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NO.292

爆発事故:JFEケミカル千葉工場で4人けが

■■ ESHの解決策
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                          2011.12.7 No.292

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
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◆ご挨拶

12月に入り、寒さが厳しくなってきました。早いものであと1か月足らずで今
年も終わりです。公私共に何かと慌しいこの季節ですが、思わぬケガなどしな
いよう、しっかりと気を引き締めて参りましょう。

さて先日、今年の流行語大賞の発表が行われ、年間大賞には「なでしこジャパ
ン」が選ばれました。ご存知の通り、なでしこジャパンはW杯ドイツ大会で優
勝し、国民栄誉賞、紫綬褒章を受賞するなど輝かしい活躍を収めるとともに、
震災で大きな悲劇に見舞われた日本に勇気と感動を与えてくれました。

米スポーツ誌のサッカーページのトップでも2011年のスポーツマンオブザイヤ
ーの候補として<なでしこジャパン>を推薦する記事が載せられています。

「決勝戦でアメリカに2度リードされながらキャプテン澤は自分達のチームの
ポテンシャルを信じ、決して諦めなかった。それは『日本で津波に襲われた人
々も決して諦めず生き残っているからだ』と伝えている。 -中略- 確かに
これは単なるスポーツの話だ。だがほんの一瞬でも日本を悲しみから救いあげ
た<なでしこジャパン>には2011年スポーツオブザイヤーの資格がある」

来年のロンドン五輪切符も手にしたなでしこジャパン。更なる快進撃で日本に
元気を与えてくれることを期待します。(門)

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■環境不祥事の教訓

◆東ソー工場爆発:有毒ガス情報伝達に遅れ 周南市長に謝罪 (11/15)

山口県周南市の大手総合化学メーカー「東ソー」南陽事業所で13日に発生し
た爆発事故で、事故に伴い有毒ガスが漏出していたことについて、東ソーが周
南市に連絡していなかったことが分かった。市が独自に情報を入手し、住民に
注意を呼びかけたのは事故発生から4時間半が経過した後だった。同社の社長
は15日、同市の市長を訪ね、謝罪した。

東ソーによると、事故発生から約2時間半後の13日午後6時ごろ、記者会見
を開き、有毒な塩化水素ガスが漏れ出した恐れがあるため、同市と下松市の全
域に家の窓を閉め外出を控えるよう要請すると発表した。

しかし、両市にはガスの発生や退避要請について連絡せず、周南市の場合は同
午後6時前に事業所に出向いた職員が会見資料で状況を把握。市が広報車で市
民に注意を呼びかけたのは午後8時過ぎ、防災メールで登録市民に情報を発信
したのは発生から約6時間たった午後9時20分になった。下松市には午後8
時過ぎに同社からファクスで連絡があったという。

社長は市長に「連絡が遅くなってしまったことを反省している」と頭を下げた。
同社と市の間では、事故時に通報するような協定などがなく、市長は「事故発
生時の役割分担と体制を改めて見直したい」と述べた。

◆東ソー工場爆発:発がん性物質、海へ4日間垂れ流し 把握の3日後に対策
/山口 (11/19)

「火災や塩化水素ガスの対応に追われていた」--。周南市の大手総合化学メ
ーカー「東ソー」の爆発事故で、発がん性のある有害物質「二塩化エタン」が
海に漏れ出したことが18日公表された。14日午後には水質汚濁防止法の規
制値を超える量が流れ出していたことを社内で把握していたにもかかわらず、
対策を取ったのは3日後の17日夜、公表したのは4日後の18日だった。消
火活動を優先させたとはいえ、住民生活に影響しかねない問題だけに対応に疑
問が残る。地元自治体への有毒ガス発生の屋内退避の通知遅れに続き、同社の
連絡体制の不備が浮き彫りになった。

東ソーは事故のあった13日深夜から、事故現場の「第2塩ビモノマープラン
ト」の排水が流れ出る西排水口で水を取る調査を1日1回実施。13日の分析
結果は、14日午後に事業所内の検査機関から環境保安・品質保証部に電話で
伝えられた。

しかし、「消火活動や市街地での塩化水素ガス調査に追われていた」として、
情報は埋もれ、15日以降の分析結果とともに部長に伝わったのは17日の午
後6時。市や県などへの通告は18日午前と後手に回った。部長は「防災対策
が第一だったが、一つの失態とし、反省している」と謝罪した。

情報の遅れなどにより、排水を止める作業が始まったのは17日午後8時と、
4日間規制値を超えた排水が何の対処のないまま垂れ流しになった。同社によ
ると、現在のところ人体や魚などの環境への被害はないという。

(続報)東ソー工場爆発:有害物質流出で、県が改善命令/山口 (11/22)

「東ソー」の爆発事故で有害物質の二塩化エタンが流出した問題で、県は21
日、同社に対し水質汚濁防止法に基づく改善命令を出した。県内での同命令は
91年の山陽小野田市の金属メッキ工場以来。

