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NO.580

産廃処分場の排水から基準値超える有機化合物 発がん性指摘の「1,4‐ジオキサン」/岡山

■■ ESHの解決策
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2023.12.6 No.580

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

今年も残すところ1ヶ月となりました。公私共に慌しい時期となりますので、
くれぐれも体調管理にはお気をつけください。

先日、2023年の「新語・流行語大賞」が発表され、年間大賞にはプロ野球で
38年ぶりに日本一に輝いた阪神の岡田彰布監督が優勝を表現したことで話題と
なった「アレ(A.R.E.)」が選ばれました。

トップテンには、同じ野球に関連したことばとして、ヌートバー選手の
「ペッパーミル・パフォーマンス」や、夏の甲子園やJリーグなどでコロナ禍
から解禁された「4年ぶり/声出し応援」が入っています。

調べてみたところ、2022年の大賞は「村神様」、2021年は「リアル二刀流/
ショータイム」と、実は3年連続で野球から選ばれていることに驚きました。

来年はどんな言葉が流行するのでしょうか?明るい話題に溢れた一年になると
いいですね。(門)

 

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◆オンラインセミナー「安全衛生エキスパート」録画受講のお知らせ

「労働安全衛生を体系的に学ぶ機会はないか?」というご要望にお応えし、
弊社では、2021年4月より6コースのオンラインセミナーを開催し、企業内安全
衛生担当者、コンサルタント、ISO審査員など多くの方々に受講いただき、
高いご満足を頂戴しております。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://esh.hp.peraichi.com/2022seminar

 

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■環境不祥事の教訓

◆産廃処分場の排水から基準値超える有機化合物 発がん性指摘の「1,4‐
ジオキサン」/岡山 (11/27)

岡山県津山市にある産業廃棄物の処分場から、国の基準値を超える有機化合物
を含んだ水が排出されていたことが分かった。

問題があったのは、津山市押渕の産廃処理業者が運営する安定型最終処分場。

2022年、岡山県が処分場から排出された水を検査したところ、基準値(0.05mg
/L)の約4倍の有機化合物「1,4‐ジオキサン」が検出された。「1,4‐ジオキ
サン」は発がん性が指摘されている。

検査は県が年に1度行なっているもので、2019年にも基準値の約5倍の「1,4‐
ジオキサン」が検出されている。

排水は近くを流れる吉井川に合流しているが、2022年に県が合流地点で行った
検査では基準値を超えていなかった。健康被害の報告はないという。

県は、施設の老朽化が原因とみていて、同社は2023年6月に施設を更新してい
る。

県は2023年11月にも、水質検査を行っていて、現在その結果を分析している。

同社は1992年に処分場を稼働し、廃棄物の埋め立てや水の処理などを行ってい
る。埋め立ては2014年3月に終わり、現在は水の処理を進めている。
(KSBニュース)

◆解説

同社のホームページでは、事業概要に「当社は埋立終了につき、現在は施設の
維持・管理のみを行っております。」と記されており、この記事のとおり、
現在は処分をしていません。

本来は、安定型処分場ですので、安定五品目(廃プラスチック類、ゴムくず、
金属くず、建設廃材、ガラスくず、陶磁器くず)を埋め立てる最終処分場で
あり、このような化学物質が検出される筈のない処分場です。

しかし、実態は廃プラスチックや金属くずなどの容器に化学物質が残留したり
付着するなどして、処分場に持ち込まれることが少なくありません。

最終処分の産廃業者のみならず、排出事業者の責任も大きいものと考えられま
す。

EHS監査等においては、降雨により化学物質が溶出していないか等、産業廃棄
物のコンテナを確認することは必須だと考えます。埋め立てされた後に土壌・
地下水汚染に繋がるリスクがあっては困るからです。

残念ながら、排出事業者の大多数の社員は、埋め立てられた後を考慮すること
なく、自分の手を離れれば良いと安易に廃棄物をコンテナや保管場所に廃棄し
てしまいます。

適切な廃棄物教育により排出事業者責任を確実に果たすことが必要です。

★排出事業者責任を果たすために重要な、産業廃棄物監査のチェックリストの
事例を「ESHエキスパート」でご紹介しています!

