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NO.334

汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言

■■ ESHの解決策
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                          2013.9.4 No.334

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
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◆ご挨拶

朝晩の涼しい風に少しずつ秋の訪れを感じる今日この頃です。夏の疲れが出や
すい時期ですので、体調を崩さぬようくれぐれもお気をつけください。

さて、月曜日に埼玉県東部や千葉県野田市を襲った竜巻は、負傷者64名、建
物被害600棟超という甚大な被害をもたらしました。被害に遭われた方に心
よりお見舞い申し上げます。

この竜巻は時速60キロで移動したとみられ、あっという間の出来事だったよ
うです。竜巻を見つけ携帯電話で撮影しようと構えていたところ、数秒後には
自らが巻き込まれてしまった方による映像がTVで放映されていましたが、本
当に恐ろしいものでした。

気象庁は、今週末にかけて九州北部から東北にかけて竜巻が発生する可能性が
あるとして注意を呼びかけています。竜巻への対処法を確認し、いざというと
きに備えましょう。(門)

ご参考→ http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/tornado/index.htm

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■環境不祥事の教訓

◆汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言 (8/25)

地盤沈下が原因で移設されていたことが明らかになった東京電力福島第1原発
の汚染水タンク。高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出は、
この移設が原因なのか。廃炉作業に参加している東電協力会社(福島県いわき
市)の会長(72)は毎日新聞の取材に「タンクは工期が短く、金もなるべく
かけずに作った。長期間耐えられる構造ではない」と証言した。

同社は事故前から原発プラントの設計・保守などを東電から請け負い、同原発
事故の復旧作業では汚染水を浄化して放射性物質を取り除く業務に携わってい
る。このため汚染水を貯留しているタンクを設置したゼネコンともやり取りが
あり、内部事情に詳しい。

会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタ
ンクは、設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにするこ
とが求められていた。タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを
防ぐパッキンの劣化が、通常より早まる可能性も指摘されていたという。

会長は「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。
構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事
態だ。現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と明かす。

現在、タンク内にあるのは原子炉を冷却した汚染水から放射性セシウムを除去
した汚染水。今回のような事態が続くと住民感情が悪化しかねない。会長は
「そうなれば廃炉作業への影響も出る。政府が前面に出た上で、早く敷地内へ
の地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ」と強調した。
(毎日新聞)

◆解説

多くの環境担当者は、本件のテレビ報道を見て驚いたことでしょう。

タンクには防液堤も無ければ、舗装すらされていないのですから。

緊急な対応が必要で、しかも放射線量が高い状況下で、止むを得ない面はあっ
たと思いますが、テレビに映し出される映像を海外の人々が見た場合に日本の
信用をどれほど損なうかは容易に想像がつきます。

特に米国では、スーパーファンド法などもあり、汚染原因者に厳しい財務的責
任と訴訟リスクがかかるため、漏洩防止や防液堤の管理には特に厳しい目が向
けられます。

オリンピック招致への影響のみならず、日本の信用失墜を招く重大な事態であ
ると懸念されます。

★漏洩防止対策のベストプラクティスを「ESHエキスパート」でご紹介してい
ます!

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■労働災害の真相

◆火災:三井化学岩国大竹工場、今度は火災 爆発事故から1年4カ月 副社
長らが陳謝/山口 (8/23)

22日午前11時ごろ、三井化学岩国大竹工場で、合成樹脂添加剤(ワック
ス)製造プラントの触媒貯蔵倉庫から出火。消火作業の結果、同午後6時40
分に鎮火した。プラントなどへの延焼や有毒ガスの発生はないという。同工場
は、倉庫内に貯蔵していた液体有機化合物トリエチルアルミニウムが漏れて発
火したとみている。岩国署などが原因を捜査中。

トリエチルアルミニウムは空気や水に触れると発火したり爆発的に燃える恐れ
があるため、岩国地区消防本部などは窒素を吹き付けて消火にあたった。

同工場によると、トリエチルアルミニウムは焼夷(しょうい)剤や高性能ジェ
ット燃料などに使われる液体。同工場では触媒として使っている。倉庫内で専
用の密封容器(1.3立方メートル)に貯蔵し、ワックス製造の際、容器から
パイプを使ってプラントに送り込んでいる。

