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NO.550

NHK記者の死亡を労災認定、長時間労働 6年前に同じ職場で過労死

■■ ESHの解決策
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2022.9.7 No.550

企業の環境&安全衛生、ISO14001、ISO45001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン

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◆ご挨拶

“迷走台風”と呼ばれた台風11号は沖縄や九州地方を中心に各地に大きな被害を
もたらしました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

「運転免許のある若者、650万人も減少!」

ネットニュースで驚きの見出しを発見しました。

「2021年度版の『運転免許統計』によれば、10代、20代の運転免許保有者数は
約1080万人。しかし、2001年版の統計と比べてみたところ、20年の間に655万
人も減っていたというのです」(全国紙記者)

人口が減少しているので割合的には分かりませんが、今の若者は、免許取得費
用や車の維持費などを考慮して免許を取得しないという選択をするケースが
増えているそうです。

地方在住者にとって車は必要不可欠ですが、カーシェアリングなど選択肢も
増えてきて自家用車を持つ人はますます減少しそうです。私たちの若い頃は
「いつかはいい車に乗りたい!」と憧れがあったものですが、時代は変わりま
すね。(門)

 

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◆オンラインセミナー「安全衛生エキスパート」録画受講のお知らせ

「労働安全衛生を体系的に学ぶ機会はないか?」というご要望にお応えし、
弊社では、2021年4月より6コースのオンラインセミナーを開催し、企業内安全
衛生担当者、コンサルタント、ISO審査員など延べ178名にご参加いただき、
92.7%のご満足を頂戴いたしました。

多くの方々から今年度の受講希望や録画受講希望を頂戴したため、昨年度セミ
ナーの録画受講のシステムを構築し受付を開始しております。

詳細は次のサイトをご覧ください。

https://esh.hp.peraichi.com/2022seminar

 

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■環境不祥事の教訓

◆塩酸1200トン漏出か 茨城・神栖の工場 4人搬送 (8/27)

27日午前6時56分ごろ、茨城県神栖市のガラス大手「AGC」の鹿島工場内で、
塩酸が貯蔵タンクから漏れる事故があった。同社によると、漏出量は最大1200
トンという。鹿島地方消防本部や同社によると、関連会社の従業員4人が喉の
痛みを訴えて病院へ搬送された。

同社によると、漏出があったタンクには穴が開いていた。同社は今後、原因を
調査するとともに、他のタンクに不具合がないかを確認している。

事故を受け、同市は同8時半、近隣住民に対し、建物の窓を閉め、できるだけ
外出を控えるよう注意を呼びかけた。同消防によると、同日夕までに住民の
健康被害は確認されていない。
(茨城新聞)

◆コスモ石油堺製油所で塩酸100リットル漏れる けが人なし/大阪 (8/29)

29日午前6時15分ごろ、堺市のコスモ石油堺製油所で「配管から塩酸が漏れて
いる」と119番があった。堺市消防局によると、純水を精製する装置の配管部
分から塩酸約100リットルが漏れたが、けが人はいなかった。

漏洩(ろうえい)はすでに止まっており、漏れた塩酸は薬剤で中和し、排水とし
て処理したという。
(産経新聞)

◆解説

塩酸の漏洩事故が続いて発生しました。どちらも大企業で環境対策は万全で
あった”筈”です。

前者は、塩酸(濃度35%)約1,228 トン(当該タンクに貯蔵していた全量)が
漏洩したとのことで、一部が工場敷地外へ流出しました。

原因は調査中です。

後者は、漏洩量100リットルと少量ですが、純水製造装置の配管からの漏洩で
す。なぜか純水製造装置ではイオン交換樹脂再生用の塩酸の漏洩事故が多く、
このメルマガでも何度もお伝えしています。

腐食性の高い塩酸の貯蔵や使用は漏洩リスクが高いものであることを認識する
必要があります。著しい環境側面として、適切なリスク評価、運用管理、監視
測定、そして緊急事態への準備及び対応が必要です。

監査や審査に従事する方は、注意深く確認されることを期待します。

★塩酸タンクの劣化に関する東京工業大学の調査結果とJISに基づく点検項目
を「ESHエキスパート」でご紹介しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