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採用されています。

 

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■労働災害の真相

◆(1)約1トンの蓄電盤の搬入作業中 作業員が下敷きになり死亡/東京 (11/
26)

26日朝、東京 港区のオフィスビルで、搬入作業をしていた70代の作業員が
重さおよそ1トンの蓄電盤の下敷きになり、搬送先の病院で死亡した。

警視庁によると、26日午前7時20分ごろ、港区台場のオフィスビルで、「搬入
作業中に、人が鉄板の下敷きになった」と消防に通報があった。

現場のオフィスビルでは3階部分に「蓄電盤」を設置するために、台車に積ん
で搬入する作業が行われていたが、蓄電盤が傾いて台車から崩れ落ち、70代の
作業員の男性が下敷きになったという。

作業員は病院に搬送されたが、およそ1時間半後に死亡した。

蓄電盤は重さおよそ1トン、高さは1メートル90センチほどで、トラックから
クレーンで台車に載せたあと、4人の作業員で搬入していたが、何らかの原因
で蓄電盤が傾き、作業員のいた右側に崩れ落ちたとみられている。

警視庁は現場にいた別の作業員などから話を聴くなどして当時の状況を調べて
いる。
(NHK NEWS WEB)

◆(2)トラックの荷下ろし作業中に丸太が頭を直撃で62歳の男性死亡/岩手
(11/26)

岩手県平泉町で24日、トラックの荷台の丸太を下ろしていた男性(62)の頭を
崩れ落ちた丸太が直撃した。男性は病院で治療を受けていたが26日死亡した。

一関警察署によると、男性は24日の午前11時45分ごろ、平泉町の製材所の資材
置き場の近くの道路上で、トラックの荷台に積まれた丸太を下ろしていたとこ
ろ、突然崩れた落ちた丸太の一つが頭を直撃しそのまま下敷きとなった。

男性は市内の病院に運ばれ治療を受けていたが、26日午前2時40分過ぎに死亡
が確認された。死亡した原因は外傷性くも膜下出血。警察が詳しい事故の原因
を調べている。
(岩手放送)

◆解説

台車やトラックからの荷下ろし中に下敷きとなる災害が続けて発生しました。

これらは、本メールマガジンでもたびたびお伝えしている「Line of Fire」が
意識されていれば防ぐことができた災害でとても残念です。

エネルギーの向かう方向に身体や身体の一部を存在させないことは、労働災害
防止の鉄則と言っても過言ではありません。

(1)の蓄電盤が落ちた災害は、台車の右側に崩れ落ちたとのことですが、荷物
に対して台車が適切であったか否かも重要です。

ちなみに、トラックからの荷下ろしが含まれており、荷物の重量が100kg以上
だと考えられるため、次の労働安全衛生規則が適用されると考えます。

労働安全衛生規則
(積卸し)
第百五十一条の七十 事業者は、一の荷でその重量が百キログラム以上のもの
を貨物自動車に積む作業(ロープ掛けの作業及びシート掛けの作業を含む。)
又は貨物自動車から卸す作業(ロープ解きの作業及びシート外しの作業を
含む。)を行うときは、当該作業を指揮する者を定め、その者に次の事項を
行わせなければならない。
一 作業手順及び作業手順ごとの作業の方法を決定し、作業を直接指揮する
こと。
二 器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと。
三 当該作業を行う箇所には、関係労働者以外の労働者を立ち入らせないこと。
四 ロープ解きの作業及びシート外しの作業を行うときは、荷台上の荷の落下
の危険がないことを確認した後に当該作業の着手を指示すること。
五 第百五十一条の六十七第一項の昇降するための設備及び保護帽の使用状況
を監視すること。

4人で作業していたとのことですが、記事からは作業の指揮者については不明
です。

いずれにしても、積み荷が大きなエネルギーを持っていることを十二分に勘案
し、作業指揮者による適切な作業方法の決定と作業の指揮が重要です。

★「LINE of Fire」のトレーニングステップについて「ESHエキスパート」で
解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

 

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

打たれろ! メチャクチャやったれ!! 俺が責任をとるから

■新着情報

・安全運転管理者によるアルコールチェック義務化

・YouTube「安全衛生アカデミー」新着動画

19歳が硫酸ピット転落し死亡、法的に必要なものとは
https://youtu.be/yFu-kIkeo4I

フォークリフト、貨物自動車、ローダー、構内運搬車、最も処分を受けて
いる労働安全衛生法の条文は?
https://youtu.be/bMSi05ZMHFs

 

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 4件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 35件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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