工場長によると、出火当時、従業員4人が別の触媒と切り替えるため、容器上
部の2本の配管を取り外す作業中だった。

工場では容器と配管の継ぎ手から漏れたトリエチルアルミニウムが空気中の水
分と反応して発火したとみている。作業手順に問題がなかったか調査中。

同工場は昨年4月22日に大規模なプラント爆発事故を起こした。この日は本
社(東京都港区)から副社長が駆けつけて「安全に対する抜本的な対策を進め
ている最中に火災を起こして残念。必要な対策をやっていきたい」と陳謝した。

(続報)配管接続部から化学物質漏出 山口・三井化学火災、取り外し作業中
(8/24)

トリエチルアルミニウムが燃えた火災で、化学物質がコンテナと配管の接続部
から漏れ出していたことが23日、関係者への取材で分かった。当時、プラン
トに物質を送る配管からコンテナを外す作業をしており、岩国署と岩国地区消
防組合は作業をしていた社員らから事情を聴くなどして火災の原因を調べる。

岩国大竹工場によると、トリエチルアルミニウムは空気中で自然発火する液体
のため、通常は配管内に窒素を充満させて全て除去する。さらに除去を確認し
た上で、配管とコンテナのバルブを閉めて、それぞれを取り外すようになって
いる。

岩国署や岩国地区消防組合は23日、現場を実況見分。現場の状況などから、
火災は接続部からトリエチルアルミニウムが漏れ出したためと断定した。構造
上の不備や、作業ミスがなかったか調べる。

岩国地区消防組合はこの日、工場に対して消防法に基づき、火災当日に口頭で
出していた倉庫の緊急使用停止命令を文書であらためて通知した。
(中国新聞:抜粋)

(続報)三井化学の火災の原因は人的ミス(9/2)

火災の原因は人的ミスだった。三井化学は、和木町の工場で起きた火災につい
て作業員が手順を確認せずにバルブを閉め忘れたことなどが原因と発表した。

三井化学によると、この化学物質の入ったコンテナを別のコンテナと入れ替え
る作業をしていたところ火災が起きた。現場の班長が、バルブを閉め忘れ、さ
らに、コンテナの圧力を一定に保つバルブを間違って絞めたためコンテナの圧
力が高まり、化学物質が漏れて発火したということ。

作業は年2回しか行わないものだが、手順を確認していなかった。三井化学で
はコンテナの入れ替え作業について専任の指揮者を置き手順を確認して再発防
止に務めるとしている。
(山口朝日放送:抜粋)

◆解説

2012年4月22日に発生した大爆発事故の後、2013年7月23日にようやく全プラン
トが稼動した直後に発生した火災事故となります。

復旧途上の2013年1月23日には、事故調査委員会の報告を受けて「安全な化学
メーカーを目指して」(抜本的安全に向けた今後の取り組み)と題した対応策
が公表されています。

http://jp.mitsuichem.com/release/2013/index.htm

この中では、次の3点が掲げられています。

(1)ライン管理者が現場に集中し、しっかり現場のマネジメントができる対策
(2)技術力の向上と、技術伝承を確実に行える対策
(3)安全最優先の徹底と、プロ意識醸成・業務達成感が得られる対策

社長を委員長に抜本的安全検討委員会を立ち上げ、上記の向上に取り組んでい
る途上ですが、報道によれば、今回の事故は現場の班長の作業ミスとのことで、
同社としても残念なことでしょう。

これは同社だけの問題ではなく、安全文化や風土を変えることは極めて難しい
ということを示す一例に過ぎないと考えます。

継続的な取り組みが必要で、それだけに一過性にならぬよう仕組みを作ること
が重要です。

★ライン管理者による現場マネジメントの重要性について「ESHエキスパー
ト」で詳述しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

  才能とは、情熱を持続させる能力のこと

■新着情報

 ・安全衛生関係リーフレット等一覧

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 5件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 17件

■海外事故情報

 海外の環境事故・労働災害情報 2件

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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