☆【ESHエキスパート】は大手ISO審査機関で審査員教育用資料として
採用されています。

 

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■労働災害の真相

◆NHK記者の死亡を労災認定、長時間労働 6年前に同じ職場で過労死 (9/2)

NHKは2日、2019年に首都圏放送センターの40代の男性管理職が亡くなり、今年
8月に渋谷労働基準監督署から労災認定を受けたと発表した。長時間労働に
よる負担があったと判断している。NHKでは13年にも同じ職場の記者が過労死
している。

発表によると、男性は東京都政などを担当する都庁キャップを務めていた19年
10月の朝、家族が起きてこないことに気づき、病院に搬送されたが、死亡が
確認された。前日は普段通り出勤していて、変わった様子はなかったという。

亡くなる前の5カ月間の時間外勤務は1カ月あたり約92時間に相当し、2~6カ月
間に平均しておおむね月80時間超などとされる「過労死ライン」を超えていた。
担当者は「当時は東京五輪・パラリンピックや参院選、首都圏に被害が出た
台風などが重なり、都政取材は様々な取材で忙しかった」と説明した。

NHKでは13年7月、都庁クラブの女性記者(当時31)が過労死し、翌14年に労災
認定された。その後、宿直勤務の削減や、長時間労働をした職員への産業医の
面接指導の対象を拡大するといった対策を進めていたが、同じ職場で再び過労
死が起きた。
(朝日新聞)

 

◆解説

記者という仕事の性質上、長時間労働になりやすいのは理解できますが、過去
の教訓が活かされていないとしたら残念です。

毎日新聞は、13年に亡くなられた職員(当時31歳)の父親に対するインタ
ビューを次のとおり報じています。

「娘と同じ職場から再び過労死が出たことに、がくぜんとしている。遺族は
悔しい思いをされているのでは」と語った。さらに「なぜ娘のような悲惨な
過労死が起こったか、きちんと検証がされていない。娘の事案についてもっと
徹底した調査をすれば、職場のチームワークのあり方など、いろいろな課題が
見つかったのではないか。『働き方改革』の言葉に魂が込められているのか」
と語気を強めた。(毎日新聞)

娘さんを亡くされた父親の言葉のとおり、原因究明と再発防止は適切だったの
でしょうか?

NHKは2017年12月に次の「NHKグループ 働き方改革宣言」を公表していました。

NHKグループは、業務に携わるすべての人の健康を最優先に考えます。
これまでの慣行を打破して、働き方を抜本的に見直します。

1 長時間労働に頼らない組織風土をつくります
2 業務の改革やスクラップを進め、効率的な働き方を追求します
3 ワーク・ライフ・バランスの充実により人間力を高めます
4 多様な人材がいきいきと活躍できる職場を実現します
5 改革の取り組みを点検・検証し、常に改善を続けます

https://www.nhk.or.jp/info/pr/shiryou/kaichou/2017/12/001.pdf

再発防止対策は、お題目やスローガンに止まらず実効性を高めることが重要で
あることを教訓としていただきたいと願います。

★有効な再発防止対策であるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価
指標)の設定について「ESHエキスパート」で解説しています!

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

 

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★環境・安全衛生のリスク察知感性と解決策の提示力を高める

◆本日発行「ESHエキスパート」の記事紹介

■復活!今日の言霊

努力は夢中に勝てない

■新着情報

・土壌汚染対策セミナーの開催

・YouTube新着動画

反転授業を活用した効果的な安全教育事例
https://youtu.be/spi7sS8Wd9s

フォークリフトを使いブランコ遊びで女児死亡、用途外使用は厳禁
https://youtu.be/k2Sgm_SMzVM

こども園送迎バスに5時間取り残され熱中症で3歳女児死亡、
スイスチーズモデルの本質とは
https://youtu.be/rof7Ow4YqgI

■環境不祥事の教訓

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■労働災害の真相

より詳細な解説とベストプラクティス紹介

■環境事故・ニュースレポート

全国の事故・事件情報 5件

■労働災害レポート

全国の労働災害・書類送検情報 15件

 

【ESHエキスパート】 → https://www.esh.co.jp/expert.html

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【発行元】
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発行責任者 黒崎

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