3日経っても消えない舞洲の倉庫火災 中に医薬品、物流に一部影響も
■■ ESHの解決策
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2021.12.8 No.532
企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン
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◆ご挨拶
12月に入り、朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。今年も残すところわず
か1ヶ月となりましたが、年末の慌ただしい時期でもありますので体調を崩さ
ぬようお気をつけてお過ごしください。
緊急事態宣言が解除されて約2ヶ月が過ぎ、新型コロナウイルスの感染状況も
比較的落ち着いています。観光地は多くの人でにぎわい、Go To Eatキャン
ペーンで発売された食事券を求めて発売所には長蛇の列ができるなど、これま
での自粛生活を取り戻すかのように街は活気にあふれています。
一方、国内でも変異株「オミクロン株」の感染が報告されたり、群馬県の工場
では42人のクラスターが発生したりと不安なニュースも後を絶ちません。
昨年は年末年始を経て感染が急拡大した苦い経験もあります。引き続き私たち
にできる感染防止対策を続けていきましょう。(門)
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◆12/17労働安全衛生法・順守評価セミナー
弊社では、安全衛生スタッフや監査員・審査員向けにオンラインセミナー
【労働安全衛生法・順守評価】を12月17日(金)に開催します。
当日のご都合が合わない場合は動画での視聴も可能です。
本年6月開催の同セミナーでは、93.4%(大いに満足、満足)の高評価を頂戴し
ました。
受講された安全衛生スタッフ、コンサルタントの方々の声を一部ご紹介いたし
ます。
・コンプライアンス監査や順守評価でのポイントを知ることができました。
ビデオや写真を使用した監査のトレーニング形式が良かったです。
労働安全衛生法での監査ポイントも学習でき、非常に有意義なセミナーでし
た。
・写真やビデオによるサイトツアーはよく工夫されており、大変参考になりま
した。パトロール時の大事な着眼点、根拠法令との関連など大いに勉強にな
りました。
・法令解釈や新しい情報、実務に即した実践的トレーニングが非常に勉強にな
りました。
・他の参加者のレベルが非常に高く、まだまだこれから学ばなければならない
ことが多いことを実感できたことが収穫でした。
・労働安全衛生法に深くかかわる部署の経験がなかったが、事例や演習を通し
て理解を深めることができた。
詳細は次のサイトをご覧ください。
https://peraichi.com/landing_pages/view/gfrsv
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◆リスクアセスメント推進大会2021あいちの御礼
本メルマガで告知しました弊社黒崎も登壇した標記大会は、11月29日、925名
の参加を得て盛会に終えることができました。多くの読者の方々にもご参加い
ただき厚くお礼申しあげます。
その際の動画を12/28まで期間限定で視聴することが可能です。
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☆発行日変更のお知らせ
通常は第1,3水曜日が発行日ですが、年末年始は次のとおりとなりますので
ご承知おきください。
・12月22日(水)
・1月7日(金)・19日(水)
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■環境不祥事の教訓
◆「健康への影響は?」指針値の1600倍に驚く住民 米軍PFAS汚水 排水溝は
天願川へ/沖縄 (12/3)
今年6月に沖縄県うるま市昆布の米陸軍貯油施設から有機フッ素化合物PFA
S(ピーファス)汚水が漏出した事故を巡り、県、国、米軍の3者が施設内で
実施した水質調査で国の暫定指針値50ナノグラムの約1600倍に当たる約
8万ナノグラムのPFASが検出された。地域住民からは健康への不安や、
公表の遅れに対する怒りの声が上がった。
PFASが検出された貯水槽は、泡消火剤を希釈する真水を入れたもので、
県道75号沿いのフェンスの目の前にある。貯水槽から続く排水溝は県道の
地下を通り、住宅や畑がある集落内の水路を経て天願川へ流れ込んでいる。
昆布自治会の與古田敬子自治会長は「安全性に問題ないと聞いていたので、
基準値の1600倍とはびっくり。住民の健康や生活が脅かされ、安心できな
い」と不安を訴えた。
天願川では子どもたちがよく釣りをして遊んでいるのを見掛けるといい「住民
の健康への影響がまずは知りたい。安全性も調査して明らかにしてほしい」と
話した。
天願自治会の照屋勇自治会長は「『天願川を清流に』と皆で清掃活動などを
している。住民にとって大切な川に汚染物質を流すとは許せない」と憤った。
また、調査結果が地域住民に公表されていないことに「国も県も何のために
調査しているのか。結果が出ていたのなら、事実は事実として速やかに公表す
べきだ。米軍の都合で左右されることがあってはならない」と怒りの声を上げ
た。
「有機フッ素化合物汚染から市民の生命を守る連絡会」の伊波義安共同代表は
「希釈用の水タンクですらこれだけの濃度と考えると、原液はどれだけの濃度
なのか。こうした状況が復帰以降続いていると考えると、蓄積した土壌汚染や、
流れ込む海の生物の生体濃縮も心配だ」と話した。
また普天間飛行場の汚水処分費用を日本側が負担したことを指摘し「汚染者負
担の原則にのっとり、汚染水は米側が回収して処理すべきだ」と求めた。
(沖縄タイムス)
◆解説
PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)は、
難分解性で残留性の高い性質から、「Forever Chemicals(永久に残る化学物
質)」とも呼ばれています。
