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精米工場でメンテナンス中の作業員死亡/新潟

■■ ESHの解決策
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2022.7.20 No.547

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

前線や低気圧の影響で、九州や中国地方では大雨が続き、各地で被害が相次い
でいます。今後も西日本から東日本にかけて大雨が見込まれるとのことですの
で、くれぐれもお気を付けください。

先日、高速道路で渋滞に巻き込まれ、渋滞情報を確認したところ前方で車が
炎上しているとのこと。その後、反対車線を丸焦げのキャンピングカーがレッ
カー車で運ばれていくのが見えました。

夏のレジャーで遠出の機会が増えると思いますが、思わぬトラブルに巻き込ま
れないよう、お車の点検も忘れずに!(門)

 

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◆オンラインセミナー「安全衛生エキスパート」録画受講のお知らせ

「労働安全衛生を体系的に学ぶ機会はないか?」というご要望にお応えし、
弊社では、2021年4月より6コースのオンラインセミナーを開催し、企業内安全
衛生担当者、コンサルタント、ISO審査員など延べ178名にご参加いただき、
92.7%のご満足を頂戴いたしました。

多くの方々から今年度の受講希望や録画受講希望を頂戴したため、昨年度セミ
ナーの録画受講のシステムを構築し受付を開始しております。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://esh.hp.peraichi.com/2022seminar

 

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■環境不祥事の教訓

◆川にエンジンオイル流出、3.5キロ先まで油膜 自動車販売業者の廃油タン
ク、ふた開き/滋賀 (7/12)

滋賀県などは12日、守山市洲本町の法竜川でエンジンオイルの油膜が確認され
たと発表した。県と市が下流にオイルフェンスを設置した。現時点で生物や
利水への影響はないという。

県南部環境事務所によると、同日午前8時過ぎ、農家から市に通報があり、
職員らが油膜を確認した。同町の自動車販売業者の敷地にあった廃油タンクの
ふたが開いており、最大50リットルが流れたとみられ、約3.5キロ先の河口
まで油膜があった。琵琶湖への流出はわずかという。
(京都新聞)

◆解説

油流出の厄介さを示す事故だと言えます。最大で50リットルの流出でも3.5km
先まで油膜が拡がってしまいます。

油の流出といえば、2019年の佐賀豪雨時に鉄工所が浸水し、約5万リットルの
油が流出した事故が想起されます。

この時の流出面積は推計で約82万5千㎡(東京ドーム約18個分)に及びました。
また、河川を通じて鉄工所から15km以上離れた有明海でも油膜が確認されまし
た。

近隣住宅への被害や農作物(水稲26.3ヘクタール、大豆15.3ヘクタールなど)
にも被害が及びました。

流出対応には同社社員やOBなど約200名のみならず、最大で317名の自衛隊員が
8月28日深夜から9月8日まで、オイルフェンスの設置、油吸着材による流出油
の回収作業などで投入されました。

今般の事故は「廃油タンクのふたが開いていた」という基本的な慣行が実施さ
れていなかったことによるものです。

油流出による水質事故は、広範に影響を及ぼすことを認識し、容器の密栓や
防油提の整備に万全を期すことが必要です。

★佐賀豪雨時の油流出事故をうけて行政等が発行した報告書を「ESHエキス
パート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

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■労働災害の真相

◆精米工場でメンテナンス中の作業員死亡/新潟 (7/10)

10日午前10時半前、新潟県長岡市の精米工場で、精米機のメンテナンス中だっ
た会社員の男性(49)が意識不明で倒れているのを、漏電の自動通報を受けた
東北電気保安協会の従業員らが見つけ119番通報した。男性は搬送先の病院で
死亡した。

長岡署によると、男性は同工場から部品交換の依頼を受けたメンテナンス会社
の社員で、10日午前9時ごろから1人で作業をしていた。発見された際、電線の
被膜をはぐ工具を握っていた右手にやけどの跡があったことから、同署は感電
した可能性があるとみている。
(新潟日報)

◆解説

岡山県から出張したメンテナンス会社の社員が部品交換中に感電により死亡す
る残念な災害です。

「警察によりますと精米工場は10日(日曜)は稼働しておらず」(新潟
NEWS WEB)とありますが、精米工場の社員が現場に居たかなど詳細は不明です。

この感電事故は、次の3つの状況のいずれかだと考えられます。
・被災者が電源を落とさずに作業した
・誰かが電源を入れた
・コンデンサに蓄えていた電荷が放電した

精米機の部品の交換とのことで高圧(交流で600V超)や特別高圧ではないと
推定され、次の労働安全衛生規則が守られていれば防ぐことができたと考えら
れます。

(停電作業を行なう場合の措置)
第三百三十九条 事業者は、電路を開路して、当該電路又はその支持物の敷設、
点検、修理、塗装等の電気工事の作業を行なうときは、当該電路を開路した後
に、当該電路について、次に定める措置を講じなければならない。(中略)
一 開路に用いた開閉器に、作業中、施錠し、若しくは通電禁止に関する所要
事項を表示し、又は監視人を置くこと。
二 開路した電路が電力ケーブル、電力コンデンサー等を有する電路で、残留
電荷による危険を生ずるおそれのあるものについては、安全な方法により当該
残留電荷を確実に放電させること。
三 開路した電路が高圧又は特別高圧であつたものについては、検電器具によ
り停電を確認し、かつ、誤通電、他の電路との混触又は他の電路からの誘導に
よる感電の危険を防止するため、短絡接地器具を用いて確実に短絡接地するこ
と。
(以下略)

つまりロックアウト・タグアウトが実施されていれば防ぐことができた災害で
す。

以前にデュポン社の合言葉LTCTをお伝えしました。

L:ロックアウト
T:タグアウト
C:クリア
T:トライ

第339条第1項では、
第1号でロックアウト・タグアウト
第2号でクリア(残留電荷の放電)
第3号でトライ(安衛則では高圧以上に限られる)
を求めているのです。

ロックアウト・タグアウト(LOTO)は電気エネルギーを含むすべての不要な
エネルギーを対象としています。

不要なエネルギーを確実に除去しましょう。

この記事に関する解説は、YouTubeチャンネル「安全衛生アカデミー」でも
お伝えしています。どうぞご覧ください。

★請負者選定のベストプラクティスとして米国企業の事例を「ESHエキスパー
ト」でご紹介しています!

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◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

空を見上げなさい。下を見ていたのでは、あなたは決して虹を
見つけられないだろう

■新着情報

・化学物質管理に関する社内安全衛生教育用eラーニング教材

・YouTube「安全衛生アカデミー」新着動画

効果の高い安全手順動画、安全教育動画の作り方
https://youtu.be/RFI_Y1CrneI

精米工場で部品交換中に請負者が感電死、ロックアウト・タグアウトで
救えた命
https://youtu.be/U0g_3JJn5Zk

 

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 1件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 26件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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