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NO.490

無許可業者に産廃処理委託疑い 豊島区と職員ら24人書類送検

■■ ESHの解決策
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2020.3.4 No.490

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

前号に引き続き新型コロナウイルスに関するご挨拶となります。いよいよ
フェーズが進み、今週からは全国一斉休校が断行されることになりました。突
然の決定にお子様がいらっしゃるご家庭や職場にそうした従業員がおられる企
業では対応に追われていることと思います。しばらく混乱が続くことが予想さ
れますが、数週間後に安倍総理の決断が正しかったといえる効果が表れてくれ
ることを祈るばかりです。

相変わらずマスクなどの衛生用品の不足は解消されませんが、この週末にはト
イレットペーパーなどの紙製品も入手できなくなるとのデマが流れ、店頭から
商品が消えるという騒ぎに発展しました。

日本でも電車内で咳をしたことによる揉め事が起こるなど、各地でトラブルが
発生しています。

こういう非常時だからこそ、間違った情報に踊らされることなく、落ち着いた
行動を心掛けたいものですね。(門)

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■環境不祥事の教訓

◆無許可業者に産廃処理委託疑い 豊島区と職員ら24人書類送検 (2/21)

ピアノや棚などの産業廃棄物の処理を許可がない業者に委託していたなどとし
て、警視庁生活環境課は21日、産業廃棄物処理法違反(委託基準違反)の疑
いで、東京都豊島区と同区の職員と元職員の男女24人を書類送検した。この
うち、さいたま市在住の男性職員(56)は「処分の仕方を知らなかった。法
律違反と思わなかった」と容疑を認めている。

送検容疑では、2015年3月~18年6月、同区役所の8つの課から排出さ
れた産業廃棄物116点の収集運搬や処分を、都知事からの許可を受けていな
い業者に委託していたとされる。

同課は21日、委託を受注した運搬会社や楽器会社など7法人と7人の代表者
も同法違反(受託禁止違反)の疑いで書類送検した。同課によると、契約した
業者は区に出入りしていた業者で、廃棄物処理は随意契約で決めていたという。

委託した116点の契約額は8千円~62万円。受託した7社は、いずれも自
社ごみなどとして処分しており、不法投棄の事実などは確認されていない。

同課によると、無許可業者への委託は18年7月、豊島区の定期監査などで発
覚。同年9月に警視庁に相談があり、捜査していた。
(東京新聞)

◆解説

都の職員が不法投棄とは残念なニュースですね。

しかし、環境ビジネス誌の記事によれば、悪意ではなかったこともわかります。

【環境ビジネス 抜粋】

区が処理を依頼した廃棄物(2014年度~2018年度)

今回、以下、2014年度から2018年度にかけて不要になった備品の処分に関して、
廃棄物処理法違反(委託違反)の疑いがあるとされている。

2014年度 卓球台(教育センター)、ピアノ(子ども若者課)
2015年度 原動機付自転車(生活衛生課)
2016年度 ソファ、食器棚、黒板等(文化デザイン課)、陳列ケース(障害福
祉課)、棚、パイプラック等(財産運用課)、エアコン(学校施設課)
2017年度 テーブル(区民活動推進課)
2018年度 テーブル、いす、ホワイトボード等(区民活動推進課)

豊島区では、すでに再発防止策として、

・廃棄物処理に関する職員研修の実施
・廃棄物処理は、ごみ減量推進課で一括して契約する方式に変更
・電子マニフェストを導入

を実施済み。これにより、現在は、適法な廃棄物処理を行っているとしている。

「廃棄物処理は、ごみ減量推進課で一括して契約する方式に変更」とあります
が、企業であれば当然の措置です。

廃棄物の処理には廃掃法の理解が不可欠であり、力量を有した部門や要員によ
る一括管理が必要です。

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■労働災害の真相

◆神鋼高砂の大型クレーン倒壊「危険作業の自覚足りず」 男2人に禁錮刑を
求刑 神戸地裁 (2/26)

