、これらについ
ては不適切な状況が散見され注意が必要です。

さらにエレベーターについては、建築基準法でも対応が求められており、注意
が必要です。

貴社に設置された昇降装置について、再確認することをお薦めします。

★本件に関連する建築基準法を含めた法令の詳細な解説と簡易リフトの災害事
例を「ESHエキスパート」でご紹介しています!

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

 大切な決断をする時には、必ず何かを捨ててきた

■新着情報

・ISO 19011:2011-「マネジメントシステム監査のための指針」の発行

・地下水汚染未然防止のための構造と点検・管理に関する検討会(第6回)
 の開催について

・化学物質による健康障害防止指針について

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 5件

■不法投棄関連情報

 全国の労働災害・書類送検情報 3件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 20件

★不祥事・災害事例の出典:明記のないものは毎日新聞

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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【発行元】
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