水質事故:斐伊川水系で多発、年間60~70件 交通事故ほか工場ミスなど/島根
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2010.12.1 No.268
企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン
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◆ご挨拶
先日、旅行でマレーシアに行ってきました。日本との気温差は約20℃。汗ばむ
ほどの暑さで行く前に引いていた風邪もすっかり良くなって帰ってきました。
マレーシアは多民族・多宗教国家であり、共存・共生のモデル国家と言われて
います。マレーシアの国民は寛容で親切な気質があるとされていて、「誰とで
も仲良くできる。外国人を親切に接待する」ということを誇りにしているそう
です。なるほど、歩いていると「何か困っていることはない?」と気さくに声
を掛けてきたり、子供を見ればちょっかいを出したりとフレンドリーな人がた
くさんいて、言葉はあまり通じなくてもコミュニケーションに困ることはあり
ませんでした。
一方、驚くべきものもたくさん。生活様式はもちろんのこと、あちらでは路上
駐車が当たり前で、勤務先の駐車場に停められないと1日中路上に駐車してお
くのだそうです。マレーシアらしくおおらかなのだそうですが、日本との違い
を如実に感じた一面です。(門)
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■環境不祥事の教訓
◆水質事故:斐伊川水系で多発、年間60~70件 交通事故ほか工場ミスな
ど/島根 (11/25)
県内から宍道湖、中海を経て、日本海に流れる斐伊川水系で油類などが流出す
る水質事故が頻繁に発生し、05年6月に出された水質事故多発警報が解除さ
れないままとなっている。04年度以降の事故発生件数は年間60~70件程
度で、交通事故や工場等での操作ミスなどが主な要因。24日には、斐伊川水
系水質汚濁防止連絡協議会の水質事故部会や対策訓練が出雲市内であり、油類
の扱いや、車のスリップ事故の増加により水質事故が起きやすくなる冬の到来
を前に、関係機関が対応を確認した。
事故の発生件数は、00年度の62件をピークに03年度は23件まで減少。
だが、04年度に63件に急増すると、それ以降も同様の高い水準で推移して
いる。中国地方の1級河川では、斐伊川水系が03年以降7年連続のワースト
1位で、宍道湖や中海を含む広い流域であることや、住民の関心の高さなども
影響しているとみられている。
昨年度に発生した69件の要因のうち、アオコの発生などの自然現象は6件。
一方、交通事故19件▽工場等の操作ミス10件▽機械の故障・老朽化4件-
-など、予防できるものも少なくない。
近年は取水制限に至ったケースはないが、今年6月に出雲市内で発生した事故
では、いまだに少量の重油がしみ出しており、大規模な事故が起きれば、取水
制限や漁業への悪影響も懸念される。
中国地方整備局出雲河川事務所の足立晃・河川管理課長は「事業所や油を扱う
市民は、油類の取り扱いには十分気を付けてもらいたい。万が一、事故を発見
した場合には、すぐに自治体や警察、消防などに通報してほしい」と呼び掛け
た。
◆解説
水質事故は過去のものではなく、国土交通省によれば、全国の一級河川水系に
おける油類や化学物質の流出等による水質事故は最近10 年間に約3倍と増加
しているとのことです。
水質事故の未然防止も重要ですが、万一発生した場合の対応も重要です。環境
省画が発表した「平成21年度水質汚濁防止法等の施行状況について」では、水
質汚濁防止法に基づく事故時の措置件数も報告しています。
法第14 条の2第1項(特定事業場からの有害物質・油)に係る届出数
137 件(公共用水域関係130 件、地下水関係7件)
法第14 条の2第2項(貯油施設設置者)に係る届出数
238 件(公共用水域関係219 件、地下水関係19件)
水質汚濁防止法だけでなく、下水道法でも同様の規定があり、緊急事態対応の
一環として備えておくことが重要です。
★水質汚濁防止法の確認事項(まとめ)と東京都下水道局発表の「水質事故時
の対応」について「ESHエキスパート」でご紹介しています!
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■労働災害の真相
◆労働安全衛生法違反:新日鉄を書類送検-木更津労基署/千葉 (11/16)
高炉ガス配管の点検作業を怠っていたとして、木更津労働基準監督署は15日、
新日本製鉄(東京都千代田区)と同社君津製鉄所の男性課長(37)を労働安
全衛生法違反容疑で千葉地検木更津支部に書類送検した。
送検容疑は、同社と課長は製鉄所の高炉ガス配管を少なくとも2年に1度は点
検することが同法で義務付けられているにもかかわらず、配管の一部について
08年1月から約2年5カ月間点検していなかったとしている。
同署によると、同製鉄所で今年5月14日午後5時ごろ、点検されていなかっ
た配管部分から一酸化炭素を含んだガスが漏れ出し、配管の支柱の塗装をして
いた男性作業員(57)が一酸化炭素中毒で死亡する事故があった。
◆解説
千葉日報では次のとおりの記載もありました。
書類送検容疑は、2008年1月1日~今年5月13日の間、同製鉄所で、高
さ6.7メートルにある高炉ガス配管の接合部の検査を、地上から目視できる
部分しか行わなかった疑い。
同労基署によると、検査しなかった接合部のボルトが折れてガスが漏れたとみ
られ、近くでガス管の支柱の塗装作業をしていた会社員男性が5月14日、一
酸化炭素中毒で死亡した。
労働安全衛生法違反の容疑は、労働安全衛生規則の次の規定を指しているもの
と考えられます。
第三節 化学設備等
(定期自主検査)
第二百七十六条 事業者は、化学設備(配管を除く。以下この条において同
じ。)及びその附属設備については、二年以内ごとに一回、定期に、次の事項
について自主検査を行わなければならない。ただし、二年を超える期間使用し
ない化学設備及びその附属設備の当該使用しない期間においては、この限りで
ない。
一 爆発又は火災の原因となるおそれのある物の内部における有無
二 内面及び外面の著しい損傷、変形及び腐食の有無
三 ふた板、フランジ、バルブ、コック等の状態
四 安全弁、緊急しや断装置その他の安全装置及び自動警報装置の機能
五 冷却装置、加熱装置、攪拌装置、圧縮装置、計測装置及び制御装置の機
能
六 予備動力源の機能
七 前各号に掲げるもののほか、爆発又は火災を防止するため特に必要な事
項
地上7mの配管接合部の点検漏れを指摘されるのは実務上は厳しいものですが、
重大災害発生時には責任を追求される教訓となる事例です。
★化学設備の点検に関連する通達を「ESHエキスパート」でご紹介していま
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■今日の言霊
青春? 若い連中にはもったいないね。
■新着情報
・平成21年度 全国の地盤沈下地域の概況について
・平成21年度水質汚濁防止法等の施行状況について
■環境不祥事の教訓
より詳細な解説と参考事例紹介
■労働災害の真相
より詳細な解説とベストプラクティス紹介
■環境事故・ニュースレポート
全国の事故・事件情報6件
■不法投棄関連情報
全国の不法投棄関連情報5件
■労働災害レポート
全国の労働災害・書類送検情報19件
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