「PFC(パーフルオロ化合物)」の名称で呼ばれることも多く、PFOS、PFOA、
PFHxSやGenXなど多くの化学物質を含む人工化学物質群のことを指します。
PFASは、熱や水に強く、壊れにくいという特徴的な化学的性質から焦げつき防
止の調理器具、汚れをはじく衣類、食品接触材、洗剤、クリーニング製品、
消火剤など、さまざまな用途に使用されてきました。
PFASは、長年にわたり不活性で毒性がないと考えられていたのですが、残留性
が高く、生体内に蓄積されやすい性質があることが明らかになりました。
マクドナルドは、2008年にPFOAとPFOSの双方を全廃することを決定していまし
たが、2021年1月、全ての包装・容器から全てのPFASを2025年までに全廃する
と発表し注目を集めました。
日本では、PFOSとPFOAを長らく水質環境基準体系の要調査項目に位置付け調査
を続けていましたが、2020年5月、要監視項目に位置付け、暫定指針値をPFOS
とPFOAの合算値で50ng/Lと定めました。
また、「PFOA又はその塩」は、化審法の第一種特定化学物質に指定(2021年10
月22日より施行)されました。
なお、米国ホワイトハウスは10月18日、規制強化を公表しており、世界中に
規制が拡がることが予想されます。
世界中に蔓延したPFASに対して、今後の動向に注意する必要があります。
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■労働災害の真相
◆3日経っても消えない舞洲の倉庫火災 中に医薬品、物流に一部影響も/
大阪 (12/2)
大阪市此花区の人工島・舞洲の倉庫で11月29日朝に発生した火災は、3日経っ
た2日午前でも消えていない。保管されているのは薬品や医療機器などで燃え
やすい物品が多く、建物の窓が少ないため消火活動が難航。物流にも一部で
影響が出ているという。
2日午前、倉庫を上空から見ると天井が抜け落ち、黒い煙が吹き出していた。
一帯には煙が立ちこめる。周囲は倉庫や工場が立ち並ぶ。府警が一部の道路を
通行止めにしており、トラックが渋滞の列を作る。
倉庫近くの物流会社で働く派遣社員の男性(69)は「仕事場に煙やにおいが
入ってくる。気分が悪いと言って帰った従業員がいた。とにかくくさい」と
話す。
倉庫の従業員から「段ボールが燃えている」と119番通報があったのは11月29
日午前8時55分ごろ。日立物流西日本(大阪市此花区)が医薬品や食料品を
保管している倉庫からは真っ黒な煙が上がり、壁の一部は焼け崩れた。
大阪市消防局は消防車数十台とヘリを出動させ、消火にあたった。2日午前に
なっても火はくすぶり続けている。消防局は連日、市内全署から消防車を出動
させている。出動は2日午前8時までに延べ365台、ヘリ2機になった。
大阪府警此花署などによると、火が出たとみられるのは倉庫の1階南側。12月
1日午前には天井の一部が焼け落ち、2日時点で3万~4万平方メートルが焼けた
とみられる。出火原因はわかっていない。
倉庫はGLP投資法人(東京都港区)が保有し、日立物流西日本が借りている。
鉄筋コンクリートの6階建てで、延べ床面積は5万平方メートル超。主に3~6階
に医薬品などが保管されている。
親会社の日立物流の担当者によると、中の物品について出荷した各メーカーに
問い合わせているが、「今のところ火災で有毒物質が出るものは確認されて
いない」と言う。同社は、火災で卸問屋などに届けられなくなった物品を、
代わりに東日本の倉庫から運んでいるといい、担当者は「届けるのが1日ほど
遅れている」と説明する。(以下略)
(朝日新聞)
◆解説
この倉庫火災は、その後、4日後の12月3日午前11時に鎮圧されたと報じられて
います。鎮圧までに消防車のべ445台とヘリコプター2機が出動して消火活動に
あたったとのことです。
私は、EHS関連の事故に対して社会がどのような反応を示すかを知るために
ネットニュースのコメント欄を確認しています。
本件に関して最も多いコメントは次のようなものです;
・事務用品宅配会社の倉庫火災(埼玉)の教訓は活かされなかったのか
・なぜスプリンクラーが設置されていないのか
・ソーラーパネルが消火活動の障害になっていたのでは
・消防法は十分なのか
・4日間も消火活動された消防士の皆様に感謝
特に、2017年に発生した事務用品宅配会社の倉庫火災(埼玉)は、多くの方々
の記憶に残っているようです。
その火災では、出火原因はフォークリフトのエンジンルーム内に紙片が入った
こと、延焼の原因は防火シャッターの下部に木製パレットが置かれ、防火
シャッターが閉止できなかったことだと言われています。
また、焼失した倉庫から約15メートル離れた場所に消防署の許可を受けた危険
物貯蔵所があったにもかかわらず、効率を優先して許容量を超える危険物を
一般倉庫に保管したことも問題となりました。
今般の倉庫火災の原因は不明ですが、3年前の教訓が活かされなかったとした
らとても残念なことです。
自社倉庫ならともかく、顧客の荷物を預かる商業倉庫でもスプリンクラーが
設置されてないなど消防設備が不十分だったのであれば問題です。ちなみに
同社は別法人が保有し、運送会社が借りていたとのことです。
本件から得るべき教訓は、消防法に違反しなければ良いという姿勢ではなく、
資産保護と事業継続の観点からも防災対策を考える必要があるということです。
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■復活!今日の言霊
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【集中豪雨対応で死亡】ご遺族の無念
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■環境不祥事の教訓
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■労働災害の真相
より詳細な解説とベストプラクティス紹介
■環境事故・ニュースレポート
全国の事故・事件情報 2件
■労働災害レポート
全国の労働災害・書類送検情報 29件
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