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NO.282

灯油流出:高山の苔川で8000リットル 被害の報告なし/岐阜

■■ ESHの解決策
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                          2011.7.6 No.282

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

蒸し暑い日々が続いています。毎日のように熱中症のニュースを目にするよう
になってきました。

先日の授業参観で、娘の同級生(1年生)が下校時に熱中症になったという話
を聞きました。学校に水筒を持参することは許可されているのですが、中身は
水だけという決まりのため、保護者の方からはスポーツドリンクも許可してく
れるよう要望が出ていました。

また、知り合いの方から伺った話ですが、その方が帰宅すると、冷房もつけず
窓を締め切ったサウナ状態の部屋に高齢のお母様がいたため、驚いて注意する
と「ぜんぜん暑くない」との答えが。高齢になると熱さを感じにくくなると聞
いたことがありますが、本当に注意が必要ですね。

熱中症はちょっとした注意で防ぐことができます。これからますます暑さが厳
しくなりますので、くれぐれも気をつけましょう!(門)

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7月末日まで期間を延長して初年度年会費30%OFFにてご提供いたします。

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詳細は次のサイトをご覧ください。

→ http://www.esh.co.jp/expert.html

なお、申込みページの「質問・ご確認事項など」欄に、必ず ”メルマガ読
者”とご記入ください。

【会員さまの声】

●大手外資系ISO審査機関の認証事業本部長T様より

弊社では「ESHエキスパート」を弊社審査員の力量向上のための教材としてEMS
/OHSMS審査員に配信し利用させていただいております。

「ESHエキスパート」では、毎月国内で発生している環境や労働安全衛生上の
事故事例をリアルタイムで紹介し、それらをマネジメントシステムの要素と関
連付けて洞察したコメントが掲載されております。

海外のリスクマネジメントにおいては、「Learn from lessons/過ちから学
ぶ」というコンセプトがあります。現実にどのような事業体でどのような事故
や災害が起き、何が原因であったのか・・・それだけにとどまらず、マネジメ
ントシステムを通じてどのような管理がされていればそれらが防げたのか・
・・を学ぶことにより、実際の審査の現場で審査員が潜在的なリスクを検知し、
それらに対して必要な管理策を瞬時にイメージできるようになり、審査員にと
って極めて有益な教材となります。

「ESHエキスパート」は、「Learn from lessons」という観点から、企業の内
部監査員のレベルアップにも十分利用できると考えます。

私は、個人的に「今日の言霊」をとても楽しみにしており、毎回、ほのぼのと
しながらも奥の深い言霊に多くの気づきをいただいています。

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■環境不祥事の教訓

◆灯油流出:高山の苔川で8000リットル 被害の報告なし/岐阜 (6/16)

15日正午過ぎ、高山市中心部の苔川(すのりがわ)で油が浮いていると住民
から同市消防本部に通報があった。同本部などで調べたところ、同市花岡町の
新規開店準備中のホテルで、油業者が容量1400リットルの地下灯油タンク
に誤って1万リットルを給油。あふれた灯油約8000リットルがポンプで排
出され、側溝や排水路を伝って川に流れ出したと分かった。

現場から苔川と下流の宮川の約8キロにわたって油膜が確認され、同本部など
では苔川と宮川の4カ所にオイルフェンスなどを張り、下流への油の流出を防
いでいる。これまでに水生生物や農作物などへの被害は報告されていない。

同市問屋町の瀬木油店の下請け会社従業員が給油する際にタンクの容量表示を
読み間違えたといい、県などは再発防止を指導する方針。

◆解説

岐阜県のHPによれば、「ホテルの地下タンク(容量1,400L)に灯油を、
誤って10,000Lを給油したため、あふれた油が排水ポンプによりホテル
の排水口から排水路に流出し、苔川に達したもの」と記述されています。

同市の市議会議員のブログによれば、「休業しているビジネスホテルを他社が
買い取り、新たに再開しようとホテルの燃料タンクに灯油を入れた」際の事故
のようです。

また、6/24の報道によると、県は18日、油膜がなくなったため下流の宮川に
設置した4カ所のオイルフェンスを撤去。しかし漁業協同組合が26日のアユ
漁解禁を前に、21日に宮川流域の6カ所で投網によるアユの試験漁をしたと
ころ、約16キロ下流までの3カ所で、アユなど計35匹の一部から油臭がし
た、と報じられています。

