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NO.293

王子製紙米子工場の薬品漏れ:従業員負傷 サイレン鳴り響き緊迫/鳥取

■■ ESHの解決策
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                          2011.12.21 No.293

企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

今年も残りわずかとなりました。年の瀬を迎えお忙しい毎日をお過ごしのこと
と思います。

先日、恒例の「今年の漢字」が発表となりました。今年の漢字は「絆」。東日
本大震災やタイの洪水など国内外で大きな自然災害が相次ぎ、人のつながりの
大切さを改めて感じたことや、サッカー女子ワールドカップで初優勝した「な
でしこジャパン」のチームワークが主な理由だそうです。

震災をきっかけに家族や友人とのつながりを改めてかけがえのない大切なもの
だと実感された方も多いのではないでしょうか?来年は旧知の人との「絆」を
深め、新たな人との「絆」を広げられるような一年にしたいと思います。

さて、今年のメルマガは本号で最後となります。本年もご愛読いただき誠にあ
りがとうございました。来年も皆様のお役に立つ情報をお届けできるようスタ
ッフ一同努力してまいりますので、引き続きご愛読賜りますようお願い申し上
げます。

なお、次号は1月11日(水)の発行となります。
以降の発行予定は1月25日、2月8日、22日です。3月からは通常通り第
一・三水曜日の発行となります。

年末年始でご多忙とは思いますが、ご自愛のうえ、良い新年をお迎えください。
(門)

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■環境不祥事の教訓

◆東ソー工場爆発:通報系統一本化を 周南で連絡会議/山口(12/20)

周南市の大手総合化学メーカー「東ソー」南陽事業所の爆発事故を受けた防災
対策連絡会議の第2回会合が19日、同市毛利町の県周南総合庁舎で開かれた。

会合では合併前の旧徳山、新南陽で分かれている周南地区の事故発生時の通報
系統を、災害情報を共有するため一本化することが提起された。また周南地区
で大規模な事故が発生した場合、下松、防府両市の行政機関と消防本部にも通
報することが提案された。

今回の事故では東ソーが有毒ガスの発生など詳しい状況を市に連絡せず、独自
で周辺住民に屋内退避を呼びかけるなど、連絡体制が不十分だったことが明ら
かになっている。このため各事業所で情報提供を行う担当部署や、提供すべき
情報の内容などを事前に決めておくことが提案された。

会議には県や周南、下松両市や警察、消防などから16人が参加した。話し合
いの結果は来年1月中にまとめる方針。

◆東ソー工場爆発:東ソー、告知なく事故調開催 2日前には「日程未定」/
山口(12/20)

11月に爆発事故があった「東ソー」南陽事業所は19日、「外部有識者5人
を含めた社内の事故調査対策委員会の初会合を17日に開いた」と発表した。

同社は記者団から開催時期を問う質問が再三あったにもかかわらず、事前告知
しなかった点について、「配慮が足りなかった。申し訳ない」と謝罪した。

同社は、11月13日の爆発事故直後に有毒ガスが漏れた可能性があるにもか
かわらず周南、下松両市への伝達が2時間後だったり、徳山湾に流出した有害
物質の発表も把握の4日後と遅く、両市は「もう少し早く情報が欲しかった」
と苦言を呈していた。

同社は15日、南陽事業所長ら4人が記者会見を開催。その際、委員会の開催
時期について、記者から再三質問が出たが、広報室長は「年内にできるよう努
力するが、日程は未定」との回答に終始していた。

同社によると、開催日を決めたのは15日夜。広報室は「記者の関心が高かっ
たという認識はあった」と話し、告知しなかった点を謝罪。開催発表が遅れた
理由として、欠席者1人への説明が19日になり、委員会の内容について全員
の了解を得ていなかったと説明した。

委員会では、委員長に本社のRC委員長を選任。爆発事故当日朝の作業員の行
動やプラントなどの状況を確認した。次回も事故前までの経過説明を受ける。
開催日は未定。

◆解説

前号、前々号でもお伝えした、11月13日に発生した東ソーの爆発事故に関する
続報です。

官公庁との連絡体制、事故調査委員会開催の記者発表と、コミュニケーション
に関する問題ですが、対応の難しさを読み取ることができます。

これらが記事として発表されていることからも、事故に対する後々までの関心
の高さを示しています。

完全終息までは気を抜かずに良好なコミュニケーションを保つことの重要性を
示す事例だと思います。

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■労働災害の真相

◆王子製紙米子工場の薬品漏れ:従業員負傷 サイレン鳴り響き緊迫/鳥取
(12/10)

米子市吉岡の王子製紙米子工場で9日、漏れた薬品を浴びた従業員ら38人が
病院へ運ばれた事故で、119番通報を受けた県西部消防局は集団災害と判断、
救急車8台や化学災害隊など計20台を出動させた。負傷者を搬送する救急車
のサイレンが鳴り響き、雪とあられが舞う師走の街は早朝から緊迫した。

従業員が浴びたのはカセイソーダ(水酸化ナトリウム)の1~2%溶液。目や
皮膚に痛みを訴え、3人は目を洗浄した。漏れた薬剤は中和処理し、工場外へ
は流出しなかったという。

現場は工場中央にある、紙の原料となるチップを溶かすのに必要な薬液製造装
置。工場側の説明によると、石灰とカセイソーダを一緒に反応槽に送り込むパ
イプ(直径約20センチ)が詰まり、地表から高さ10メートルにあるふた部
分から約1000リットルのカセイソーダ溶液が漏れた。

一部が強風で飛散し、約6メートル離れた通路を歩いていた出勤中の従業員
(関連会社を含む)が浴びたという。

装置は約20年前に設置したが、これまで事故はなく、パイプの詰まりは石灰
の固着が原因とみている。

同工場は今年1月にも別の施設でカセイソーダが漏れ3人が負傷するなど、事
故がたびたび発生している。

工場長代理(59)は「装置の清掃と点検の回数を増やし、再発防止を図る。
お騒がせして申し訳ない」とうなだれた。

◆解説

一度にこれほどの社員が薬傷を負う事故は珍しいことです。

苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は頻繁に使用される薬品ですが、MSDSに
は次のとおり記されています。

タンパク質を分解する作用があり、付着したものを完全に除かない限り、次第
に組織の深部に及ぶおそれがある。特に目に入ると視力の低下や失明をするこ
とがある。

皮膚に付着した場合:
衣類にかかった場合は直ちに全ての汚染された衣類を脱ぐこと、取り除くこと。
直ちに付着又は接触部を多量の水で十分に洗い流す。皮膚刺激が生じた場合、
医師の手当てを受けること。

眼に入った場合:
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に
外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。

従って洗身、洗眼が可能な安全シャワー、洗眼器で直ちに洗い流すことが重要
です。

特定化学物質など腐食性の高い物質の取扱場所において利用可能な安全シャワ
ー、洗眼器を設置し、適切に保守管理することの重要性を示す事例と言えます。

★本事例に関連する法令と米国の規格について「ESHエキスパート」でご紹介
しています!

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■今日の言霊

 テレビをONにするのは、自分の脳をOFFにすること

■新着情報

・2010年度(平成22年度)の温室効果ガス排出量(速報値)

・アイソス新年号

■環境不祥事の教訓

 より詳細な解説と参考事例紹介

■労働災害の真相

 より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

 全国の事故・事件情報 5件

■労働災害レポート

 全国の労働災害・書類送検情報 16件

★不祥事・災害事例の出典:明記のないものは毎日新聞

【ESHエキスパート】 → http://www.esh.co.jp/expert.html

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