建造船で爆発か、1人死亡 溶接中、長崎の三菱重工
■■ ESHの解決策
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2023.3.8 No.562
企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン
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◆ご挨拶
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕し、有名プレイヤーの
競演に大いに盛り上がっています。開幕前の強化試合で2打席連続のホームラ
ンを放つなど大谷翔平選手への期待は高まるばかりです。
大谷選手もさることながら、侍ジャパンの結束を急速に高めた存在とされて
いるのがチーム最年長のダルビッシュ有選手(36)です。メジャー13年目の
ダルビッシュ選手は「基本的に同じ目線」を心掛け、若手選手と積極的に
コミュニケーションを図り、自らの知識を惜しみなく伝えるだけでなく、
疑問に思えば逆質問することもあったといいます。サッカーのワールドカップ
でも長友選手や川島選手といったベテラン勢の支えがあって、グループ1位で
決勝トーナメント進出を決めることができました。
侍ジャパンがチーム一丸となって、どんな活躍を魅せてくれるのかとても楽し
みです。(門)
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◆オンラインセミナー「安全衛生エキスパート」録画受講のお知らせ
「労働安全衛生を体系的に学ぶ機会はないか?」というご要望にお応えし、
弊社では、2021年4月より6コースのオンラインセミナーを開催し、企業内安全
衛生担当者、コンサルタント、ISO審査員など延べ178名にご参加いただき、
92.7%のご満足を頂戴いたしました。
多くの方々から今年度の受講希望や録画受講希望を頂戴したため、昨年度セミ
ナーの録画受講のシステムを構築し受付を開始しております。
詳細は次のサイトをご覧ください。
https://esh.hp.peraichi.com/2022seminar
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■環境不祥事の教訓
◆工場から銅含む廃液流出・水質汚濁防止法容疑で会社と社長を書類送検/
長野 (2/25)
茅野市の会社の工場から2021年6月、銅を含む廃液が流出した問題で、警察は
水質汚濁防止法違反の疑いで会社と社長の書類を検察庁に送検した。
地検諏訪支部に書類を送られたのは、茅野市米沢のプリント基板メーカーと
社長。
銅を含んだ廃液は2021年6月、排水から有害物質を分離する装置の故障で工場
から流れ出たもの。
下流で魚の死骸が見つかったことなどから地元の漁協が独自の調査を行い、
去年6月水質汚濁防止法違反の疑いで警察に刑事告発し、受理されていた。
漁協などによると、廃液には法律の基準(1リットルあたり3ミリグラム)を
大きく上回る、1リットルあたり810ミリグラムの銅が含まれていたという。
(TBS NEWS)
◆解説
同社は、ホームページによれば従業員120名、年商約30億円の中堅企業です。
現在も維持しているかは不明ですが、2004年にはISO 14001の認証も取得して
いたようです。
2021年7月に同社が公表した謝罪文には、次のとおり記されています。
排水処理棟から汚泥水が漏洩し、工場外の西側U字溝に流出する事故が発生し
ました。漏洩した汚泥水は当該U字溝を流れ用水路(せぎ)に流入しました。
また、2021年9月の第2報には、再発防止対策が次のとおり記載されています。
(1)漏洩事故の起点となった排水ピットの是正
漏洩の起点となった排水ピットの排水能力を維持する為、ポンプ1基を増設し
た。
(2)漏洩事故に繋がる可能性のある事態が発生した時の処置
異常を知らせるアラームを工場の全エリアで確認出来るように工場内10カ所に
警報付きパトライトを設置した。
(3)夜間、工場稼働停止日についても異常を知らせるアラームが出た時点で、
管理職、責任者の個人携帯に異常発生メールを自動配信し、緊急対応ができる
システムを導入致した。
(4)漏洩事故の原因となった、設備の是正
処理途中の排水が漏洩した箇所の暫定処置は、部品の交換取付修理を行い、
復旧を完了した。
以上の情報から、排水処理施設の汚泥貯留槽のポンプが故障し、オーバーフ
ローした汚泥がU字溝に流出し、構外の用水路に流出したものと考えられます。
簡潔に言うと、ポンプの故障による汚泥の流出ですが、原状回復、定期的排水
路/用水路の水質測定結果の開示、そして今般の書類送検とその代償は膨大な
ものとなっています。
ポンプのトラブルによるオーバーフローはどのような企業にも起こり得ること
です。他山の石として、排水処理施設等からのオーバーフロー対策を見直す
ことを期待します。
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■労働災害の真相
◆建造船で爆発か、1人死亡 溶接中、長崎の三菱重工 (2/22)
22日午前11時25分ごろ、長崎市の三菱重工業長崎造船所立神工場で「建造中の
船内で爆発があり、けが人が出ている」と119番があった。溶接作業をしてい
た工員の男性(54)が心肺停止状態で病院に搬送されたが、その後死亡が確認
された。
県警によると、男性は建造中の船底部分で作業していた。上の階層にいた別の
作業員は、床が「どーん」という爆発音とともに盛り上がり、突き上げられる
ような揺れを感じた後、男性が倒れているのを見つけた。県警は業務上過失
致死の疑いも視野に入れ、捜査している。
(共同通信)
◆解説
被災者は、下請け会社の工員の方だということです。ご冥福をお祈りいたしま
す。
次のような記事もありました。
県警は24日、死因について司法解剖の結果、首に衝撃が加わったことによる
首の神経「頚髄」の断裂と特定されたと発表しました。
被災者は、当時1人で船底に鉄板を取り付ける溶接作業に当たっていました。
被災者が血を流し倒れていた船底には、部品の鉄板や崩れた木製の足場が散乱
していたということです。三菱重工業は「ガス設備が何らかの原因で爆発し
た」としていて、被災者の同僚からは「気化した塗料かシンナーに引火し、
爆発した」との119番通報が寄せられました。(2/24・長崎文化放送)
爆発の着火源は溶接の火花と断定できそうです。可燃物としては、塗料の溶剤
か溶接用のガスボンベに限定されると考えます。
いずれにしても船底という密閉空間で爆発を招きやすい作業環境です。過去に
も数多くの爆発災害が発生しており、これほどの大企業で極めて初歩的な爆発
災害が起きてしまったことは残念でなりません。
近年、初歩的なミスによる労働災害が増えていると感じます。ベテランの退職
や安全管理を含む技能伝承の不足などが背景にあるものと考えます。
過去の災害対策が風化していないか見直すことを期待します。
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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介
■復活!今日の言霊
人生が夢を作るんじゃない。夢が人生をつくるんだ。
■新着情報
・脱炭素経営の促進に関する各種ガイドの改定
・YouTube「安全衛生アカデミー」新着動画
■環境不祥事の教訓
より詳細な解説とベストプラクティス紹介
■労働災害の真相
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■環境事故・ニュースレポート
全国の事故・事件情報 5件
■労働災害レポート
全国の労働災害・書類送検情報 13件
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