命令は規制値(1リットル中0.04ミリグラム)を15日に3.75倍▽17
日に1.275倍を超えて検出されたため。県環境政策課長が、周南市毛利町
の県周南総合庁舎を訪ねた東ソーの環境保安・品質保証部長に改善命令書を手
渡し、基準に適合するよう改善▽対策の報告などを求めた。部長は「真摯(し
んし)に取り組み、改善に全力を尽くします」と陳謝した。

◆解説

前号でもお伝えした東ソーの爆発事故の続報です。

11月13日午後3時頃、塩化ビニール原料の製造設備付近で2度爆発後、火
災が発生。約15時間後の14日朝6時すぎ、鎮圧状態になった。14日朝、
現場付近で社員の同設備の係長(52)の遺体が見つかった、という事故でし
た。

前号では、当日2回のHP上での公表がされていたことから、「同社は2008年
にはフッ化水素と臭素が2日続けて洩れるという事故も起きており、リスクコ
ミュニケーションの準備はできていたものと推察されます」と評したのですが、
実態は異なったようです。

記事のとおり、事故後の対応について、二つの大きな問題がありました。

・市にガスの発生や退避要請について連絡せず、周南市の場合は同午後6時前
に事業所に出向いた職員が会見資料で状況を把握した。

・「二塩化エタン」(1.2-ジクロロエタン)が海に漏れ出したことについて、
14日午後には水質汚濁防止法の規制値を超える量が流れ出していたことを社
内で把握していたにもかかわらず、対策を取ったのは3日後の17日夜、公表
したのは4日後の18日だった。

爆発事故の対応に追われて大変な状況であることは十分に理解できることです
が、緊急事態対応、危機管理対応について、特に関係機関への連絡の点では改
善すべき点が多いものと考えられます。

是非とも他山の石として貴社の緊急事態対応、危機管理対応を見直していただ
きたいものです。

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■労働災害の真相

◆爆発事故:JFEケミカル千葉工場で4人けが (12/2)

2日午前9時55分ごろ、千葉市中央区川崎町の化学メーカー「JFEケミカ
ル」千葉工場内で、硫酸タンクが爆発、衝撃で工場の屋根の一部が吹き飛んだ。
千葉県警によると、工場内にいた4人がけがをしており、そのうち1人が重傷
だという。

千葉県警や同県消防課などによると、事故当時、作業員が電動工具でタンクを
補修する工事をしていた。タンクは高さ約16メートル、直径約6メートルの
円筒形。最大容量305トンのうち104トンの硫酸が入った状態で、作業に
よる火花が、タンク内から漏れていた気化した硫酸に引火した可能性があると
いう。事故の衝撃でタンクは横倒しになり、ふたは約100メートル離れた場
所まで吹き飛んでいた。

爆発直後、工場から約3キロ離れた同市中央区中央港1の市消防局臨港出張所
で、大きな爆発音が聞こえ、窓ガラスが振動した。県警千葉中央署などが詳細
を調べている。

JFEケミカルの担当者は「午前9時55分ごろに大きな破裂音がした」と話
している。

現場はJR蘇我駅の西約1キロで、JFE東日本製鉄所千葉地区内の一角。

(続報)工場爆発:重傷者3人に 「JFEケミカル」千葉工場事故 (12/2)

千葉市中央区川崎町の化学メーカー「JFEケミカル」千葉工場内で2日、硫
酸の入ったタンクが爆発した事故で、けがをした作業員は、同社の下請け会社
「ユーワ興産」(千葉県木更津市)の男性作業員だったことがわかった。4人
が病院に運ばれ、うち3人が顔面やけどなどの重傷を負っていた。

千葉県警などによると、重傷の3人は20~59歳。1人はのどの不調を訴え
たが、けがはなかった。事故による火災はなく、硫酸などの危険物の敷地外へ
の流出もなかった。

◆解説

作業員が電動工具でタンクの補修工事をしていたところ、作業による火花が点
火源となり引火爆発したものと見られています。

本メルマガ(エキスパート)でも何度もお伝えした工事用火気(ホットワー
ク)による爆発事故です。

硫酸は、爆発性、引火性はありませんが、密閉容器内で硫酸によって鉄が侵さ
れ、水素が発生した場合は、引火、爆発の危険があります。

原因は究明中ですが、作業による火気が原因であることは間違いなさそうで、
工事における養生の重要性を再認識させられる事故です。

★火気使用工事の管理方法について「ESHエキスパート」で詳述しています!

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

 あなたは、あなたの過ちではない

■新着情報

・水質汚濁防止法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令及び水質汚濁
 防止法施行令の一部を改正する政令の閣議決定について

・平成22年度水質汚濁防止法等の施行状況について

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 12件

■不法投棄関連情報

 全国の労働災害・書類送検情報 2件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 24件

★不祥事・災害事例の出典:明記のないものは毎日新聞

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