兵庫県高砂市の神戸製鋼所高砂製作所で2018年7月、大型クレーンが倒壊
し作業員4人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた子会社「コベ
ルコ建機」(広島市)社員の男2人の論告求刑公判が26日、神戸地裁(安達
拓裁判官)であった。検察側は「過失は極めて重大」などとして、指揮監督者
の男(30)に禁錮2年6月、クレーン操縦担当の男(29)に禁錮2年を求
刑した。判決は3月12日。

起訴状によると、18年7月26日、出荷前のクレーンに部品強度の限度(約
130トン)を超す重りをつってテストを続けた過失で倒壊させ、加古川市の
同社協力会社社員の男性=当時(23)=ら2人を死亡させたなどとされる。

検察側は、指揮監督者の男が品質保証部門からのメールを十分確認せず、記憶
違いで限度を約11.6トン上回る重りをつるよう指示したと指摘。クレーン
操縦担当の男も、過負荷防止装置で大幅な重量超過の表示が出ているのに「誤
作動」と思い込みテストを続けたとし、2人は「危険作業に従事する自覚が足
りなかった」と主張した。

弁護側は、会社の組織的な安全対策の不備に触れ「個人に重大な責任を負わせ
るのは酷だ」などとして執行猶予を求めた。

法廷で男性の父親は「報告・連絡・相談があれば防げた事故。殺されたも同
然」と涙ながらに意見陳述。母親は「無責任な行動が尊い命、私たちの幸せを
奪った」と訴えた。
(神戸新聞)

◆解説

この事故は、高砂製作所の敷地内で神戸製鋼の子会社が鉄製の大型クレーンで
荷物をつり下げて旋回する性能テストを行っている際、クレーンが根元から折
れ、巻き込まれた男性作業員らが死傷したものです。

クレーンのアームは伸ばすと最大で180メートルほどになり、事故当時は130ト
ンほどのおもりを下げていたということです。

この事故で、屋外で作業をしていた協力会社の作業員(当時56)が、飛んでき
た部品の直撃を受け、病院に搬送されたもののその後死亡が確認されました。
翌日には23歳の作業員がお亡くなりになり、このほか、2人が重軽傷を負いま
した。

この事故に関しては、兵庫労働局は2019年10月、神戸市内で会見を開き、事故
当時の状況や原因を明らかにしました。以下、2019/10/9神戸新聞NEXTより抜
粋します。

労働安全衛生法違反容疑で書類送検したクレーン製造会社「コベルコ建機」
(広島市)と現場責任者の男性(29)に対し、「安全対策に問題があった」
と厳しく指摘しました。

当時、クレーンのつり上げ能力を確認中で、複数の重りを組み合わせて約13
0トンをつるす予定でしたが、検査前に重りの種類を変更。その際に現場責任
者が誤って、約140トンの重りをつるすよう指示したということです。

さらに、現場責任者は正午すぎに会議に出席するため現場を離れ、その際に、
重さの制限などを記した書類を他の作業員に渡すといった情報共有を行わな
かったということです。労働局の安全課長は、周辺に人がいる状態で検査を続
けたことについて「より慎重に立ち入り禁止の措置を取る必要があった」とし
ました。

禁錮2年を求刑したとのことですが、執行猶予がつくのか否かは3/12の判決を
待つこととなります。

労働災害は、被災者やご遺族はもちろんのこと、関係者する人々を不幸に陥れ
す。

被災者の父親の「報告・連絡・相談があれば防げた事故」であり、他山の石と
していただきたい災害と言えます。

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■復活!今日の言霊

悲観主義者はあらゆる機会の中に問題を見いだす。
楽観主義者はあらゆる問題の中に機会を見いだす。

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ドライン」の策定

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■労働災害の真相

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■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 7件

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全国の労働災害・書類送検情報 26件

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【発行元】
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発行責任者 黒崎

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