本メルマガでもたびたびお伝えしている給油時の漏洩事故ですが、荷降ろし時
の誤投入も後を絶ちません。

まずは、環境側面(4.3.1)において、荷降ろし時のリスクと河川への流路が
特定されている必要があります。

次に手順に基づく確実な立会いと、供給者への要求事項の伝達が不可欠で(4.
4.6)、関連する教育訓練も重要です。(4.4.2)

漏洩発生時の対応(4.4.7)と水質汚濁防止法の事故時の措置(4.3.2)に基づ
く行政への報告(4.4.3)も不可欠です。

また、ホテルを買収した後の責任と権限(4.4.1)の不明確さも要因としては
考えられそうです。

このように環境マネジメントシステム上でも様々な問題があることが推察され、
EMSのどこに欠陥があったかを検討するケーススタディにも使える事例です。

★米国の漏洩の予防/管理/対応計画「SPCC計画」を「ESHエキスパー
ト」でご紹介しています!

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   採用されています。

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■労働災害の真相

◆コスモ千葉製油所 法定検査の認定取り消し 安全対策基準満たさず
(6/30)

経済産業省原子力安全・保安院は30日、東日本大震災で爆発事故があったコ
スモ石油千葉製油所(千葉県市原市)に対し、製油所が自ら法定検査が行える
資格の認定を取り消した。安全対策の基準を満たしていない部分が見つかった
ためで、少なくとも今後2年間は年に1回定期修理を行い、千葉県の検査を受
ける必要がある。

今回の爆発事故の原因調査の過程で、製造した液化石油ガスが緊急時に配管か
ら漏れないように遮断する弁がすぐに閉じられない状態になっていた。点検時
などに弁を開けておくピンが2月から差し込まれたままだった。

同製油所は、2006年に水素爆発を起こして認定を取り消され、昨年10月
に改めて認定を得たばかりだった。認定があれば、定期修理の間隔を2~4年
に設定し、効率的な運用が可能になる。

◆解説

経済産業省が6月30日にニュースリリースした「コスモ石油株式会社に対する
行政処分等について」によると認定取り消しの理由は、

①震災により発生した火災爆発による構内外の被害、
②千葉県知事からの事故が発生した液化石油ガス出荷設備の使用停止命令、

に加えて、
③高圧ガス保安法に定める技術上の基準に反して同法により設置を義務付け
られている緊急遮断弁3基をピンにより開状態で固定していたことが判明

したためとしています。

ガス漏れを防ぐためにガスタンクの配管ごとに設けられている「緊急遮断弁」
のうち、3つにピンが差し込まれ、自動的に閉まらない状態になっていたこと
が判明した、とのことです。

また、四日市製油所においても緊急遮断弁を2回、6日間にわたり開状態で固
定していたことも記述されています。

http://www.nisa.meti.go.jp/oshirase/2011/06/230630-5-1.pdf

同社の2006年9月1日の「経済産業省原子力安全・保安院からの行政処分等につ
いて」と題したプレスリリースでは次のとおりの記述がありました。

このたびの不祥事の要因として生産を優先する企業風土があり、法令の遵守が
軽視され、今回の重大な処分につながったものと判断いたしております。この
ような状況を踏まえ、安全管理体制の再構築を行い、製油所生産部門の牽制機
能を強化するとともに、全社をあげて企業倫理遵守の強化を進めてまいります。
今後、これら再発防止策を速やかに実行し、皆様からの信頼を回復できるよう
全力を尽くしてまいります。

この事態から5年弱で、緊急遮断弁を開状態で保持するというコンプライアン
ス上も重大な事態に対して、同社の6月30日のプレスリリースでは次のとおり
記述されています。

当社といたしましては、今回の認定取り消し、及び厳重注意を厳粛に受け止め、
再発防止と信頼回復に努めていく所存でございます。

今後、同社がどのように取り組んで行くのかが注目されます。

★本事例の関係法令及びコンプライアンス・プログラムのベストプラクティス
を「ESHエキスパート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

 「お金」は「喜び」の対価

■新着情報

・エネルギーマネジメントシステムの国際規格ISO50001発行

・「土壌汚染の未然防止等マニュアル」の公表について

・平成23年度土壌汚染対策セミナーの開催について

・動画『よくわかる!GHG(温室効果ガス)排出量の算定・検証』の公開

・「あんぜんプロジェクト」の立ち上げ

・熱中症による死亡災害発生状況(平成22年)について

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 5件

■不法投棄関連情報

 全国の事故・事件情報 3件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 26件

★不祥事・災害事例の出典:明記のないものは毎日新聞

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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【発行元】
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発行責任者 黒崎

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