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NO.372

源泉調整中の男性3人死亡 秋田・乳頭温泉郷付近

■■ ESHの解決策
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                          2015.4.1 No.372

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
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◆ご挨拶

各地で桜が開花し、いよいよ春本番を迎えました。暖かな日差しはもちろん、
山菜のてんぷらなどの料理をいただくと春の訪れを感じることができますね。

子供の頃は苦手だった山菜の苦味ですが、今ではとても美味しく感じるように
なりました。実はこの苦みにこそ、冬から春の体に変わるメカニズムをスムー
ズにする働きがあるといわれています。春の山菜には抗酸化力の高いポリフェ
ノール群が豊富に含まれています。苦みや香りを含んだ春の山菜を上手に取り
入れ、冬の間に体内に溜まった老廃物や脂肪を排出することで春先の疲れやだ
るさを取り去ってくれる働きがあるそうです。

さて、例年ご紹介している、財団法人社会経済生産性本部から今年の「新入社
員タイプ」が発表されました。今年の新入社員は「消せるボールペン型」です。
「書き直しができる機能、いわば変化に対応できる柔軟性がある」とのこと。
選定理由には、「東日本大震災の直後に、大学に入学した世代であり、さまざ
まな状況変化があった」ということなどが挙げられるとしています。

一方で、「使い勝手の良さから、酷使しすぎると、インクが切れてしまうよう
に離職してしまう」と指摘されています。 (門)

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■環境不祥事の教訓

◆シャンプー原液1万7千リットル流出、排水に泡 京都 (3/28)

京都市上下水道局は28日、伏見区の化学薬品製造会社「新日本理化」京都工
場で配管が破損し、シャンプーの原液約1万7000リットルが下水道に流出
したと発表した。

住民への健康被害は確認されていないという。

発表では、27日午後11時45分頃、社員が配管の破損に気づき、約3時間
後、市に通報した。原液は工場から下水道へ流れ出たが、下水処理場で浄化処
理された。処理場で水質検査を行ったところ、有害物質などは確認されなかっ
たという。

28日午前、処理場から宇治川への排水に泡が出ているのが確認されたため、
同局は泡が流れ出ないようにオイルマットを張った。
(YOMIURI ONLINE)

◆解説

同社のHPには次の記載があります。

平成27年3月27日深夜、弊社京都工場内における製品タンクの配管破損に
より、シャンプー原料17トンが下水道に流出し、下水処理場および宇治川流
出口に大量の泡が発生する事態となりました。
京都市上下水道局のご指導をいただき、宇治川流出口にオイルフェンスを設置
し拡散を防止するとともに、京都市消防局のご協力を仰いだ中、対応を行って
まいりましたところ、30日午前には終息に向かっているところでございます。
本製品はシャンプー原料であり、今回の流出による人体および環境への悪影響
はございません。
また、事故原因の対策につきましては既に完了しております。

製品タンクの破損とのことですが、17トンもの化学物質が下水道に流出するこ
とは防ぐべき事態で、「環境への悪影響はない」と言い切っていることには、
下水道処理場が泡だらけになっている状況からは違和感を覚えますね。

同社は、ISO14001の認証を取得しており、同社のHPの「環境への取組み」欄
では環境事故の防止について次のとおり記述されています。

「環境の事故は地域への影響が大きいため、構内での細かい出来事に至るまで
環境ヒヤリハットとして抽出し、経営者のトップダウンでPDCAによる是正・予
防を進めています。その結果、2009年度の環境ヒヤリハットは、前年度比37.5
%削減しました。」

現在でも2009年が最終データとして記述がされているあたりに問題があるのか
もしれません。

”製品タンクの配管破損”、”下水道に流出”は、多くの組織が教訓とすべき
環境リスクだと言えます。

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■労働災害の真相

◆源泉調整中の男性3人死亡 秋田・乳頭温泉郷付近 (3/18)

18日午後5時ごろ、秋田県仙北市田沢湖生保内(おぼない)の乳頭温泉郷に
近い源泉で、「源泉の調整をしていた男性3人が倒れた」と、作業に同行した
市職員の男性から市に通報があった。市によると、いずれも市内の「高橋鉄工
所」作業員2人、市工務課の職員の3人の死亡が確認された。県警と消防は、
硫化水素による中毒の可能性があるとみて調べている。

市と消防によると、作業員の男性らはこの日、宿泊施設「休暇村乳頭温泉郷」
から約700メートル東にある市管理の温泉施設「カラ吹(ふき)源泉」の調
整作業をしていた。この施設は、噴き出す蒸気を造成棟のタンクで水と混ぜて
70~80度のお湯を作り、パイプを通じて田沢湖高原温泉郷の温泉宿に供給
している。

市によると、施設には雪が積もっていたため、2人は深さ約2メートルの穴を
掘り、その中で作業していた。2人が倒れたことに気づき、助けようと穴に入
った男性職員も倒れたという。同行した別の市職員が市に連絡した。消防はこ
の穴の中に硫化水素が充満していたとみている。市も現場付近にガスに注意す
るよう呼びかける看板を立てていた。
(朝日新聞)

◆解説

硫化水素中毒による死亡事故です。

この事故では、19日に市長が会見し、次の事態が明らかになっています。

死亡した1人を含め、現場に向かった市職員2人がガスマスクや検知器を持参
していなかった。

午前中の会見では、ガスマスクなどは現地への移動に使った車中に残されてい
たとしていたが、調査の結果、職場の机の上に置いたままだったと訂正した。
市は「源泉での作業もあり危険性の認識はあったはずだ」とするが、作業時の
行動に関する規定やマニュアルはなく、出発前にチェックしたこともないとい
う。

市では、「源泉での作業時はマスクなどを持っていくよう上司が指示を出すが、
明文化した規定はない」という報道もありました。

後の調査では、硫化水素濃度が150ppmあったいい、酸欠則では硫化水素
濃度を10ppm以下に保つ(酸欠則第5条)ことから考えても、ガスマスクとガス
検知器は不可欠だったといえます。

事故後の実況見分では、空気呼吸器を背負った捜査員が大挙して向かう状況が
報じられましたが、救出など緊急対応時の二次災害を防ぐためには空気呼吸器
が不可欠です。

自社に酸欠や有毒ガス発生(初期消火時を含む)のリスクがあるなら、空気呼
吸器は是非とも常備すべき安全備品です。

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